COVID-19 パンデミックに関する各国・各世代の意識調査(世界14カ国対象) 

2020年03月31日

マッキャン・ワールドグループのグローバルなソートリーダーシップチーム McCann Worldgroup Truth Central が3月中旬に日本を含む世界 14 ヵ国で実施した COVID-19 パンデミックに関する各国・各世代の意識調査「Human Truths in a Time of Coronavirus: Part 1(コロナウィルス時代における人間にまつわる真実 第一回)」調査を実施。

新型コロナウィルスの感染拡大に対し、自国政府の対応体制が「整っている」および「とても整っている」と回答した人は、全世界で31%に留まりました。「体制が整っている」と最も多くの回答者が答えたのはインド(55%)とトルコ(51%)であるのに対し、日本では18%の人しか同様の回答をしませんでした。

本調査での「体制が整っている」という回答の中で、「とても整っている」と回答した人は、全世界全体では14%、国別に見ると、日本5%、英国6%、米国11%と低い結果となっています。

本調査では、世界の人々が、自分、そして周囲の人々の安全を守るため、様々な感染防止対策を行っていることも分かりました。感染拡大防止の対策として、世界の76%の人が、こまめに手洗いと手指消毒を行っていると回答。59%は公共の場を避け、32%は、免疫力を高めるよう努力している。また、30%は家族に連絡し、頻繁に自分の状態を知らせていると回答しています。

この結果は、世界各国で、感染拡大防止に向けて、個々人の意識が高まって、行動に移している反面、政府機関や政治の指導力に対する信頼の喪失が起きていることを示しています。世界の39%の人が「政府等の機関が私たちを守るべきだ」と感じているのに対し、61%の人が「自分の安全は自分の責任」と感じていることが明らかになりました。

本調査結果は、日本を含む世界14ヵ国、合計約14,000人(各国約1,000人)の回答者を対象に実施した調査です。本調査で提示しているデータは、Googleサーベイ360のプラットフォームと提携して取得したものです。

調査結果


不安の中でも前向きに捉える視点も

新型コロナウイルスの感染拡大に対して、恐れや不安が増す中、多くの人はプラス面にも目を向け、前向きな視点も持っています。パンデミックによる「プラスの影響」を感じている人は90%以上に上りました。54%が「人生で本当に大切なものを考える機会になっている」と回答。39%は「家族との時間が増やせる」と捉えています。また、37%は「二酸化炭素排出量が減る」ことを喜ばしく思っており、17%がコロナウィルスによって生み出された様々な新しい文化や習慣を楽しんでいます。信仰に拠り所を求めている人は14%で(米国では3人に1人へ増加)、12%は仕事からの休息を享受しています。

命を失うことへの恐れを上回る経済的打撃への恐れ

パンデミックによって世界の人々が感じている主な不安は:

  • 経済への打撃(48%)
  • 多くの死者が出ること(43%)
  • 社会的弱者が孤立すること(32%)
  • 失業すること、または、お金に困ること(21%)
  • 生活必需品が入手困難になること(28%)
  • 人種差別が悪化すること(14%)

経済的打撃への不安が最も強かったのは、米国(56%)、カナダ(54%)、日本(54%)。多くの死者が出ることを最も懸念していたのはアルゼンチン(53%)と英国(52%)。失業を最も恐れているのは日本(35%)とカナダ(29%)という結果が出ました。また、日本人の47%が、生活必需品の入手が困難になることを心配しています。更に、「勤め先は従業員の安全を最優先している」と感じている人は世界で5人に1人よりも少ない数(18%)に留まりました。

全体として、年齢の高い層よりも若い層の方が、失業やお金に困ることを心配しているようです。

また、若い層の方が、このパンデミックによって人種差別が強まることを懸念しています。米国では、18~24歳の回答者の22%が「懸念している」と回答しているのに対し、45~54歳で同回答は10%でした。スペインでは、18~24歳の17%が「懸念している」のに対し、45~54歳では9%でした。

国によって異なる考え方

世界全体としては、3人に1人(36%)が「例えコロナウィルスに感染したとしても、自分は大丈夫だと思う」と考えていますが、日本(13%)やイタリア(19%)等、拡大状況が長期化している国では、そのように考える回答者が最も少ない傾向にありました。その一方で、過半数の人が「自分は大丈夫だと思う」と答える傾向にあったのは、米国(58%)、カナダ(54%)、英国(47%)でした。

最後に、「メディアは不要にパニックを煽っている」と感じている人が多かったのは日本(56%)と英国(53%)であったのに対し、そのように感じている人が少ない傾向にあったのはスペイン(29%)とイタリア(29%)でした。

調査概要


本調査で提示しているデータは、Googleサーベイ360のプラットフォームと提携して取得しています。

調査実施国(14か国):
日本、カナダ、フランス、ドイツ、メキシコ、スペイン、英国、米国(当該国の人口構成に相似した代表性のある標本集団)
コロンビア、トルコ、チリ、イタリア、アルゼンチン、インド(調査が可能であった標本集団)
新型コロナウィルスの感染拡大状況は急速に進展しているため、各国の意識や政府の対応は日々変化しています。そのため、本調査のデータはある特定期間の観測結果であることを留意ください。

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[マッキャン・ワールドグループ]
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