「キャンピングカー購入、ニューモデルへ期待すること」に関する調査 

2019年03月04日

日本RV協会は、キャンピングカーを所有または興味を持っている方に、「キャンピングカー購入、ニューモデルへ期待すること」に関する調査を行いました。

国内のキャンピングカー保有台数は10万台を超え、年間販売台数は中古車を含めると、1万台に達しようとしており、その人気にますます拍車がかかっております。そこで、ユーザーはキャンピングカーの購入に際し具体的にどんな考えを持っているのか?また、次々に登場するニューモデルに期待することは何なのかについてアンケートを行いました。

調査結果


■「1年以上後に購入したい」という人が圧倒的多数

 まずは、今回のアンケートの回答者に、前回に引き続き実際にキャンピングカーを所有しているかどうかについてお聞きしました。所有している方は82%で、前回とほぼ同率となっています(図1)。前回は寒さに対しての質問でしたが、購入に関しての関心度は前回の内容を含めた上での結果と考えられます。住まいについても、関東、東海、関西と上位の並びに変更はありません(図2)。ただし、この3地域での割合は前回に比べて8.3%ダウンしています。わずかではありますが、購入に関してはより全国的に関心が高いと言えそうです。

 購入時期について質問した結果ですが、7割以上と圧倒的に多かったのが「1年以上後に購入したい」という意見です(図3)。中には、今すぐに購入したいという人も1割程度いますが、もう少しじっくりと考えたいという人が非常に多いというのが分かります。近年は全国的にキャンピングカーショーが増え、各地域の来場者も増え続けています。これは、今までキャンピングカーにあまり関心のなかった人が来場するようになったと考えられます。つまり、高価な買い物だけにすぐに購入を判断するのではなく、十分に検討してから購入したいという現れでしょう。また本年は、消費税増税の可能性がありますが、この影響はないようです。

 次に、国産車か輸入車のどちらを購入したいのかの調査ですが、国産の新車が約66%でトップです(図4)。輸入車は「キャンピングカー白書2018」で、カテゴリー別で約200%の上昇率というデータがありますが、長期的に増加の傾向がありますので、こちらは今後増えて行くと思われます。国産車、輸入車の中古車の割合は合計で約2割となっています。中古車市場は若干の減少傾向にあるというデータが出ていますが、これは、より魅力的な新型車が増加していること、新車として販売されたキャンピングカーが中古車として市場に出回るまでに時間がかかることなどの理由が考えられます。

■欲しいのはキャブコンタイプで、購入予算は1,000万円以下

それでは、購入に関しての具体的な要素について見て行きましょう。まずは車体のサイズについてです。重要視すると答えた人は96.6%と、ほぼ全員と言えます(図5)。これは、車庫事情や家族構成、道路環境によるところが非常に大きいのと、より自分のキャンピングカーライフにフィットしたサイズで、購入の費用を抑えたり、ムダを省きたいという考え方が反映されているようです。次に購入を考えているタイプは、トップがキャブコンで41.7%、次いでバンコンが25%です(図6)。キャンピングカー白書2018のユーザー調査では、ユーザーの乗っている車両がバンコンを抜いてキャブコンがトップになってから、この傾向はより顕著になってきており、実態とのズレがないのが分かります。

 さて、購入する際の予算や支払い方法についてはどうでしょうか。予算は1,000万円以下がトップで約4割、500万円以下が約3割で続きます(図7)。近年は室内の高級化や、装備の豪華さ、充実度が高まり、年々、購入予算がアップしているようです。これは、ビルダーの指向もありますが、少子化や、オーナー予備軍のより価値のある商品選び、本物志向が強まってきていることが伺われます。支払いについては現金が約6割でトップとなっています(図8)。これは、現金を持っている、支払い能力のある人が多いということですが、定年退職などによりシニアユーザーの増加も考えられます。つまり、今後の生活を考えローンを抱えたくないという理由によるものです。

 次は、購入する人の年齢や職業についてです。年齢は50代が7割強、40代が2割強で、プラスすると40~50代で96.9%を占めます(図9)。これは、子育てを終えた50代(夫婦でクルマ旅を楽しむ)、子育て中でまだ子供が小さい40代(家族でクルマ旅を楽しむ)がメインと考えられます。そして、職業は会社員がトップで42%、自営業が15.4%と続きます(図10)。この数値はここ5~6年で大きな推移の違いはありません。その他は23.1%となっていますが、これは定年退職などにより仕事を持っていない人たちと考えられます。

■強化した足回り、寝やすいベッド、機能的な外観デザイン、バッテリーの性能向上やソーラー充電に期待

 最後に、ニューモデルについて期待することをいくつかお聞きしました。まずは足回りについてです。足回りの強化を期待している人は9割強でした(図11)。乗用車の世界ではさまざまなハイテク機構などの採用により、安全なクルマ作りが推進され、マイカー乗りでは安全・安心への関心が非常に高まっています。キャンピングカーの乗り味についてもユーザーは、快適で安全な走行性能を求めているのです。次は就寝時における最重要ポイントのベッドについて。もっとも多かったのは寝やすさで40%、次いでスペースの広さ、展開のしやすさがほぼ同じポイントで並びます(図12)。寝やすさとはベッドの固さ(クッション)に起因するところが大きいですが、簡易的なものではなく、より自宅で寝ているベッドや布団(マット)に近いものを求めているようです。

 外装についてはどうでしょうか。トップは安全かつ機能性を重視したデザインで55.3%と半数以上の人があげています(図13)。第一印象でのカッコ良さやドレスアップパーツよりも機能性に重点をおいている点は、他のカスタムカーやドレスアップカーとは一線を画しているのがはっきりと読み取れます。最後は、近年もっとも関心があり、その重要度を高めている電気系統の充実についてです。バッテリーの性能向上とソーラーシステム充電はほぼ同等で、合わせて7割近くになります(図14)。電子レンジはもちろん、家庭用のエアコンを装備するキャンピングカーも増えてきました。従来はサブバッテリー1つの搭載が多かったのですが、近年はサブバッテリーの複数搭載や、とくにソーラーシステムの併用による、外部電源不要の自車発電できる「自立型キャンピングカー」に注目が集まっています。今後、ますます機能性が高く、安全かつ安心なキャンピングカーの登場に期待が膨らみます。

調査概要


調査地域:全国
調査対象:日本RV協会ホームページ閲覧者
調査手法:Webアンケート
調査時期:2018年12月18日(火)~2019年1月17日(木)

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[日本RV協会]
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