シニアの住まいに関するアンケート調査 

2013年09月05日
矢野経済研究所は、60歳以上のシニア層に対して住まいに関するアンケート調査を実施した。

<シニアの住まいに関するアンケート調査とは>
既に子供が独立しているシニアの住まいに関する意識を明らかにすることで、子供独立後の住まいの変化や、住み替え意向、住み替え先の条件などを把握することを目的とする。なお、本調査対象の60歳以上の男女についてここでは「シニア」とする。

【調査結果サマリー】

■ 子供独立後マイホーム稼働率は低下、部屋を活用しきれていないシニア層は8割
子供の独立前後の部屋の活用度合いの変化(単数回答)をみたところ、子供の独立前に「活用しきれていない」と回答したシニア層は33.8%であったが、独立後では81.9%になるなど、子供の独立後に部屋の活用度合いが低下する傾向にある。

※マイホーム稼働率とは、本調査において自宅にある部屋数について活用度合いをみるための指標であり、現在の全部屋数に対して活用している部屋数の比率を算出し、子供の独立前と後とで比較している。

■ マイホームの住み替えを考えたいと思うシニア層は潜在需要を含めて全体の4割強 特にマイホーム稼働率が低下している層では「家が広すぎる」とする傾向に
将来的に、あるいは現実的には難しいかもしれないが「住み替えも考えたい」などの潜在的な需要を含め全体の45.3%のシニア層が住み替えの意向(単数回答)を示している。その理由(複数回答)として、「家の老朽化」や、子供の独立による「家が広すぎる」、「バリアフリーの必要性」などが挙げられ、特に子供独立後に部屋の活用度合いが低下している層で「家が広すぎる」をより強く感じる傾向にある。

■ 現実的に住み替えられない理由は購入資金の工面の問題、住み慣れた地域への愛着
住み替えに対する潜在需要のうち、現実的に住み替えられないとするシニア層について「新たに購入資金を工面できない」52.2%、「住み慣れた地域を離れたくない」48.9%などの理由(複数回答)が上位に挙げられている。住み替えの際、購入資金が問題となる一方で、居住している地域についても重視することが示唆されている。

■ 住み替え先の理想は安(安全・安心)、近(駅近・住み慣れた地域)、小(コンパクトな住まい) 住み替えたいシニア層の需要掘り起こしの可能性も
本調査におけるシニア層はすべてが住み替えを希望しているわけではないが、現実的な問題である資金調達が解決され、今後、「安(安全・安心)、近(駅近・住み慣れた地域)」、「小(コンパクトな住まい)」を揃えた住まいを提供することで、住み替えたいと思っているシニア層の潜在需要を掘り起こす可能性があるものと思われる。


【調査概要】
・調査期間:2013年7月
・調査対象:一都三県(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)の戸建住宅(築10年以上)に居住し、子供が独立した60~75歳の男女823名
・調査方法:インターネット形式

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[矢野経済研究所]
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