老後とお金に関する調査 第2弾(20歳以上の男女対象) 

2017年01月19日
日本ファイナンシャル・プランナーズ協会(略称:日本FP協会)は、誰もが訪れる「老後」にフォーカスし、「老後とお金に関する調査」を実施いたしました。前回の調査結果では、どのような人が老後の不安を抱えているのか、世代別のお金の悩みなどを調査し、若い年代は「年金が受給できるか」という不安を持っている方が多く、年金を受給している年代は医療費や介護費用に対して不安を抱いていることがわかりました。

今回は第2弾として、老後の生活資金に対する不安を解消するために、どのような取り組みをしているのか具体的取り組みの調査結果をまとめました。

【調査TOPICS】

■老後の生活資金に関する情報は、老後の生活資金について不安に思う方、不安に思わない方いずれもテレビ、インターネット、新聞・雑誌などの身近なメディアからが上位に。

■年金以外で老後資金は「預貯金(定期預金を含む)で準備する」が最も多い結果となった。

■くらしの中での貯蓄の工夫を生活資金不安別で見てみると、不安に思う方が様々な工夫をしている。しかし、老後の生活資金に関し不安に思う方は、そもそも貯蓄ができないことについて悩んでいる。

■FPの有資格者に合計31.7%が相談してみたいと回答する結果に。実際のFP相談の経験の有無は10.5%。「相談したことはないが、相談したい」という回答に関しては老後の生活資金に対し不安に思う方が多い。FP相談に不安に思うことは、「相談料がいくらかかるかわからない」が最多。


【調査結果】

■老後の生活資金の情報
Q1. あなたは現在、老後の生活資金に関する情報をどこから集めていますか。(複数回答)

前回の調査で老後の生活資金について「不安に思う」、「どちらかと言えば不安に思う」と回答した方を『不安に思う』、「不安に思わない」、「どちらかと言えば不安に思わない」と回答した方を『不安に思わない』としました。老後の生活資金について、不安に思う方、不安に思わない方いずれも、老後の生活資金に関する情報は、「テレビ」、「インターネット」、「新聞・雑誌」などの身近なメディアからが上位となりました。この他の情報収集先としては、「行政機関」や「金融機関(銀行・証券など)」、「知人・親戚」からとなっています。その一方で、「セミナーに参加」したり「FPの有資格者に相談」したりなど、自ら積極的にアクションして情報を収集している方はどちらも2%前後でした。なお、老後の生活資金について、不安に思わない方の半数近くが全く情報収集をしていないという結果になりました。

■老後資金の準備
Q2. あなたは、年金以外に老後資金をどのように準備していますか。(複数回答)

年金以外で老後資金をどのように準備しているかをお聞きしたところ、老後の生活資金を不安に思う方、不安に思わない方ともに「預貯金(定期預金を含む)で準備する」が最も多い結果となりました。しかし、次いで多かった回答を比較すると、不安に思う方は「老後も働く」が40.1%に対し、不安に思わない方は、「金融商品で増やす」が20.0%と、異なる結果になりました。

■貯蓄の工夫
Q3. あなたのくらしの中で貯蓄するために工夫したり取り組んだりしていることについて、あてはまるものをお答えください。(複数回答)

くらしの中での貯蓄の工夫をお聞きしたところ、最も多い回答は「毎月金額を決めて計画的に貯蓄している」となりました。老後の生活資金について不安に思う方は、不安を払拭するために様々な工夫をしているようです。

■お金の悩み
Q4. あなたがお金にまつわることで悩んでいることをお答えください。(複数回答)

お金に関する悩みでは、老後の生活資金について、不安に思う方、不安に思わない方いずれも、老後の医療費や介護費に対する不安が大きいという結果になりました。また、老後の生活資金について不安に思う方は、「貯蓄ができない」や「老後資金が準備できるか心配」など、お金を貯められないことについて大きな不安を感じているようです。

■FP相談に関して
Q5. あなたは今後、くらしやお金に関して困った際、FPの有資格者に相談してみたいと思いますか。(単数回答)

今後、くらしやお金に関して困った際、FPの有資格者に相談してみたいと思うかをお聞きしたところ、老後の生活資金について不安に思う方は、「相談してみたいと思う」7.2%、「どちらかと言えば相談してみたいと思う」24.5%、合計31.7%がFPに相談してみたいと回答する結果になりました。一方、老後の生活資金について不安に思わない方は、合計16.9%がFPに相談したいと回答する結果になりました。

■FP相談の経験
Q6. あなたは、FPの有資格者(1級FP技能士、2級FP技能士、3級FP技能士、CFP、AFP)に相談をしたことがありますか。(単数回答)

FP相談の経験の有無については、全体では10.5%が「相談したことがある」と回答しました。老後の生活資金について不安に思う方は10.7%、不安に思わない方は9.8%と大きな差はありませんでした。しかし、「相談したことはないが、相談したい」という回答に関しては、老後の生活資金について不安に思う方は15.5%、不安に思わない方は9.3%と6.2ポイントの差となりました。

■FPへ相談したきっかけ
Q7. あなたが、FPの有資格者に相談をしたきっかけをお答えください。(複数回答)

FPに相談経験のある126名に対し、相談したきっかけをお聞きしたところ、「保険の加入及び見直しの時期だったから」と回答した方が半数以上の51.6%となりました。次いで多い回答は、「老後が心配だから」を選択した方は21.4%、「子どもの教育資金が心配だから」が15.9%となりました。

■相談したいと思ったきっかけ
Q8. あなたがFPの有資格者に相談をしたいと思ったきっかけをお答えください。(複数回答)

FPに「相談したことはないが、相談したい」と回答した172名に対し、相談したいと思ったきっかけをお聞きしたところ、「老後が心配だから」が最も多く57.0%となりました。次いで「保険の加入及び見直しの時期だったから」25.6%、「相続が心配だから」21.5%となりました。前問の「相談したきっかけ」では、「保険の加入及び見直しの時期だったから」が第1位となっており、異なる結果となっています。

■FPに相談する際の不安
Q9. あなたが、FPに相談する際に不安に思うことをお答えください。(複数回答)

FPに相談経験がある、相談したいと回答した298名に対し、相談に際し不安に思うことをお聞きしたところ、最も多い回答は「相談料がいくらかかるかわからない」となり半数以上の56.0%が回答しています。次いで、「お金を払ってそれ以上のメリットを受けられるのかどうか」36.2%、「プライバシーが保護されるのかどうか」35.9%となりました。


【調査概要】
・調査の方法:株式会社ネオマーケティングが運営するアンケートサイト「アイリサーチ」のシステムを利用したWEBアンケート方式で実施
・調査の対象:アイリサーチ登録モニターのうち、インターネットを利用している全国の20歳以上の男女を対象に実施
・有効回答数:1,200名(20代、30代、40代、50代、60代、70代以上の男女:各100名)
・調査実施日:2016年10月7日(金)~2016年10月11日(火)

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[日本ファイナンシャル・プランナーズ協会]
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