IT系開発者の就業環境調査 

2019年03月12日

楽天コミュニケーションズは2019年2月中旬に、IT関連のシステム開発やプロジェクトに従事している516名を対象に、「IT系開発者の就業環境に関する調査」をインターネット上で実施しました。

調査の結果、IT系開発者として従事しているが、本業である開発以外の業務も行っている割合が75%を超え、マルチプレイヤーとしての働き方や、それに伴う業務効率化が求められていることがうかがえました。開発以外の業務のトップは「顧客との折衝・交渉」(61.1%)で、技術面に加え「コミュニケーションスキル」や「マネジメントスキル」などが求められる就業環境にあることがわかりました。

また、多様な開発支援ツールやAPIの採用が進み、顧客志向の「マーケットイン」の概念やアジャイル開発手法などの「柔軟性」が求められる開発環境において、業務の効率化による開発工数や就業時間の削減が重要課題として認識されている様子がうかがえました。

調査結果概要


■マルチプレイヤーとして開発以外の業務を行っている割合は75%超

IT系開発者の就業状況において、本業の開発以外の業務を行っている割合が75%を超えていました。そのうち「顧客との折衝・交渉」(61.1%)と回答した人が最も多く、「メンバーへの研修、教育、指導」(51.2%)、「社内会議の調整・プレゼン」(44.5%)、「コスト管理」(39.6%)、「請求・支払管理」(39.4%)と続きました。IT系開発者は、多岐にわたる業務を行いながら、開発業務を行う就業環境にあるケースが大半を占め、業務効率化が必要不可欠であることがうかがえました。

■開発業務の効率化ツールは「バージョン管理ツール」利用がトップ

IT系開発者が、開発業務効率化のために活用しているツールは、上位から「バージョン管理ツール」(45.2%)、「IDE(統合開発環境)」(35.1%)、「タスク・プロジェクト管理ツール」(34.7%)と続きました。また、「RPA・自動化ツール」は18.2%で、業務プロセスの標準化やAI・ロボティクスの活用が一部の先進的な企業による導入だけでなく、様々な業界・業種で進んでいる様子が明らかになりました。

■現在、開発中のシステム/アプリは、自社利用と社外導入目的がほぼ同数

開発中のシステム/アプリが自社利用目的か社外導入目的か聞いたところ、それぞれが拮抗し、ほぼ同割合の43%程度でした。デジタルトランスフォーメーション(注1)の潮流のなか、社外導入目的の開発だけでなく、ビジネス環境の変化にも即対応できるよう、内製化が広がりを見せていることがうかがえました。
(注1)「ITの浸透が、人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させる」という概念

■半数以上の開発者が、幅広い分野でWeb-APIを活用した開発実績あり

これまでの開発経験で、Web-APIを活用した開発実績があると回答した開発者は、55.2%と半数以上となりました。「APIエコノミー」が拡大から普及期へ向かい、APIの活用によるイノベーション事例の増加とともに、Web-APIが開発者の業務効率化に寄与している様子がうかがえました。 その一方、前述した「開発業務効率化のためのツールは、何を利用していますか?」に対する回答では「APIマネジメントツール/クライアントツール」の利用が17.2%で、APIを活用した開発実績に対し、開発業務効率化を目的とするAPI関連ツールの利用は、比較的少ない結果となりました。

■開発者が考える「今後、需要の高いプログラム言語」の上位は「Java」39.0%、「JavaScript」33.3%、「Python」28.9%

開発者にとって今後需要が高くなるプログラム言語の1位は「Java」(39.0%)、2位は「JavaScript」(33.3%)で、機械学習やAIでよく使われる「Python」(28.9%)は3位という結果になりました。 全体としてTCO(注2)を減少させることでコストパフォーマンスの向上が期待でき、様々なパッケージソフトなどの活用でビジネスプロセス変革を支援するソリューションの実現が可能な、オープン系言語に対する期待がうかがえました。
(注2)「Total Cost of Ownership」の略称で、設備などの資産に関する購入から廃棄までに必要な時間と支出の総計のこと

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