東京医大の入試での女子減点に関する医師向けの調査 

2018年09月25日

東京医科大学が大学入試において女子受験生を減点していた問題について、メディウェルは会員医師へアンケート調査を実施し、653名から得た回答結果を公表しました。

7つの自由回答項目で総計1,495件もの回答が集まり、東京医大の入試での女子減点に関する医師向けの調査として最大規模のものとなっています。

匿名の医師653人から寄せられた総計1,495件の本音の自由回答からは、東京医科大学の入試での女子受験生減点の背景には、先行する調査からはうかがい知れなかった単なる入試問題に収まりきらない、医師の労働環境をめぐる構造的な問題があることが浮かび上がってきます。

本アンケートでは単なる入試問題の是非にとどまらず、その背景として考えられる、医師間の性差別の問題や、女性医師の割合増加に伴う医療現場への影響、また、医学部入試とその後の大学医局への入局との関係などについても調査しています。

調査結果の概要


  • 東京医科大学の入試での女子減点の対応については「必要」が55%
  • 医学部生・医師として性別による不当な扱いを受けた(見聞きした)経験は「ある」が44%
  • 67%の医師は「女性医師の割合の増加が医師不足や診療科の偏在につながる」と回答
  • 「女性医師の割合の増加により現場が回らなくなることが実際に起きている」と回答した医師は44%(「起きていない」の33%よりも多い結果)
  • 「本件の背景に、医学部入試が実態としてその後の医局員の選抜・確保の機能を兼ねていることがある」と考える医師が59%
■自由回答(一部抜粋)

<医学部生・医師として性別による不当な扱いを受けた(見聞きした)経験>
「どうせ辞めるから女は要らない、と公言してる医局があった」
「内科、外科などの入局時に3年間は妊娠しないという誓約書を書かされた」
「男性優先で症例を決める、医局派遣先は男性優先、バイト先も男性優先」
「手術をする際に女医は嫌だと言われた」
「パワハラが問題となっている病院で女性では耐えれないとの判断で男性医師が度々送り込まれる」
「男性医師への負担増、でも女性医師への給与は同じ。医師になってからはむしろ男性医師への逆差別と感じる」

<東京医大の女子減点のニュースやその背景となる問題に関する自由回答>
「当直や時間外当番などしない女医でも男性医師と同じ1名と換算されるので、一緒に働く男性医師の負担は増えるだけです」
「表向きは良くない事だが、現実問題仕方ないのではないか。美容皮膚科医ばかり増えても国民は救えない。理想を語るばかりで現実を直視しないと医療現場は崩壊する」
「不可能な予測で女性の医師は皆が皆やる気が低いと言われるのは間違いと思います」
「職場環境の改善を怠り、そのしわ寄せを女子学生に押し付けていた形だと思われる」

「株式会社メディウェル」調べ

調査概要


■調査内容:東京医科大学での入試における女子減点やその背景事情に関する医師へのアンケート調査
■調査対象:株式会社メディウェルに登録している医師会員
■調査時期:2018年8月28日~2018年9月9日
■有効回答数:653件

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[メディウェル]
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