「マタニティ旅行」に関する調査(20歳以上の男女対象) 

2017年12月22日
DeNAトラベルは、20歳以上の男女1,371名を対象に「マタニティ旅行」に関する調査を実施しました。

調査背景

 2014年に温泉法が改正され、妊婦の温泉入浴が認められるようになったことで、妊娠中の旅行、すなわちマタニティ旅行への注目度が高まり、各メディアでは「マタ旅」と称してオススメ宿を紹介するほど一般的なものになりつつあります。また、観光庁においても特段医師から制約が出ていない妊婦に関しては、ストレスや身体の疲れを癒し、リフレッシュさせることに繋がるとし、妊産婦旅行促進事業に取り組んでいます。※

一方で、旅行中にトラブルが発生し、多額の治療費を払うことになったり、見知らぬ土地で出産や治療を行なうケースも出てきており、「妊娠中は旅行をすべきでない」という警告も散見されるようになりました。

そこで、「マタニティ旅行」に関しての現況や世間の意見について調査しました。

※平成27年度乳幼児連れ及び妊産婦旅行促進事業報告書:

【調査結果概要】

調査1:旅行中の妊婦を見かけた経験はありますか? 
→64.6%の人が目撃経験あり。マタニティ旅行は浸透している様子。

調査2:「マタニティ旅行」についてどう思いますか?
→「条件によって賛成」が大多数となるも、妊娠経験がある人の方がよりマタニティ旅行に肯定的。妊娠経験がない人は男性以上に否定的であることが分かりました。

調査3:(妊娠経験がある人)マタニティ旅行をした経験はありますか?
→65.0%の人が「経験あり」と回答。

調査4:(マタニティ旅行の経験者)妊娠何か月の時に旅行に行きましたか? 
→1位は「6か月以上8か月未満」。「4か月以上8か月未満」に旅行に行った人が全体の3/4を占めました。 

調査5:(マタニティ旅行の経験者)「マタニティ旅行」をした理由を教えてください。(複数回答可)
→1位は「体調が安定していた」。「事前の準備をしっかりすれば問題ないと思った」「子供が生まれたら行けないと思った」が続きました。一方で「仕事の関係で仕方がなく」も5.1%あり、社会の認識不足も浮き彫りに。

調査6:(妊娠経験がある人)妊娠中、旦那さんだけが旅行に出掛けてストレスが溜まった経験はありますか?
→16.2%の人が「ストレスが溜まった経験あり」と回答

調査7:(妊娠経験がある人)「旅行」に代わるオススメの夫婦での過ごし方があれば教えてください。(複数回答可)
→「ショッピング」「映画鑑賞」「グルメ探索」が人気。子供の物を買うことで旦那さんの意識も高まる!

調査8:子供が生まれてどのくらい経ってから子連れ旅行をしてもいいと思いますか?
→女性の1位は「6か月以上1年未満」だったのに対し、男性は「いつでも良い」が1位に。一方で、男性の2位は「2年以上」となり、回答が極端に分かれました。

<調査結果>

【調査1:旅行中の妊婦を見かけた経験はありますか?】

 「旅行中の妊婦を見かけた経験はありますか?」と聞いたところ、過半数の64.6%の人が「ある」と回答しました。「マタニティ旅行」は現代においては一般的なものとなっているようです。   

【調査2:「マタニティ旅行」についてどう思いますか?】

 「マタニティ旅行」についての賛否を聞いたところ、最も多かったのは「妊娠週数や行き先、泊数など条件によっては賛成」となりましたが、その中でも「妊娠経験ありの女性」は過半数を超える52.8%となった一方で、「妊娠経験なしの女性」は40.1%と、10ポイント以上の差がつきました。

 反対に、「いつでも反対」と答えた人は「妊娠経験ありの女性」は5.8%だったのに対し、「妊娠経験なしの女性」は16.0%にもなり、妊娠経験の有無で回答が大きく分かれました。

 それぞれの理由を聞いたところ、「いつでも賛成」は「ストレス発散になる」「海外ではメジャーである」といったものが多く、「条件によって賛成」では「飛行機は止めた方がいいけど、国内旅行はストレス発散になるから良い」といった意見が多く聞かれました。一方、「いつでも反対」と回答した人の多くは「妊娠期の体調はいつでも急変する」「万が一の時、現地の人や他人に迷惑がかかる」といった意見が大半を占めました。

■「条件によって賛成」の人の理由

・安定期に近場で、医療機関との連携も取れている中であれば安全に楽しめるはず。妊娠中にすべてのことを我慢するのは非現実的。リスクを把握、管理できるのならば賛成。(30代・女性)

・2人目の子供を胎盤剥離で亡くしました。それは何の前触れもなく突然起こりました。子供をなくしただけでなく、出血が酷く自身も命を落としそうになり、子宮は全摘出となってしまいました。外出先なら私も助からなかったと思います。  子供が産まれてからは自由が利かなくなるからその前に旅行に行きたい気持ちはよく分かりますが、出来れば何か起こっても対処できる環境がある範囲で、熟慮して決めるべきだと思います。(40代・女性)

・体調が安定しており、臨月でもないのであれば反対するほどのことではない。個人の自由だし、急病を患うのは一般の人と条件は同じ。(30代・女性)

■「いつでも賛成」の人の理由

・マタニティの時だって、旅行好きはしたいし 色々制限がかかる時期だからこそストレス発散させてあげるべき。マタニティも1人の人間、自由はあるはず。(30代・女性)

・海外な住んだ経験があるのですが、ヨーロッパの人たちは特に気にせず、臨月に近く見える方も多く旅行を楽しんでおられました。渡航先で万が一産院にかかる必要がある時も安心して渡航できる国に限定すれば良いのでは。勝手に外側から妊婦さんの行動を制限するのはおかしいと思います。(30代・女性)

■「いつでも反対」の人の理由

・職業柄妊婦の急変に立ち会うことが多いのですが、母体・胎児どちらにとってもどの時期においても安全ということはないと思います。(30代・男性)

・妊娠期間は何が起きてもおかしくない。旅先で病院に駆け込むことになった場合、そこの地元の人達にも迷惑がかかる。  マタ旅ではなく赤ちゃん連れの旅行がもっと市民権を得ればいい。(30代・女性)

・妊娠中は何があるかわからないのでやめた方がよい。ツアーで見かけたときはこちらもちょっと気になる。芸能人やインスタで【マタ旅】が取り上げられたりしているからか、そういう方が増えた気がする。冷たい言い方かも知れませんがもしツアーで妊婦さんが体調が悪くなったとき、旅行の行程は中止?ずらすのか?と考えてしまう。他の人だって同じくお金払っているのに…(30代・女性)

【調査3:(妊娠経験がある人)マタニティ旅行をした経験はありますか?】

 妊娠経験がある人に対し、「自身が妊娠中に旅行に行ったことはありますか?」と聞いたところ、「ある」と回答したのが65.0%と過半数を占めました。

【調査4:(マタニティ旅行の経験者)妊娠何か月の時に旅行に行きましたか?】

 妊娠中に旅行をした経験がある人に対し、「妊娠何か月の時に旅行に行ったか」を聞いたところ、一番多かったのが「6か月以上8か月未満」(44.9%)、続いて「4か月以上6か月未満」(29.3%)、「8か月以上」(15.6%)となりました。約3/4の人が「4か月から8か月」の間に旅行に行ったようで、その期間が妊婦さんにとっては一番旅行に行きやすいようです。

【調査5:(マタニティ旅行の経験者)「マタニティ旅行」をした理由を教えてください。(複数回答可)】

 妊娠中に旅行をした経験がある人に対し、マタニティ旅行をした理由について聞いたところ、1位はダントツで「体調が安定していた」(69.4%)、続いて僅差で2位「事前の準備をしっかりすれば問題ないと思った」(39.1%)、3位「子供が生まれたら行けないと思った」(35.4%)となりました。

 一方で、「仕事の関係で仕方がなく」という人も5.1%存在しており、「マタニティ旅行」が抱える危険性について社会の理解不足も垣間見える結果となりました。

 マタニティ旅行のためにしたこととしては、「かかりつけのお医者さんへの相談」や「母子手帳、入院グッズの持参」などが多く挙がりました。また、海外旅行の場合は英訳された診断書を持参した人もいたようです。

■「マタニティ旅行」のために準備したもの、気を付けたこと

・体調には留意し、順調で安定していることを医師に確認はしました。ただし、予期せぬ事態も考え、マタニティでも契約可能な保険には加入をし、現地で何かあった際にどこへ連絡すれば良いかの確認などは事前にしました。(30代・女性)

・スケジュールはなるべくゆとりあるものとし、移動の後は休めるようにしたり、レイトチェックアウトやアーリーチェックインなども利用した。  つわりの時期だったので、食べられるフルーツなどを常に持参した。(40代・女性)

・旅行先でのトラブルも予想して、妊娠中の経過などを日本語と英語で文書にしていただき(英語圏への飛行機旅行だったので)ました。夫と長女を連れて妊娠中の旅行でした、日程や行程にも余裕をもたせて、異変があればすぐに旅行を中止する約束で行きました。(40代・女性)

【調査6:(妊娠経験がある人)妊娠中、旦那さんだけが旅行に出掛けてストレスが溜まった経験はありますか?】

 妊娠経験がある人に対し、「妊娠中、旦那さんだけが旅行に出掛けてストレスが溜まった経験はありますか?」と聞いたところ、16.2%の人が「ある」と回答しました。ほとんどの旦那さんは奥さんに気を使って外出を控えているようですが、妊娠中の奥さんへの配慮が足りなかった旦那さんも少々いるようです。

【調査7:(妊娠経験がある人)「旅行」に代わるオススメの夫婦での過ごし方があれば教えてください。(複数回答可)】

 妊娠経験がある人に対し、「旅行に代わるオススメの夫婦の過ごし方」について聞いたところ、1位「ショッピング」(46.0%)、2位「映画鑑賞」(41.8%)、3位「グルメ探索」(40.7%)となりました。「ショッピング」は生まれてくる子供のための買い物を一緒にすることで旦那さんの意識も高まることがオススメの理由のようです。また、妊娠中はつわりがある人も多いですが、落ち着くと反動で食事が楽しみになる人が多いようです。

 その他の意見としては「出産後の計画を立てる」「スポーツ観戦」「一人で過ごしたい」といった意見がありました。

【調査8:子供が生まれてどのくらい経ってから子連れ旅行をしてもいいと思いますか?】

 「子供が生まれてどのくらい経ってから子連れ旅行をしてもいいと思うか?」を聞いたところ、女性の1位は「6か月以上1年未満」だったのに対し、男性は「いつでも良い」(28.8%)となりました。一方で、男性の2位は「2年以上」(25.9%)となっており、意見が極端に分かれる結果となりました。


【調査概要】
調査タイトル:「マタニティ旅行ケート調査
調査対象:20歳以上の男女1,371名
調査期間:2017年12月19日(火)~12月21日(木)
調査方法:インターネット調査
調査主体:株式会社DeNAトラベル

※本アンケート結果は「マタニティ旅行」を推奨するものでも否定するものでもありません。

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
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