住宅の居住志向および購買等に関する調査(20歳以上の男女対象) 

2018年01月23日
全国宅地建物取引業協会連合会(全宅連)および公益社団法人全国宅地建物取引業保証協会(全宅保証)では、9月23日の「不動産の日」にちなんで、住宅の居住志向および購買等に関するアンケート調査を実施。
不動産の購買傾向や、住まいの満足度、安心して住宅を購入または売却する為の基本情報や基礎知識の実態などを調査結果としてまとめております。
調査対象は日本国内全域の20歳以上の男女。

【調査結果概要】

■ 不動産の買い時

・ 17年度調査時において、「買い時だと思う」19.9%、「買い時だと思わない」24.7%、「分からない」55.4%と、「分からない」が最も高く、「買い時だと思う」は全体の約20%となっている。16年度と比較して17年度は、「買い時だと思う」が5.0pt下降して、「買い時だと思わない」が2.4pt上昇している。どの年代層も「買い時だと思う」が下降していることから、全体的に
「買い時感」が減退しているといえる。

・ 不動産が買い時だと思う理由では、「住宅ローン減税など税制優遇が実施されているから」が34.5%と最も多く挙げられ、「住宅ローンの金利が上昇しそうなので・今の金利が低いので」が23.2%と続く。不動産が買い時だと思わない理由では、「自分の収入が不安定または減少しているから」が38.6%と最も多く挙げられている。

■ 現住居満足点 / 持家派 or 賃貸派 (現住居問わず)

・ 現在「持家」に住んでいる方の、平均得点は73.0点、「賃貸」では65.2点となっており、「持家」に住んでいる方のほうが住まいに対しての満足度が高い。
・ 現在の居住形態に関わらず、持家派は84.9%と全体の8割以上を占めている。持家派の理由では、「家賃を支払い続けることが無駄に思えるから」が63.1%と最も多く挙げられた。賃貸派の理由としては、「住宅ローンに縛られたくないから」が59.0%と最も高く、次いで「仕事等の都合で引越しする可能性があるから」「家族構成の変化で引越しする可能性があるから」が30%台で続いている。

■ 住宅購入重視点/賃貸重視点

・ 住宅購入時に重視する点について、「周辺・生活環境が良い」「交通の利便性が良い」が55%以上、賃貸時に重視する点については、「賃料」が80.0%で最も多く挙げられた。「賃貸」の方が経済面をより重視している傾向にある。「購入」「賃貸」ともに、周辺の生活環境や交通の利便性が重視されている。

■ 物件情報入手経路/不動産物件情報検索サイト利用状況(インターネット)

・ 物件情報入手経路では、「インターネット・携帯サイト」が86.8%と最も多く挙げられ、若年層ほどよく利用している一方、高年齢層は「新聞折り込みチラシ」をよく利用している傾向が見られ、年代により利用する情報入手媒体に差異が見られる。
・ 不動産物件情報検索サイト利用状況について、インターネットに関しては「賃貸物件を探す時に利用したことがある」が60.2%と最も多く挙げられている。若年層ほどインターネットサイトの利用は高く、年代による差が大きい。

■ 住宅売買時に望む優遇措置

・ 住宅売買時に望む優遇措置について、「住宅の購入時にかかる税金の軽減措置」が73.0%と最も多く挙げられる。続いて「住宅ローンの借入金の残高に応じて所得税が軽減される措置」が49.3%となっているが、60代以上は低い傾向を示している。

■ 瑕疵保険・インスペクション 認知有無

・ 瑕疵保険の認知率は25.8%で、インスペクションの認知率は10.9%となっている。瑕疵保険・インスペクションとも、男性・高年齢層の認知率が比較的高い。

■ 中古住宅購入時に必要なもの

・ 中古住宅購入時に必要なものについて、「瑕疵保険が付されていること」が64.0%と最も多く挙がっている。続いて「履歴情報が残っていること」が63.1%、「インスペクション(建物診断)が付されていること」が62.8%となっている。

■ 物件情報の入手の際、基本情報以外に「あると便利」な情報

・ 物件情報の入手の際、基本情報以外に「あると便利」な情報について、「物件の写真」が84.1%と最も多く挙げられ、「街の環境情報」が63.2%、「周辺物件の相場や取引事例」が53.9%と続き、物件の写真とともに、物件周辺の環境や取引実態の情報を求めている傾向にある。

■ 東日本大震災後、住まいに関する意識の変化

・ 東日本大震災後、住まいに関する意識の変化について、「築年数や構造(免震・耐震)について考えるようになった」が62.9%と最も多く挙げられ、続いて「地盤等の状況を意識するようになった」が45.0%となっている。
・ 昨年熊本地震が発生した「九州・沖縄」では他の地域と目立った差はみられず、意識の上では地震の影響が少なくなってきていることがうかがえる。

■ 家の売り買いや、部屋の貸し借りをする場合、宅建業者(不動産会社)に対して、最も期待すること

・ 家の売り買いや、部屋の貸し借りをする場合、宅建業者(不動産会社)に対して、期待することについて、「接客対応や説明が丁寧にしてもらえること」が37.7%と最も多く挙げられ、続いて「契約成立に向けた交渉をうまくやってもらえること」が25.0%となっている。
・ 仲介業務、専門知識に基づいたアドバイスとともに、接客態度についても重視していることがわかる。

■ 人生設計(ライフプラン)の中で、重視するもの

・ 人生設計(ライフプラン)の中で、重視するものについて、「貯蓄・投資」が56.6%、「仕事」が54.9%と多く挙げられている。
続いて「子供の教育」が44.2%となっている。「子供の教育」は20~30代において高い傾向を示しているが、「仕事」は60代以上を除いていずれの世代でも半数を超えている。

■ 不動産店を選ぶポイント

・ 物件の購入・売却・賃貸をする時に、不動産店を選ぶポイントについて、「店舗の雰囲気が良い」「ネット情報や口コミ等で評判のよい」がともに半数を超え高い。次いで「ホームページが充実している」が37.2%となっている。

■ 不動産店に対して持っているイメージ/ハトマークの認知

・ 不動産店に対してもっているイメージについて、「よい・計」が65.0%となっており、「わるい・計」は35.0%となっている。イメージの理由について、「よい・計」では「対応のよさ」「専門知識」「アフターケア」など実際の応対が評価されているのに対し、「わるい・計」では実際の応対だけでなくテレビ・ニュースなどから悪いイメージが付いてしまっている意見もみられる。
・ 不動産店のイメージ得点の平均は65.6点である。
・ ハトマークの認知率は66.1%となっている。九州・沖縄では8割近くが認知している一方で、北海道では50%台で、地域差が大きい。


【調査概要】
調査期間:2017年9月1日〜10月31日
調査方法:専用フォームによるインターネット調査
調査対象:日本国内全域の20歳以上の男女
有効回答数:14,331件

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
リンク先リサーチPDF
[全国宅地建物取引業協会連合会]
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