二世帯住宅に住む親世帯と子世帯の交流実態と意識調査 

2014年07月09日
東京ガス都市生活研究所は、都市生活レポート「二世帯住宅に住む親世帯と子世帯の交流実態と意識」を発行。

親世帯と子世帯の同居率は長年低下してきている中、近年、「二世帯住宅」が注目を集めています。今回の調査では、子育てや家事の実態と意識から、親世帯・子世帯それぞれにとっての「二世帯住宅」の価値を探りました。具体的には、二世帯住宅に住む「親世帯」と「子世帯」の交流実態を把握し、意識の違いを明らかにしました。また、二世帯住宅に住む子世帯をさらに「娘二世帯」と「息子二世帯」に分類するほか、二世帯住宅のタイプを「室内で行き来できるか」によっても、実態や意識を比較し、その違いを明らかにしました。

【調査結果のポイント】

■二世帯住宅に住む「親世帯」と「子世帯」の交流実態と意識

・二世帯を希望した理由は、親子とも「育児支援」「経済面」が高い。加えて、親世帯は「孫の成長が見られる」、子世帯では「親世帯の老後の支援」が高い。

・親の育児支援は「孫を預かる」「送り迎え」「お風呂に入れる」が上位。家事支援は「買い物」「料理」「ゴミだし」など。親世帯が子世帯の家事を手伝う割合が高い。

・二世帯住宅の良さは親子とも「孫の成長を見られる/見せられる」が最も高い。特に親は9割近くと非常に高い。

・二世帯住宅の良くないことの共通点は「生活のペースを乱される」。これに親世帯は「経済的負担が増える」、子世帯は「子育てに干渉される」が加わる。

・満足度は子世帯より親世帯の方が高く、約8割が「満足している」。また、相手世帯への感謝は子世帯の方が高く、9割を超える。


■「娘世帯との二世帯」と「息子世帯との二世帯」(※)の比較
※以降、娘世帯との二世帯を「娘二世帯」、息子世帯との二世帯を「息子二世帯」と表記する。

・親世帯と子世帯の交流頻度は、「娘二世帯」の方が高く、親世帯は、子世帯の育児・家事支援を活発に行っている。そのため、親世帯は「娘二世帯」の方が「息子二世帯」より、「生活のペースが乱される」「経済的負担が増える」などのデメリットを感じる割合が高い。

・親世帯は、「息子二世帯」の方が交流について気を付けていることが多く、「生活全般」「家事」「育児」に干渉しないように気を付けている。しかし、子世帯は「息子二世帯」の方が「子育てに干渉される」「自分たちの生活のペースが乱される」などの割合が高く、親世帯が気を付けているものの、親世帯の干渉が気になっている。

・二世帯住宅の満足度は、子世帯では「娘二世帯」の方が「息子二世帯」より高いが、親世帯は「娘二世帯」「息子二世帯」とも同じくらい高い。


■二世帯住宅のタイプ(室内で行き来できるか)による比較

・親と子の世帯が会う頻度は室内で「行き来できる」方が高い。また孫の預かりなどの育児支援も「行き来できる」方が活発に行われている。

・子世帯は室内で「行き来できる」方が「行き来できない」よりも満足の割合が高い。一方で、親世帯は「行き来できない」方が、満足だと思う割合が高い。

・子世帯は室内で「行き来できる」方が、「育児支援」「親の老後」「経済性」のメリットを感じているが、親世帯は「行き来できる」方が育児や家事支援の頻度が高く、子世帯との交流を負担に感じている。



【調査概要】
■定量調査
調査方法:インターネット調査
調査時期:2013年3月
調査対象:一都三県在住 二世帯住宅居住の親世帯と子世帯
回答者数:300名

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[東京ガス]
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