<スポーツ調査レポート>サッカーシューズ市場規模 

2018年04月26日

国内の市場規模と消費者購買情報が分かるスポーツシューズ・アパレル市場情報サービス『Japan Sports Tracker』を提供するエヌピーディー・ジャパンが、サッカーシューズ市場に関する分析を4月26日に発表します。
サッカーワールドカップ2018が近づき連日話題のサッカーですが、サッカーシューズ市場をみると、他のスポーツと比較して着用者年代が若者に偏り、購入店舗の業態にも特徴があることが分かりました。

サッカーシューズ市場規模 野球シューズの3倍

『Japan Sports Tracker』では、スポーツに使われている、またはスポーツ用に販売されているシューズとアパレルの消費者購入動向を継続して毎月調査をしています。

サッカーシューズについて最新の直近1年(2017年2月~2018年1月。9歳以下着用目的者を除く)のデータを見ると、市場規模は250億円でスポーツ使用を目的としてつくられたパフォーマンスシューズカテゴリーの中で、ランニングシューズ、ウォーキングシューズに続く第3位です。これはテニスシューズの1.2倍、野球シューズの3倍の大きさです。(図表1)

サッカーシューズ 10代着用目的の購入がトップ 30代も鍵

サッカーシューズの金額ベース市場規模(9歳以下着用目的を除く)を着用者の年齢別に見てみます。52%は10-19歳が着用する目的で購入されており、パフォーマンスシューズ全体では同年代着用目的の購入シェアが23%であるのと比較すると、大きく若者に偏ったスポーツであることがわかります。(図表2)

もう1つサッカーシューズ市場で注目すべきなのは30代です。10代に偏っているサッカー市場ですが、2番目に大きな30代着用目的市場はパフォーマンスシューズ全体での同年代のシェアを上回る19%です。
主要スポーツシューズカテゴリーの30代成長率を見ると、サッカーシューズが最も大きくなっており、30代のスポーツシューズ市場を考えるにあたりサッカーは重要なカテゴリーです(図表3)

サッカーシューズ 10代着用目的の購入先はスポーツ用品店
30代着用目的の購入先はオンラインモール

金額市場規模が1番大きい10代着用目的の購入先を見てみると、1位はスポーツ用品店で金額ベース市場シェアは53%です。一方、2番目に大きなグループである30代着用目的の購入先は、1位はオンラインモールで金額ベース市場シェアは37%、スポーツ用品店は2位で28%と10代とは大きく異なります。(図表4)

また、サッカーシューズにおいて10代着用と30代着用では、平均購買価格も大きく異なり、30代着用の方が約1,500円高くなっています。(特典データ)

スポーツ観戦では常に高い関心を集めるサッカーですが、シューズ着用目的者の年代から見ると学生世代に大きく偏っています。自由な時間がとりにくい社会人になると、団体スポーツには参加が難しくチームメンバーが集められないのも、サッカーシューズ市場での社会人シェアが小さい理由の1つです。
働き方改革、プライベート重視の若者世代、高齢化社会に伴う健康重視、など社会人のスポーツ参加を推進する要素はそろっています。参加スポーツの選択肢を広げスポーツを推進するためには、社会人の自由な時間確保は大きな鍵となります。

そのような中でも30代がサッカーシューズ市場で比較的重要な位置を占めるのは、今の30代は小中学生だった頃に、Jリーグ開幕(1993年)や日本代表のFIFAワールドカップ初出場(1998年)などサッカーの歴史的出来事を見て育ったことが大きく影響しています。
今後の世代のスポーツ参加を盛んにするために、子供の頃に憧れを持ってスポーツに参加したり観戦した経験を持つことは大切です。

「NPD Japan, エヌピーディー・ジャパン調べ」

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[エヌピーディー・ジャパン]
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