日本の「職場におけるAI(人工知能)」に関する調査(世界10カ国・地域対象) 

2019年11月13日

日本オラクルは、日本の「職場におけるAI(人工知能)」に関する調査結果を公表しました。職場で何らかの形でAIを利用していると回答した日本の回答者は29パーセントで、世界10カ国・地域の中で最下位でした。一方で、「マネージャーよりもロボットを信頼する」と回答した人は、日本は76パーセントで、10カ国・地域の平均である64パーセントを上回りました。本調査から、日本の職場でAIが適用されている業務と普及率、AI時代におけるマネージャーとの関係、AIに対する期待が判明しました。

本調査は、オラクルと、人材の発掘、開発、従業員エンゲージメントに生じる”ディスラプション”に備えてビジネス・リーダーを支援する調査会社であるFuture Workplace社が共同で実施し、世界10カ国・地域(米国、英国、フランス、中国、インド、オーストラリア/ニュージーランド、シンガポール、UAE、ブラジル、日本)の合計8,370名が回答、そのうち415名が日本における企業・団体の従業員、マネージャー、人事部門リーダーです。

調査結果


職場における人とAIの期待と現実

世界中の従業員、マネージャー、人事リーダーは、職場でAIの利用が増加していること、および多くの人々がAIを好意的に受けとめていることが判明しました。

  • 職場で何らかの形でAIを利用していると回答した人は、10カ国・地域で50パーセントとなった一方、日本で利用していると回答した人は29パーセントに留まりました。上位3カ国であるインド(78パーセント)、中国(77パーセント)、UAE(66パーセント)は、日本(29パーセント)の2倍以上、職場でAIを使用しています。
  • 日本の職場で現在、AIがよく使われる業務の上位は、「従業員や顧客のデータ収集」、「お客様からの質問への応答」、「デジタル・アシスタント」と回答しており、他の国・地域と大きな違いはありませんでした。
  • 日本の回答者による、AIに最もしてもらいたい仕事の上位は、「経費精算」、「休暇申請」、「コーチング」だったのに対し、10カ国・地域では「経費精算」、「支払・入金」、「社員への給付金」でした。
  • AI活用によりもたらされる機会の上位について、日本の回答者は、「自由時間が増える」、「新たなスキルを学ぶ」、「より戦略的な仕事に時間を使う」を挙げ、10カ国・地域と同じでした。
マネージャーよりもロボットを信頼する従業員が他国より多い日本

職場でAIが浸透するに連れ、従業員とマネージャーとの関係に影響を及ぼし、人事部門やマネージャーの役割は変化していくと予測されます。

  • 世界10カ国・地域平均で64パーセントの人々は、マネージャーよりもロボットを信頼すると回答し、日本ではそれを上回る76パーセントが同様の回答をしました。マネージャーよりもロボットを信頼しているとの回答は比率が多い順に、インド(89パーセント)、中国(88パーセント)、シンガポール(83パーセント)、ブラジル(78パーセント)、日本(76パーセント)、UAE(74パーセント)、オーストラリア/ニュージーランド(58パーセント)、米国(57パーセント)、フランス(56パーセント)、英国(54パーセント)でした。
  • 日本において、女性(84パーセント)は、男性(74パーセント)以上にマネージャーよりもロボットを信頼しています。
  • 将来的に、ロボットがマネージャーに置き換わるか、という質問に10カ国・地域では32パーセント、日本では19パーセントがそうであると回答しました。
  • ロボットはマネージャーよりも何が優れているのかを質問したところ、日本において、バイアス(偏見)のない情報の提供(53パーセント)、仕事のスケジュールの維持・管理(47パーセント)、予算管理(43パーセント)という回答が上位でした。
  • マネージャーはロボットよりも何が優れているのかを質問したところ、日本において、従業員の感情の理解(53パーセント)、従業員の指導(47パーセント)、職場文化の創出(43パーセント)という回答が上位3つを占め、10カ国・地域の回答とほぼ同じでした。

調査方法


Savanta社が2019年7月2日から8月9日に実施したグローバル調査に基づく調査結果です。調査に最後まで回答したのは合計8,370名です。調査は、10カ国・地域(6言語)を対象にオンラインで行われました。調査への参加資格を持つのは、18~74歳の正社員です。対象となったのは、人事リーダー、マネージャー、従業員です。回答者の募集は、多数の異なるメカニズムを通じて、また、パネルへの参加や市場調査への参加のための異なるソースを通じて行われました。すべての回答者は、調査に加わる前に二度のオプトイン・プロセスを通過し、平均300のプロファイリング・データ・ポイントを完了しています。回答者への参加の呼びかけはメールで行われ、少額の謝礼が支払われました。

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[日本オラクル]
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