1都3県のシニア世代の住居に関する意識調査(50代~60代シニア対象) 

2015年09月17日
オールアバウトと、アルヒは、1都3県で持ち家(一戸建て、マンション)に住んでいる50代~60代のシニア男女1,200名を対象に、現在および今後の住居に関する意識調査を共同で実施。

【調査結果のポイント】

■現在の住居に満足している人は居住年数5年未満で9割、40年以上だと6割。居住年数が長くなるほど満足度が減少する。

■住居の不満理由1位は「災害に対する住宅・土地の不安」。将来の地震に対する懸念が浮き彫りに。一方、満足理由は「周辺環境が落ち着いている」、「コンビニ・スーパーが近くにある」など閑静かつ利便性の高いエリアが評価される。

■今後希望する住居形態は「新築一戸建て/新築マンション」が「中古一戸建て/中古マンション」を大幅に上回り、シニア世代における新築神話が強固であることが明らかに。

■老後の居住エリアは半数以上が「現状の場所」を希望。都心部を希望する人は4人に1人いる一方、田舎暮らし希望者は6%にとどまる。

■東京23区内では「南部」、特に「世田谷区」が一番人気となり、東京近郊だと「横浜・川崎エリア」が支持を得る結果に。


【調査結果】

●現在の住居に満足している人は居住年数5年未満で9割、40年以上だと6割。居住年数が長くなるほど満足度が減少する。

1都3県で持ち家在住の方1,200名に対し、現在の住居に満足しているかどうかについて尋ねたところ、全体平均では約8割が満足( “とても満足している”、 “まあまあ満足している”の合計)と回答しました。居住年数で比較すると5年未満の方は約9割が満足している一方、40年以上経過すると満足度は6割近くまで減少しました。居住年数が長くなるにつれて満足度も減少しました。

●住居の不満理由1位は「災害に対する住宅・土地の不安」。将来の地震に対する懸念が浮き彫りに。
一方、満足理由は「周辺環境が落ち着いている」、「コンビニ・スーパーが近くにある」など閑静かつ利便性の高いエリアが評価される。


現在の住居に満足している理由を聞いたところ、1位は「周辺環境が落ち着いている(55.3%)」になり、「コンビニ・スーパーが近くにある(55.2%)」、「電車・バスなど交通インフラが整っている(54.0%)」が僅差で続きました。シニア世代にとって住宅エリアは、閑静であると同時に、利便性が高いことが重要だと言えそうです。

またエリア別に満足理由を比べた場合、東京都と神奈川県が「電車・バスなど交通インフラが整っている」が共に一位となり、千葉県と埼玉県では、「周辺環境が落ち着いている」、「コンビニ・スーパーが近くにある」が交通インフラよりも重視される結果になりました。

一方、不満理由も聞いたところ、利便性の悪さではなく、「災害に対して、住宅・土地に不安がある」が一位になり、将来的に起こるリスクを実感している地震に対しての懸念点が浮き彫りになりました。

エリア別にみた場合でも、1都3県全てで「災害に対して不安がある」が1位になり、関東近県に在住しているシニア世代にとって、地震やそれに伴う津波などの災害は今後の生活の上で一番の心配事だと言えそうです。なお、埼玉県については、「エリアとしてのステータス・ブランドがない」、「現在の住宅・土地に愛着がない」が他エリアに比べ上位にランクインしています。

●今後希望する住居形態は「新築一戸建て/新築マンション」が「中古一戸建て/中古マンション」を大幅に上回り、シニア世代における新築神話が強固であることが明らかに。

また今後希望する住居形態について尋ねたところ、「新築一戸建て(39.2%)」、「新築マンション(24.7%)」が、「現在の住居をリフォーム(13.8%)」のほか、「中古マンション(8.4%)」、「中古マンションを購入してリフォーム(7.3%)」、「中古一戸建て(6.7%)」を大きく上回りました。公益財団法人東日本不動産流通機構のレポートによると、首都圏の中古一戸建て、中古マンションの成約件数が軒並み前年を上回るなど、団塊ジュニア世代を中心にリフォーム・リノベーション市場が盛り上がっていますが、ことシニア世代においては新築への思い入れが非常に強いことがわかりました。

●老後の居住エリアは半数が「現状の場所」を希望。
都心部を希望する人は4人に1人いる一方、田舎暮らし希望者は6%にとどまる。


老後の居住先として意向が高いエリアを尋ねると、半数が「現状の場所で良い(52.3%)」を選択。次に多かった回答は「都心部に住みたい(26.2%)」となり、「田舎に住みたい(6.2%)」は1割にも満たないことが明らかになりました。エリア別に見てみると、東京都における都心志向は強く、他エリアより「都心部に住みたい」が約10ポイント高くでました。なお、神奈川県については現状の場所を好む傾向が他エリアよりも強いと言えるでしょう。

●東京23区内では「南部」、特に「世田谷区」が一番人気となり、東京近郊だと「横浜・川崎エリア」が支持を得る結果に。

今後の居住先エリアに「都心部」「郊外(1都3県の)」を選んだ方に対して、具体的なエリア名を尋ねたところ、23区内では「世田谷区」が23.3%と最も多くの支持を集めました。また、世田谷区を中心に品川区、目黒区などの南部エリアに加え、千代田区、文京区、港区、渋谷区といった都心部に近いエリアも上位に入っています。一方で、北部や東部エリアの区は居住意向率が10%を下回るなど、同じ23区内でも人気にバラつきがあることが読み取れます。

また、23区外では「横浜・川崎エリア(25.5%)」が群を抜いて高い結果になり、神奈川県在住のシニア世代だけでなく、周辺の住民からも将来の居住先候補として注目を集めていることが明らかになりました。


【調査概要】
調査日程:2015年8月14日(金)~8月16日(日)
調査地域 :東京都・千葉県・神奈川県・埼玉県 各300名
有効回答者数:1,200名
調査方法:インターネットリサーチ
年代:50代599名、60代601名
性別:男性600名、女性600名

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[オールアバウト]
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