ニールセン 消費者景況感調査2016年第4四半期 

2017年02月21日
ニールセンは「ニールセン 消費者景況感調査2016年第4四半期」の調査結果を発表しました。

・2016年第4四半期の世界の消費者景況感は、第1四半期から3ポイント増加し、101ポイントとなりました。

・日本の消費者景況感は第3四半期から2ポイント上昇し、73ポイントとなりましたが、通年では低調に横ばい状態が続いています。

・調査対象となった63の市場のうち44市場が、年初よりも高い消費者景況感で1年を終えました。


2016年は世界各地で政治的・経済的に大きな変動に見舞われましたが、世界の消費者景況感は緩やかに推移し、第1四半期から3ポイント上昇して第4四半期に101ポイントに達しました。今回の調査では、中東・アフリカを除くすべての地域で、年初よりも消費者景況感が高くなる結果となりました。2016年第4四半期には、調査対象となった大半の市場で前四半期からの変化が見られ、そして63の市場のうち44の市場で第1四半期より高いスコアとなりました。こうした市場には、世界の10大市場のうち8つ(ブラジル、カナダ、中国、フランス、ドイツ、インド、イギリス、アメリカ)が含まれます。それに対して日本の消費者景況感は第3四半期から2ポイント上昇し、73ポイントとなりましたが、通年では第1四半期(73ポイント)、第2四半期(69ポイント)、第3四半期(71ポイント)と低調な横ばい状態が続いています。

2016年に最も変化が大きかった地域は北米で、消費者景況感は第1四半期から第4四半期にかけて12ポイント上昇し120ポイントに達しました。米国では13ポイント増加して123ポイントという高いスコアで1年を終えました。カナダでは2016年のいずれの四半期にも消費者景況感が着実に上がり、第1四半期の93が第4四半期には98ポイントへと伸びています。

アジア太平洋地域の第4四半期の消費者景況感は第1四半期から3ポイント増加して111ポイントとなり、緩やかな推移となりました。同地域では136ポイントのインドから43ポイントの韓国まで、スコアには大きな差異がありましたが、年初よりも楽観的な消費者景況感で1年を終えた国が半数を超えました(14ヵ国中10ヵ国)。最も大きな伸びを示したのがフィリピンで、消費者景況感は第1四半期から13ポイント上昇しています。第1四半期と比べて消費者景況感が低下した国は3ヵ国のみで、台湾で4ポイント、シンガポールで2ポイント、韓国で1ポイント下落しています。

ヨーロッパにおいても、第1四半期の78ポイントから第4四半期の81へとポイントの緩やかな上昇が見られた1年でした。ヨーロッパでは、過半数の国(34ヵ国中25ヵ国)でスコアが伸びており、特に増加が大きかったのがオランダ(15ポイント増加し100ポイント)、スペイン(12ポイント増加し86ポイント)、スイス(11ポイント増加し102ポイント)、スウェーデン(9ポイント増加し95ポイント)、ノルウェー(9ポイント増加し87ポイント)でした。年初から消費者景況感が低下した国は6ヵ国あり、特に大きな下落が見られたのが、バルト三国のラトビア(8ポイント低下)、リトアニア(5ポイント低下)、エストニア(2ポイント低下)、さらにトルコ(6ポイント低下)です。

中南米地域では、第1四半期の78ポイントから第4四半期の83ポイントへと5ポイント消費者景況感が上昇しました。地域最大の経済国であるブラジルでは、11ポイント増加して85ポイントに、さらにコロンビアでは年始から7ポイントの上昇(90ポイント)、ペルーでは5ポイントの上昇(96ポイント)を記録しました。ベネズエラでは消費者景況感が第1四半期から57ポイントへと低下し、2008年に調査対象国に加わって以来、最低のスコアを記録しました。メキシコ(86ポイント)とアルゼンチン(75ポイント)では、年初と同じ消費者景況感となっています。

2016年の第1四半期から第4四半期にかけて消費者景況感が唯一低下した地域が、中東・アフリカです。地域全体のスコアは5ポイント低下して83ポイントとなり、特にエジプト(14ポイント低下)とサウジアラビア(10ポイント低下)では2桁の下落を記録しています。対照的に、地域の全6市場のうち4市場、すなわちアラブ首長国連邦(4ポイント上昇)、パキスタン(2ポイント上昇)、南アフリカ(2ポイント上昇)、モロッコ(1ポイント上昇)で、年間を通した緩やかな増加が見られました。

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[ニールセン]
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