インテリジェンスが運営する転職サービス「DODA(デューダ)」は、2015年10月~2016年3月のあいだに「DODA」に登録した転職希望者のうち約3万人を対象に、転職理由についての調査を行いましたのでお知らせします。

【調査結果】

■総合結果 ~ 求人増に伴ってポジティブな転職理由が増加、一方で2位の「会社の将来性が不安」が微増

今回は、2012年上半期(2012年4〜9月)から7回連続で「ほかにやりたい仕事がある」(12.2%)が1位に。次いで2位が「会社の将来性が不安」(9.4%)、3位が「給与に不満がある」(7.5%)という結果でした。1位~6位までは前回と順位は変わらず、前回10位だった「雇用形態を変えたい」が7位に順位を上げました。

■転職理由ランキング(総合)【1位~10位】

順位    前回    転職理由    割合    前回比
1位    1位    ほかにやりたい仕事がある    12.2%    0pt
2位    2位    会社の将来性が不安    9.4%    0.2pt
3位    3位    給与に不満がある    7.5%    -0.2pt
4位    4位    残業が多い/休日が少ない    6.1%    -0.2pt
5位    5位    専門知識・技術力を習得したい    4.9%    0.1pt
6位    6位    幅広い経験・知識を積みたい    3.9%    0.2pt
7位    10位    雇用形態を変えたい    3.0%    0.3pt
8位    7位    U・Iターンしたい    3.0%    -0.2pt
9位    8位    市場価値を上げたい    3.0%    0.3pt
10位    9位    業界の先行きが不安    2.7%    0pt

今回の調査期間も前回同様、半年間にわたり求人数が増え続けました。普段は転職市場に出てこない企業やポジションで募集があっただけでなく、異業種からの転職を歓迎する求人も増加。「今がチャンス」と捉えて、元々やりたかった仕事へ転職しようとする人が引き続き多かったことが、「ほかにやりたい仕事がある」が1位を維持した要因だと考えられます。

また、「専門知識・技術力を習得したい」(前回比+0.1pt)、「幅広い経験・知識を積みたい」(同+0.2pt)、「市場価値を上げたい」(同+0.3pt)を転職理由に挙げる人の割合が増加。売り手市場である今の時期にキャリアを高めておきたいと、転職活動に踏み切るケースが増えたと言えるでしょう。一方で「会社の将来性が不安」も0.2pt割合が上昇しました。今回の調査期間は企業ごとに業績の好不調が分かれたため、業績が悪化した企業の中には自社の将来を不安視した人が増えた可能性があります。反面、「給与に不満がある」「残業が多い/休日が少ない」といった転職理由はいずれも0.2pt減少。転職しやすい市況が続いているため、退職者を減らそうと、環境面や待遇面の改善を図る企業が増えていることが一因といえそうです。(DODA編集長 木下 学)

■業種別 ~ 8業種中「メーカー」だけ「会社の将来性が不安」が1位に、企業ごとに明暗分かれたのが影響か

8つの業種別にみたところ、1位が「ほかにやりたい仕事がある」となったのは前回調査と同じく7職種。残りの「メーカー」では、これも前回同様「会社の将来性が不安」が1位で、前回に比べて割合は0.2pt上昇しています。

「IT/通信/インターネット」では、「ほかにやりたい仕事がある」の割合が0.9pt上昇し、「会社の将来性が不安」が0.6pt減少しました。「IT/通信/インターネット」は、求人数が多く、転職希望者1人あたりに何件の求人があるかを示す求人倍率の上昇が他業種よりも高水準で続いています。人材を計画通りに採用できていない企業などでは、研修を充実させたり、入社後に育成したりすることを前提に、未経験者もしくは経験が浅い人を採用する求人も少なくありません。そのため、より希望に近い仕事に就こうと転職活動を始める人が増えていると考えられます。

一方で「金融」「メーカー」「商社/流通」「小売/外食」では、「会社の将来性が不安」の割合が上昇しました。これらの業界では、時流を捉えてビジネスモデルを変えてきた企業の台頭が進んでいます。IT化やグローバル化に積極的な企業も増えている中で、将来を考えて転職活動を始める人が増えているものと推察されます。


【調査概要】
対象者:2015年10月~2016年3月の半年間に、転職サービス「DODA」に登録したビジネスパーソン
サンプル数:約3万人

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[DODA]
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