「採用ブランド力」調査(大学生・大学院生対象) 

2018年11月01日

揚羽は、「クリエイティブ&リサーチ」を強みに、企業の効果的な採用活動支援を目指し、昨年2017年9月より「企業における採用ブランド力」を調査する新サービス「ビズミルブランドサーベイ」を始動しました。本サービスは、学生を対象にしたアンケート調査で企業の「採用ブランド力」を測定し、求める学生の志向傾向を明らかにすることによって各社の採用課題を探るものです。

今回は、昨年に引き続き、2018年度版「学生の志向性及び企業イメージの大規模調査」として、働く現場を映像で紹介するキャリア情報サイト『ビズミル』に登録している学生のうち、3,593名を対象にアンケート調査を実施しました。
セグメント別で入社の決め手となる魅力因子を明らかにすると共に、学生らに認知度のある企業159社の「採用ブランド力」(全学年対象)を調査しました。

調査結果


調査1.2018年度「採用ブランド力」と「入社意欲」の相関関係図

本年も、昨年同様「採用ブランド力」と「入社意欲」との相関係数が0.71(2017年度の相関係数は0.70)となり、相互に相関関係があることが明らかとなった。

・入社意欲度は、企業に対する入社意欲を 「企業名を知らない」から「第一志望である」の7段階で収集
・ブランド力は、企業の魅力を50項目に分類し、それぞれの企業に対して各項目(イメージ)の有無を収集
・上記2つの数値は、左記の分布図の通りに集計され、相関関係が示された。相関係数を算出すると、0.71を示した。

調査2. セグメント別でみる、「入社意欲」を高める要因

魅力因子50項目の中から「入社意欲」に影響がある項目(※1)をセグメント別(※2)で抽出。
(※1)重回帰分析でP値0.05以下だった項目 
(※2)①全学生、②就活前・③就活後、④文系・⑤理系、志向タイプ8種類(⑥安定の実現、⑦社会貢献、⑧独立、⑨チャレンジャー、⑩マネージャー、⑪アントレプレナー、⑫スペシャリスト、⑬ワークライフバランス)

①全学生
・高所得の見通し
・福利厚生制度が充実している
・快適な職場環境が得られる
・自身の働いている姿が想像できる

②就活前
・マーケットにおいて優位なポジションにいる
・ダイナミックな活躍ができる

③就活後
・失敗の許されない仕事が得られる
・社内研修が充実している
・豊富な経験が積める
・自身の働いている姿が想像できる

④文系
・ダイナミックな活躍ができる
・高所得の見通し
・会社の雰囲気が自身の性格と合っている
・自身の働いている姿が想像できる

⑤理系
・マーケットにおいて優位なポジションにいる

⑥安定の実現タイプ
・様々な役割を経験できる
・革新的な商品・サービスを生み出し続けている

⑦社会貢献タイプ
・激しい変化の先端に位置している
・世の中になくてはならないビジネス
・高所得の見通し
・男女平等を支持する文化を持っている

⑧独立タイプ
・世の中に新たな価値を生み出している
・豊富な経験が積める
・専門的なスキルが身につく
・勤務地が魅力的である
・快適な職場環境が得られる

⑨チャレンジャータイプ
・前例のないことに取り組む仕事が得られる
・勤務地が魅力的である
・気の合う同期社員が期待できる 
・会社の雰囲気が自身の性格と合っている

⑩マネージャータイプ
・豊富な経験が積める

⑪アントレプレナータイプ
・社会的なインパクトが大きい
・高所得の見通し
・福利厚生制度が充実している

⑫スペシャリストタイプ
・誰しもが知っている有名企業である
・コミュニケーションが活発な企業である

⑬ワークライフバランスタイプ
・高所得の見通し
・福利厚生制度が充実している

・就活前は、「マーケットにおいて優位なポジションにいる」、「ダイナミックな活躍ができる」等、事業規模や業界内ポジションなどが挙がったが、就活後は、「失敗の許されない仕事が得られる」、「自身の働いている姿が想像できる」など、与えられる仕事の質、社員・社風マッチなどを気にする傾向がみられた。

・理系では、「マーケットにおいて優位なポジションにいる」が挙がった。今回も業界や個社の魅力についての関心項目が強く挙がった。一方、文系学生は「自身の働いている姿が想像できる」、「会社の雰囲気が自身の性格と合っている」などが挙がり、企業との相性を指標とする傾向が強く見られた。

調査3.「採用ブランド力」ランキング/TOP20(全学生)

採用ブランド力(対象:全学生)
・プラットフォーマーと呼ばれる企業や、メガベンチャーと呼ばれる企業が「採用ブランド力」ランキングにおいて上位を占めた。
・近年、急成長を遂げた企業が名を連ねた。メディア媒体を通じた情報接点が増え、学生たちのイメージ形成に繋がっているか。

調査概要


2018年度採用ブランド力調査
・調査内容:「採用ブランド力」の調査
・調査期間:2018年7月28日~8月12日の期間
・調査方法:インターネット調査
・調査回答学生:「ビズミル」に登録している学生のうち、有効回答の得られた大学生・大学院生 3,593名
・学年
就活前(大学1年生~3年生・大学院1年生):58%
就活後(大学4年生及び大学院2年生):42%

・文理
文系:69% 理系:30% その他:1%

・志向タイプ
組織心理学者として世界的に高名なMITスローン経営大学院名誉教授エドガー H. シャイン博士の研究成果「キャリア・アンカー」を基に、右記8つのタイプに分類
1)ワークライフバランス:22%
仕事だけじゃなく生活全体のバランスが大切。組織は大切だけど、個人的な事や家族の事は尊重してほしい。
2)社会貢献:19%
人の役に立ちたい。社会をもっと良くすることにかかわりたい。社会に貢献したい。
3)チャレンジャー:14%
常にチャレンジしたい。高い山があれば上りたい。不可能を可能にしたい。退屈な生活や嫌だ。
4)独立:11%
自分のペースで仕事をしたい。納得できるやり方で進めたい。自律的に働けると真価を発揮できる。
5)アントレプレナー:10%
「新しい」や「創る」といった言葉に反応してしまう。創造性を大切にしている。事業を起こしてみたい。
6)マネージャー:10%
スケールの大きな仕事をしたい。責任を引き受けて成長したい。組織を動かし、人をリードしたい。
7)安定の実現:8%
将来が見通せる安心がほしい。予測できないことが起きるのは嫌い。保障がほしい。
8)スペシャリスト:7%
専門分野のエキスパートとして活躍したい。できれば「その道の大家」になりたい。

・調査対象企業:有効回答が得られた、認知度のある企業159社に限定して調査。

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