生活とお金に関するアンケート調査(20~39歳の未婚男女対象) 

2015年02月19日
オウチーノ総研は、20~39歳の未婚男女(学生を除く)553 名を対象に、「『生活とお金』に関するアンケート調査」を行った。

まず、「あなたの今の生活に、経済的ゆとりはありますか?」という質問をしたところ、「かなりある」と回答した人が 3.3%、「まぁまぁある」が 28.6%、「あまりない」が42.1%、「全くない」が 26.0%だった。また、経済的ゆとりが「あまりない」、「全くない」と回答した人に、「経済的ゆとりがない、最も大きな原因は何ですか?」という質問をしたところ、58.4%が「収入が低い」と回答した。さらに、経済的ゆとりが「ある」と回答した人と「ない」と回答した人の年収を見てみると、「ある」と回答した人は 71.0%が年収 300 万円以上であるのに対し、「ない」と回答した人は 55.0%が年収 300 万円未満だった。「年収 300 万円」が、若手社会人が経済的ゆとりを持てるかどうかの、一つのボーダーラインとなるようだ。

【調査結果】

1. 68.1%が、経済的ゆとりが「ない」と回答。

始めに、「あなたの今の生活に、経済的ゆとりはありますか?」という質問をした。結果、「かなりある」と回答したのは3.3%、「まぁまぁある」が 28.6%、「あまりない」が 42.1%、「全くない」が 26.0%だった。「あまりない」と「全くない」を合わせると 68.1%と、7 割近い若手社会人が今の生活に経済的ゆとりが「ない」と回答した。
この結果を実家暮らし、一人暮らしに分けて見てみる。実家暮らしで経済的にゆとりが「ある」と回答したのは 32.5%、「ない」と回答したのは 67.5%、一人暮らしで「ある」と回答したのは 30.7%、「ない」と回答したのは 69.3%だった。一人暮らしは家賃や光熱費などで出費がかさむため、実家暮らしと比べると経済的ゆとりが「ない」と回答する人が多いのでは、と思っていたが、実際はさほど違いがなかった。その原因の一つとして、実家暮らしの年収が、一人暮らしと比べて低いことが挙げられるだろう。今回の調査では、一人暮らしのうち年収 200 万円未満は 14.5%、年収 300 万円未満は 34.4%だったのに対し、実家暮らしのうち年収 200 万円未満は 32.3%、年収 300 万円未満は 53.5%だった。年収 300 万円未満が実家暮らしの過半数を占め、一人暮らしと比べると 20%近い開きが生じた。収入が少ない分、出費が多くなくても経済的にゆとりが「ない」と感じる人が多いのだろう。
また、それぞれの選択肢を選んだ理由を聞いてみると、「かなりある」、「まぁまぁある」を選択した人が最も多く挙げたのは、「貯金できているから」(28 歳/男性)だった。2 番目に多かったのは、同率で「実家暮らしだから」(23 歳/女性)と「特にお金に困っていないから」(35 歳/女性)だった。一方、「あまりない」、「全くない」を選んだ理由は、「収入が低いから」(27 歳/男性)が最も多く、次に「ギリギリの生活で苦しいから」(39 歳/女性)が続いた。3 番目に多かったのは、同率で「正社員でないから」(23 歳/女性)と「貯金ができないから」(27 歳/男性)だった。

2. 経済的ゆとりがない原因は、「収入が低い」から。一人暮らしの女性は、「出費」が痛手!

次に、経済的ゆとりが「あまりない」、「全くない」と回答した人に、「経済的ゆとりがない、最も大きな原因は何ですか?」という質問をした。最も多かったのは、「収入が低い」で 58.4%、次に「必要経費が多い」が 9.3%、そして「浪費が多い」が7.4%、「借金の返済」が 4.5%、「働けない」が 1.3%、「職がない」が 1.1%だった。
これを男女別に見ると、男性は「必要経費が多い」と回答した人が 4.4%だったのに対し、女性は 13.9%と 3 倍以上の開きが生じた。さらに、一人暮らしの女性に限ると、「収入が低い」と回答したのは 49.4%と半数を割り、「必要経費が多い」が 18.8%、「浪費が多い」が 11.6%となった。経済的ゆとりがない原因が出費にあると回答した人が 30.4%にのぼった。
一人暮らしは家賃、食費、光熱費など生活費の負担が実家暮らしより大きいうえに、女性は男性と比べて美容代や洋服代などにコストがかかる。そのため、特に一人暮らしの女性は、出費が家計を圧迫している人も多いようだ。

3. 経済的ゆとりを持てるかどうかは、「年収 300 万円」が一つのボーダーライン。

最後に、経済的ゆとりが「ある」と回答した人と「ない」と回答した人の年収と貯蓄を見てみたい。経済的ゆとりが「ある」と回答した人は、年収 300 万円未満が 22.7%、300 万円以上 500 万円未満が 51.1%、500 万円以上が 19.9%だった。一方、「ない」と回答した人は年収 300 万円未満が55.0%、300 万円以上 500 万円未満が 29.8%、500 万円以上が 6.4%だった。経済的ゆとりが「ある」と回答した人は 71.0%が年収 300 万円以上であるのに対し、「ない」と回答した人は 55.0%が年収 300 万円未満だった。「年収300 万円」が、若手社会人が経済的ゆとりを持てるかどうかの、一つのボーダーラインとなるようだ。

貯蓄に関しては、経済的ゆとりが「ある」と回答した人は、100 万円未満が 15.5%、100 万円以上 300 万円未満が 18.7%、300 万円以上 500 万円未満が 16.9%、500 万円以上が38.1%。「ない」と回答した人は、100 万円未満が 53.1%、100 万円以上 300 万円未満が 19.3%、300 万円以上 500 万円未満が 5.5%、500 万円以上が 7.8%だった。経済的ゆとりが「ない」という人は過半数が貯蓄 100 万円未満で、300 万円以上の人はわずか 13.3%だったのに対し、「ある」という人は貯蓄 300 万円以上が 55.0%と過半数を占めており、貯蓄額に大きな差が生じる結果となった。

また有効回答者全員に、「経済的ゆとりのある生活を送るためには、最低限いくらの年収が必要だと思いますか?」という質問もした。すると、300 万円未満と回答した人が 15.7%、300 万円以上 500 万円未満が 38.5%、500 万円以上が38.2%だった。特に選択者が多かったのが、300 万円以上 400 万円未満(19.7%)、400 万円以上 500 万円未満(18.8%)、500万円以上600万円未満(18.4%)だった。経済的ゆとりのある生活を送るために必要な年収は人それぞれだが、一般的に、少ない人で 300 万円以上、多い人だと 500 万円以上の年収が必要だと感じている人が多いことが分かった。


【調査概要】
有効回答 20~39 歳の未婚男女(学生を除く) 553 名
調査方法 インターネットによるアンケート調査
調査期間 2015 年 2 月 5 日(木)~2 月 6 日(金)

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[オウチーノ総研]
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