治安に関する世論調査(18歳以上の方対象) 

2017年11月27日
内閣府政府広報室は、「治安に関する世論調査」を実施。調査対象は、全国18歳以上の日本国籍を有する者。

【調査結果】

1 治安に対する意識
(1) 日本は安全・安心な国か
現在の日本が、治安がよく、安全で安心して暮らせる国だと思うか聞いたところ、「そう思う」とする者の割合が 80.2%(「そう思う」28.9%+「どちらかといえばそう思う」51.3%)、「そう思わない」とする者の割合が 18.9%(「どちらかといえばそう思わない」13.3%+「そう思わない」5.7%)となっている。
性別に見ると、「そう思う」とする者の割合は男性で、「そう思わない」とする者の割合は女性で、それぞれ高くなっている。(図1、表1) 

(2) 最近の治安に関する認識
ここ 10 年間で日本の治安はよくなったと思うか聞いたところ、「よくなったと思う」とする者の割合が 35.5%(「よくなったと思う」8.1%+「どちらかといえばよくなったと思う」27.4%)、「悪くなったと思う」とする者の割合が 60.8%(「どちらかといえば悪くなったと思う」48.6%+「悪くなったと思う」12.2%)となっている。
性別に見ると、「よくなったと思う」とする者の割合は男性で、「悪くなったと思う」とする者の割合は女性で、それぞれ高くなっている。
年齢別に見ると、「よくなったと思う」とする者の割合は 18~29 歳で、「悪くなったと思う」とする者の割合は 40 歳代、50 歳代で、それぞれ高くなっている。(図2、表2)

(3) 日本社会に関する認識
治安に関連して、いまの日本社会について、どのように考えているか聞いたところ、「新しい手口の犯罪が出現した」を挙げた者の割合が 65.2%と最も高く、以下、「地域社会の連帯意識が希薄となった」(54.6%)、「様々な情報が氾濫し、それが容易に手に入るようになった」(49.2%)、「犯罪に対する刑罰が軽い」(38.4%)、「青少年の教育が不十分だ」(37.3%)、「国民の規範意識が低下した」(34.0%)などの順となっている。(複数回答、上位6項目)

都市規模別に見ると、「地域社会の連帯意識が希薄となった」、「様々な情報が氾濫し、それが容易に手に入るようになった」、「国民の規範意識が低下した」を挙げた者の割合は大都市で高くなっている。
性別に見ると、「新しい手口の犯罪が出現した」、「様々な情報が氾濫し、それが容易に手に入るようになった」を挙げた者の割合は女性で、「国民の規範意識が低下した」を挙げた者の割合は男性で、それぞれ高くなっている。(図3、表3)

2 犯罪に対する不安
(1) 不安を感じる場所
自分や身近な人が犯罪に遭うかもしれないと不安になる場所はどこか聞いたところ、「インターネット空間」を挙げた者の割合が 61.1%と最も高く、以下、「繁華街」(54.3%)、「路上」(47.6%)、「電車、バス、飛行機などの乗り物の中」(34.6%)、「公園」(32.4%)などの順となっている。(複数回答、上位5項目)

都市規模別に見ると、「インターネット空間」、「繁華街」、「公園」を挙げた者の割合は大都市で高くなっている。
性別に見ると、「繁華街」を挙げた者の割合は男性で、「路上」、「電車、バス、飛行機などの乗り物の中」、「公園」を挙げた者の割合は女性で、それぞれ高くなっている。
年齢別に見ると、「インターネット空間」を挙げた者の割合は 18~29 歳から 50 歳代で、「繁華街」を挙げた者の割合は 50 歳代、60 歳代で、「路上」、「電車、バス、飛行機などの乗り物の中」を挙げた者の割合は 50 歳代で、「公園」を挙げた者の割合は 40 歳代で、それぞれ高くなっている。(図4、表4)

(2) 不安を感じる犯罪
自分や身近な人が被害に遭うかもしれないと不安になる犯罪は何か聞いたところ、「インターネットを利用した犯罪」を挙げた者の割合が 60.7%と最も高く、以下、「振り込め詐欺や悪質商法などの詐欺」(50.2%)、「空き巣などの住宅などに侵入して物を盗む犯罪」(50.1%)、「暴行、傷害などの粗暴な犯罪」(46.1%)、「すり、ひったくりなどの携行品を盗む犯罪」(45.4%)、「飲酒運転による交通事故、ひき逃げなどの悪質・危険な交通法令違反」(42.3%)、「自動車、オートバイ、自転車などの乗り物を盗む犯罪や車内から物を盗む犯罪」(39.0%)、「誘拐、子供の連れ去りやいたずら」(38.5%)、「殺人、強盗などの凶悪な犯罪」(38.3%)、「痴漢や強制わいせつなどの性的犯罪」(37.6%)などの順となっている。(複数回答、上位 10 項目)

都市規模別に見ると、「インターネットを利用した犯罪」、「すり、ひったくりなどの携行品を盗む犯罪」、「自動車、オートバイ、自転車などの乗り物を盗む犯罪や車内から物を盗む犯罪」を挙げた者の割合は大都市で、「誘拐、子供の連れ去りやいたずら」、「殺人、強盗などの凶悪な犯罪」を挙げた者の割合は中都市で、それぞれ高くなっている。
性別に見ると、「振り込め詐欺や悪質商法などの詐欺」、「空き巣などの住宅などに侵入して物を盗む犯罪」、「すり、ひったくりなどの携行品を盗む犯罪」、「誘拐、子供の連れ去りやいたずら」、「痴漢や強制わいせつなどの性的犯罪」を挙げた者の割合は女性で高くなっている。
年齢別に見ると、「インターネットを利用した犯罪」を挙げた者の割合は 18~29 歳から 50歳代で、「暴行、傷害などの粗暴な犯罪」、「痴漢や強制わいせつなどの性的犯罪」を挙げた者の割合は 30 歳代から 50 歳代で、「すり、ひったくりなどの携行品を盗む犯罪」を挙げた者の割合は 50 歳代で、「飲酒運転による交通事故、ひき逃げなどの悪質・危険な交通法令違反」を挙げた者の割合は 18~29 歳、30 歳代、50 歳代で、「自動車、オートバイ、自転車などの乗り物を盗む犯罪や車内から物を盗む犯罪」を挙げた者の割合は 40 歳代、50 歳代で、「誘拐、子供の連れ去りやいたずら」を挙げた者の割合は 30 歳代、40 歳代で、「殺人、強盗などの凶悪な犯罪」を挙げた者の割合は 30 歳代で、それぞれ高くなっている。(図5、表5)

3 警察に対する要望
(1) 警察に力を入れて取り締まってほしい犯罪
警察に特に力を入れて取り締まってほしい犯罪は何か聞いたところ、「インターネットを利用した犯罪」を挙げた者の割合が 51.2%、「殺人、強盗などの凶悪な犯罪」を挙げた者の割合が51.1%、「振り込め詐欺や悪質商法などの詐欺」を挙げた者の割合が 48.8%などの順となっている。(複数回答、上位3項目)

都市規模別に見ると、「インターネットを利用した犯罪」を挙げた者の割合は大都市で高くなっている。
年齢別に見ると、「インターネットを利用した犯罪」を挙げた者の割合は 40 歳代、50 歳代で、「振り込め詐欺や悪質商法などの詐欺」を挙げた者の割合は 60 歳代、70 歳以上で、それぞれ高くなっている。(図6、表6)

(2) 取締り以外に力を入れるべき活動
犯罪の取締り以外に、犯罪被害を防ぐために、警察が、今後、特に力を入れるべき活動として、どのようなものを望むか聞いたところ、「制服警察官によるパトロール」を挙げた者の割合が 48.3%、「街頭や施設等の公共の場所における防犯カメラの設置に対する支援」を挙げた者の割合が 45.3%、「インターネット空間におけるパトロール(サイバーパトロール)」を挙げた者の割合が 42.4%、「各種相談や要望に応じる窓口などの充実」を挙げた者の割合が 41.5%、「地域で発生する身近な犯罪などについての情報の発信」を挙げた者の割合が 38.8%、「学校や地域などの社会教育の場での防犯指導」を挙げた者の割合が 38.4%、「青少年の非行の防止」を挙げた者の割合が 35.8%、「110 番通報に対する迅速な対応」を挙げた者の割合が 32.2%、「住民によるパトロールや自主的な防犯活動をしている団体への支援」を挙げた者の割合が 31.3%などの順となっている。(複数回答、上位9項目)

都市規模別に見ると、「インターネット空間におけるパトロール(サイバーパトロール)」を挙げた者の割合は大都市で、「地域で発生する身近な犯罪などについての情報の発信」を挙げた者の割合は小都市で、それぞれ高くなっている。
性別に見ると、「インターネット空間におけるパトロール(サイバーパトロール)」を挙げた者の割合は男性で、「各種相談や要望に応じる窓口などの充実」、「地域で発生する身近な犯罪などについての情報の発信」、「学校や地域などの社会教育の場での防犯指導」、「110 番通報に対する迅速な対応」を挙げた者の割合は女性で、それぞれ高くなっている。(図7、表7)


【調査概要】
調査目的:治安に関する国民の意識を把握し、今後の施策の参考とする。
調査項目:
 (1) 治安に対する意識
 (2) 犯罪に対する不安
 (3) 警察に対する要望
関係省庁:警察庁
調査対象:
 (1) 母 集 団 全国 18 歳以上の日本国籍を有する者
 (2) 標 本 数 3,000 人
 (3) 抽出方法 層化2段無作為抽出法
調査時期:平成 29 年9月 14 日~ 9月 24 日
調査方法:調査員による個別面接聴取法
調査実施機関:一般社団法人 新情報センター
回収結果:
 (1)有効回収数(率) 1,765 人(58.8%)
 (2)調査不能数(率) 1,235 人(41.2%)

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