メディア体験調査(生活者の「メディアエクスペリエンス」) 

2013年12月17日
博報堂DYメディアパートナーズ メディア環境研究所は、メディアが生活者に与える影響や、メディアの持つ役割をひも解く新しい視点として 「メディアエクスペリエンス(メディア体験)」を発表。本発表の中では、「メディア体験調査」を実施して「生活者がメディアからもたらされる、あるいは生活者がメディアに求める“体験”」について分析し、8つの体験因子でこれをひも解いています。
 
■ メディアが生活者に提供する「体験」を表現した、生活者の「メディアエクスペリエンス」を発表

これまで、視聴率や聴取率、ページビューといった「単一メディアへの接触量」を用いて、生活者のメディア行動を把握してきました。しかし、生活者がSNSなどを活用しながらメディアの枠を越えて情報を取得したりコンテンツを楽しんだりする中、「特定のメディアへの接触」を量的に計ることだけで、メディアが生活者に与える影響やメディアの持つ役割を語るには限界があると考えました。そこで、メディアが生活者に提供する「体験」を8つの体験因子でひも解き、生活者の「メディアエクスペリエンス」を通じ、生活者がメディアから得ている体験や気持ちの変化を分析し、メディアの持つ役割や可能性について考察を行いました。
 
■ 各メディアやコンテンツ別の「メディアエクスペリエンス」を計る「メディア体験調査」を実施

今回、「メディアエクスペリエンス」の実態に迫るために首都圏 1都3県の15歳~69歳の男女 3000人を対象に「メディア体験調査」(参考情報①:「調査概要 詳細」)を行いました。この調査は、調査対象者が20種類に分類されたメディアやコンテンツそれぞれに対して抱くイメージを、27種類の体験イメージから選択してもらう形式をとりました。
 
【調査結果】
 
① 「メディアエクスペリエンス」には、8つの因子が存在する
メディアに対して抱く20種類のイメージは、「出会える」「ためになる」「時間つぶし」「行動喚起」「クセになる」「つながり」「ネタになる」「ときめき」の8つの因子から構成されています。(参考情報②:「メディアエクスペリエンスの8因子」)
 
② メディア別の「メディアエクスペリエンス」には、「世代特化型」「突出型」「全世代型」などの特徴がある
調査から、メディア別のメディアエクスペリエンスが見えます。(参考情報③:「メディアエクスペリエンス・チャート」)
 
(例)「世代特化型」の「メディアエクスペリエンス」
「動画サイト」(チャート①)において、10代・20代を中心に大きな反応が見られました。求める「メディアエクスペリエンス」は、「ときめき」「時間つぶし」「クセになる」「つながり」といったものでした。また、「まとめサイト・アプリ」(チャート②)についても、若年層で「時間つぶし」「出会える」といった反応があり、20代の男性においては「クセになる」について、強い反応が見られました。
 
(例)「突出型」の「メディアエクスペリエンス」
「テレビ/報道・ニュース番組」(チャート③)において、「出会える」「ためになる」の2因子が突出。高年齢層では、さらに「クセになる」という反応が高いことが特徴です。「新聞/ニュース記事」(チャート④)で「出会える」「ためになる」因子で大きな反応。男女40代以降では「クセになる」因子にも高い反応が出ています。
「雑誌」(チャート⑤)では「行動喚起」のスコアが全部のメディアで最も高いレベルで反応。特に女性で強い反応が見られました。また「ラジオ」(チャート⑥)においては、10代女性で「つながり」、高年齢層(男女)で「クセになる」という点において強い反応が見られました。

(例)「全世代型」のメディアエクスペリエンス
「ポータル・ニュースサイト」(チャート⑦)において「出会える」「ネタになる」「クセになる」「時間つぶし」といった要素にわたり高い反応が出ており、世代を超えてバランスのよい多様な体験を提供していました。
また、生活者が得られる体験の総量が、単体メディアのみとしても高くなっていました。


【調査概要】
・期間:2013 年 10 月 インターネット調査
・対象:首都圏(1都 3 県)に在住の 15歳~69歳の男女 3000 サンプル
・方法:20 種類のメディア、それぞれに対して想起される体験イメージを、27 種類のメディア体験から選択してもらう

その他、詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[博報堂DYメディアパートナーズ]
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