脱プラスチックに関する意識調査(20~69歳の男女対象) 

2018年10月23日

マクロミルは、「脱プラスチックに関する意識」調査を実施。昨年末、世界のプラスチック廃棄物の約6割を輸入していた中国がこの輸入禁止を宣言。これまでプラスチック廃棄物のほとんどを中国に輸出していた日本もその対応に追われています。そこで今回は、プラスチックゴミをはじめとした環境問題に対する生活者の意識について調査しました。

調査Topics


  • 「ごみの分別」87%が実施。4人に1人が普段から「割り箸やストロー」を断る
  • 不要・過剰だと思う使い捨てプラスチック製品、1位「外包装フィルム」57%
  • 多少不便でも、環境に影響があるパッケージ・製品は“必要ない”、54%

調査結果


【1】「ごみの分別」87%が実施。4人に1人が普段から「割り箸やストロー」を断る

環境に配慮した普段からの行動として、最も多くの人が行っていることは「ごみの分別」で87%でした。自治体ごとのごみ分別ルールや、公共施設の分別用ごみ箱の設置といった日本の社会全体での取り組みが、実行の高さの背景にあるのかもしれません。2番目以降は、「洗剤などは詰め替え商品を買う」70%、「エコバッグの使用」66%、「牛乳パックや食品トレイなどリサイクル品回収への協力」53%で、いずれも全体の半数以上の人が行っています。

また、最近飲食店やファストフード店でプラスチック製ストローを廃止するといったニュースが相次いでいますが、普段から「割り箸やストローを断る」という人が24%、およそ4人に1人が実行しているという状況です。性年代別にみると、断る割合は圧倒的に女性の方が高いことがわかります。女性の中でも上の年代で高く60代女性は46%、それに対し20代男性では極端に低くわずか5%でした。

【2】不要・過剰だと思う使い捨てプラスチック製品、1位「外包装フィルム」57%

ここで“プラスチック製品”にフォーカスします。
プラスチック製のパッケージや使い捨て容器が「不要だ・過剰だ」と思うことがある人は65%で、具体的には「外包装フィルム」が不要・過剰と思う人が最多の57%でした。続いて「使い捨てストロー」46%、「使い捨てスプーン・フォーク」45%でほぼ同率、「通販などの緩衝材」「お菓子などの個包装」などを抑え、飲むため・食べるためのプラ製アイテムが上位に入るという結果です。ニュースなどでも話題にあがる「レジ袋」については10位で28%と、必要性を感じている人も多くいるようです。

【3】多少不便でも、環境に影響があるパッケージ・製品は“必要ない”、54%

最後に、環境に配慮したパッケージや製品を提供する企業へのイメージや、それらの購買意識についての結果です。提示した3点の考えについてどの程度当てはまるか回答いただきました。

「環境に配慮したパッケージや製品を提供する企業はイメージが良い」と回答した人(当てはまる、どちらかと言えば当てはまる、と回答した人の合計)は80%※1にのぼりました。他方、「多少不便になっても環境に影響のあるパッケージや使い捨ての製品は必要ない」は54%、「価格が上がったとしても環境に配慮したパッケージの製品を買いたい」は36%でした。また、「どちらともいえない」という回答に注目すると、“不便さ”や“値上げ”という条件がつくと、スコアが顕著に増加しています。

“プラごみ削減”“脱プラ”の動きが活発化しており、企業としての今後の対応について大手飲食店や小売店などから対策が発表されています。このような企業に対して良いイメージを持ちつつも、一方で「不便さ」や「値上げ」という条件がつくと、購買に迷いが生じる人も一定数存在することがわかりました。

プラスチック廃棄物については、海洋汚染や中国や東南アジアの国々でのプラごみ輸入中止などの「処理問題」があります。これらの問題について認知を問う質問では「知っていた」という人が27%にとどまりました。なぜ使い捨てプラ製品をやめるのか、なぜ他の製品に代用するのかといった背景もあわせて周知することが“プラごみ削減”“脱プラ”の浸透には必要なのかもしれません。

調査概要


調査主体:マクロミル
調査方法:インターネットリサーチ
調査対象:全国20~69歳の男女(マクロミルモニタ会員)
割付方法:平成27年国勢調査による、性別×年代の人口動態割付/合計1,000サンプル
調査期間:2018年9月27日(木)~9月28日(金)

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[マクロミル]
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