ベンチャーキャピタル等投資動向調査(2015年度速報) 

2016年08月10日
ベンチャーエンタープライズセンター(VEC)は、2015年度ベンチャーキャピタル等投資動向調査の速報値(年度速報)を取りまとめました。

VECでは、2016年6月3日から日本のベンチャーキャピタルに対して2015年度(2015年4月~2016年3月)の投資状況に関するアンケート調査を実施しました。この年度速報には、2016年8月3日までに回答のあった120社の集計結果を掲載しています。なお、9月下旬に公表予定の確定値には、8月4日以降に到着した調査票のデータを組み込むため、今回公表する速報値よりも若干増加する可能性があります。

【調査結果】

日本国内のベンチャーキャピタル等の投資動向

※2016/8/3までに回答のあった120社のデータを集計
※小数点以下の端数が生じる場合、特に断りのない限り小数点以下第2位を四捨五入している。
端数を処理した結果、内訳計と合計が一致しないことがある。
※各年に実施した調査の結果をもとに各年度のデータを集計している。
例えば、グラフに記載している2014年度の投資金額は、2015年に実施した調査で得た結果であり、2016年に実施した調査(今回の調査)の対象企業が回答した「前年同期の投資金額」とは異なる。

年間投資金額が1,302億円(対前年度増加率+11.2%)
2015年度(2015年4月〜2016年3月)の日本に籍を置くベンチャーキャピタル(VC)等によるベンチャー企業への投資金額は1,302億円、投資件数は1,162件であった。2014年度の1,171億円、969件に比べると、投資金額は11.2%の増加、投資件数は19.9%の増加となった。
国内向けと海外向けに分けると、国内向けは874億円となり、2014年度の740億円と比較して18.1%増加している 。一方で海外向けは419億円となっており、2014年度の418億円とほぼ同水準であった。
1件当たりの投資金額は112百万円(1億1千2百万円)となり、2014年度の121百万円(1億2千1百万円)と比較して7.4%減少している。また、国内向けの1件当たりの投資金額は92百万円(9千2百万円)となり、2014年度の102百万円(1億2百万円)と比較して9.8 %減少している。

新規ファンド組成金額は大幅増加の1,932億円
2015年度に新規に設立されたファンドは51本であった。また、組成金額は2014年度よりも大幅に増加し1,932億円となった。

IT関連分野への投資割合が続伸
投資対象の業種を金額ベースでみると、2015年度は「IT関連」が全体の6割近い57.9%を占めており、次いで「工業/エネルギー/その他産業」が15.7%となっている。「バイオ/医療/ヘルスケア」は2014年度から6.2ポイント減の10.0%であった。
国内向けと海外向けに分けると、国内向けは「バイオ/医療/ヘルスケア」が18.7%を占めており、海外向けの6.9%に比べて割合が高くなっている。

<シード+アーリー>向けが6割超
投資対象のステージを金額ベースでみると、<シード+アーリー>が62.8%となっており、2014年度の57.2%に比べ5.6ポイント増加している。
国内向けと海外向けに分けると、<シード+アーリー>が海外向けでは68.8%を占めており、国内向けの61.4%に比べて割合が高くなっている。

海外のベンチャーキャピタルの投資動向
VECが実施した投資動向調査の速報値を踏まえ、米国、欧州、中国、日本の年間投資金額および投資件数を比較した。4地域とも投資金額が増加している一方で、投資件数は米国と欧州が減少、中国と日本は増加している。

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[ベンチャーエンタープライズセンター]
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