ワークスタイル変革ソリューション市場の調査(2017年) 

2017年06月26日
矢野経済研究所は、国内のワークスタイル変革(働き方改革)ソリューション市場の調査を実施した。

<ワークスタイル変革ソリューション市場>
本調査では、働き方改革を目的として業務効率化・生産性向上を実現するICTソリューション・サービス・製品をワークスタイル変革ソリューションと定義し、主な対象分野は環境(ファシリティ・設備)、端末・デバイス、営業・プロセス・ワークフロー効率化、コミュニケーション・情報共有、人事・労務・総務関連などである。
また具体的なサービス・製品には、フリーアドレス構築、テレワークシステム、シンクライアント・クライアント仮想化(VDI; Virtual Desktop Infrastructure)、ビデオ・Web会議システム、社内SNS・ビジネスチャットなどがある。

【調査結果サマリー】

◆ ホワイトカラーに留まらず現場業務でも拡大、多様な業務領域において働き方改革進む
ホワイトカラーを主としたオフィス環境への取り組みに加え、工場における設備活用の改善や生産状況の可視化、コールセンターにおけるチャットボット、Webカメラを用いた監視や店舗指導業務、ICタグを活用した倉庫内運搬チェックシステムや小売店舗内無人レジなど、様々な業務領域においてワークスタイル、および業務プロセス改善への取り組みが進展している。

◆ 働き方改革へのソリューション提供の範囲拡大が求められるITベンダー、協業化が進む
ユーザー企業が業務効率化や省力化などを想定した働き方改革を行う場合、ITソリューションの活用は不可欠である。ITソリューション提供事業者はユーザー企業の改革課題に対するコンサルティング能力に加え、オフィス家具・什器メーカー、ビデオ・Web会議提供事業者、人材系事業者など、関連する外部事業者と連携した付加価値の高いソリューション提供を求められている。

◆ シンクライアント・クライアント仮想化(VDI)の国内市場規模は2016年度458億5,000万円、今後の市場拡大を予測
ワークスタイル変革(働き方改革)ソリューション市場のうち、シンクライアント・クライアント仮想化(VDI; Virtual Desktop Infrastructure)※の国内市場規模は、2015年度は425億円、2016年度には458億5,000万円に達した。2020年度には620億円まで大きく拡大すると予測する。働き方改革におけるテレワーク推進や情報セキュリティ堅牢性の向上を目的に、今後も市場拡大が見込まれる。

※シンクライアントとはプログラムの実行やデータ保存といった機能をクライアント端末から切り離し、サーバーに集中させる仕組みをさす。クライアント端末側は記憶媒体を持たず、キーボードやディスプレイなどの出入力デバイスのみが接続される。
クライアント仮想化(VDI; Virtual Desktop Infrastructure)とはシンクライアントの実装方式の一つで仮想化技術を利用し、ユーザーごとに1台の仮想マシン(クライアント端末)を専有させるモデルである。


【調査概要】
・調査期間:2017年1月~6月
・調査対象:ワークスタイル変革ソリューション提供事業者、ソリューション導入ユーザー、関連団体等
・調査方法:当社専門研究員による直接面談、電話・電子メールによる取材、ならびに文献調査を併用

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[矢野経済研究所]
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