交通安全に関する世論調査(18 歳以上の方対象) 

2017年01月30日
内閣府は、「交通安全に関する世論調査」を発表。

【調査結果】

1 歩行者の交通安全
(1)自動車やオートバイを運転するか
ふだん自動車やオートバイなどを運転するか聞いたところ,「ほとんど毎日運転している」と答えた者の割合が 54.8%,「ときどき運転している」と答えた者の割合が 14.1%,「運転免許は持っているが,ほとんど運転はしない」と答えた者の割合が 9.8%,「運転免許は持っていない」と答えた者の割合が 21.3%となっている。

都市規模別に見ると,「ほとんど毎日運転している」と答えた者の割合は小都市,町村で,「ときどき運転している」と答えた者の割合は大都市,中都市で,「運転免許は持っていない」と答えた者の割合は大都市で,それぞれ高くなっている。

性別に見ると,「ほとんど毎日運転している」,「ときどき運転している」と答えた者の割合は男性で,「運転免許は持っていない」と答えた者の割合は女性で,それぞれ高くなっている。

年齢別に見ると,「ほとんど毎日運転している」と答えた者の割合は 30 歳代から 50 歳代で,「ときどき運転している」と答えた者の割合は 40 歳代で,「運転免許は持っていない」と答えた者の割合は 70 歳以上で,それぞれ高くなっている。

ア 信号機のない横断歩道の判断の仕方
ふだん自動車やオートバイなどを「ほとんど毎日運転している」,「ときどき運転している」,「運転免許は持っているが,ほとんど運転はしない」と答えた者(1,428 人)に,自動車やオートバイなどを運転しているとき,進路前方に信号機のない横断歩道があることをどのようにして判断しているか聞いたところ,「横断歩道自体を見て判断する」を挙げた者の割合が 69.5%と最も高く,以下,「歩行者が待っているのを見て判断する」(50.8%),「道路標識で判断する」(47.1%)などの順となっている。(複数回答,上位3項目)

都市規模別に見ると,「横断歩道自体を見て判断する」,「歩行者が待っているのを見て判断する」を挙げた者の割合は中都市で高くなっている。
性別に見ると,「歩行者が待っているのを見て判断する」を挙げた者の割合は女性で,「道路標識で判断する」を挙げた者の割合は男性で,それぞれ高くなっている。

イ 信号機のない横断歩道で歩行者が待っているときの行動
ふだん自動車やオートバイなどを「ほとんど毎日運転している」,「ときどき運転している」,「運転免許は持っているが,ほとんど運転はしない」と答えた者(1,428 人)に,自動車やオートバイなどを運転しているとき,信号機のない横断歩道で歩行者が待っていたら,どのような行動をとるか聞いたところ,「急ブレーキをかけても,横断歩道の手前で停まる」と答えた者の割合が 10.6%,「急ブレーキをかけなくても停まれる場合は,横断歩道の手前で停まる」と答えた者の割合が 34.4%,「歩行者が横断歩道を渡ろうとしていることが分かれば停まる」と答えた者の割合が 45.3%,「後続車がおらず対向車が停まろうとしていれば停まる」と答えた者の割合が 6.6%,「歩行者が飛び出してこない限り停まらずそのまま通過する」と答えた者の割合が 2.1%となっている。

性別に見ると,「急ブレーキをかけなくても停まれる場合は,横断歩道の手前で停まる」と答えた者の割合は女性で高くなっている。

2 自転車の交通安全
(1)自転車に乗る際のヘルメットの着用
自転車に乗る際にヘルメットを着用しているか聞いたところ,「常に着用している」と答えた者の割合が 1.2%,「だいたい着用している」と答えた者の割合が 0.6%,「ときどき着用している」と答えた者の割合が 1.3%,「着用していない」と答えた者の割合が 43.4%,「自転車に全く乗らない」と答えた者の割合が 53.4%となっている。

都市規模別に見ると,「着用していない」と答えた者の割合は大都市,中都市で,「自転車に全く乗らない」と答えた者の割合は小都市,町村で,それぞれ高くなっている。

性別に見ると,「着用していない」と答えた者の割合は男性で,「自転車に全く乗らない」と答えた者の割合は女性で,それぞれ高くなっている。

年齢別に見ると,「着用していない」と答えた者の割合は 18~29 歳,40 歳代で,「自転車に全く乗らない」と答えた者の割合は 70 歳以上で,それぞれ高くなっている。

ア ヘルメットを着用しない理由
自転車に乗る際にヘルメットを「ときどき着用している」,「着用していない」と答えた者(810 人)に,ヘルメットを着用していない理由を聞いたところ,「着用するのが面倒だから」を挙げた者の割合が 44.0%,「着用を強く推奨されていないから」を挙げた者の割合が 42.2%と高く,以下,「着用しなくても安全が保てると思うから」(24.4%)などの順となっている。
(複数回答,上位3項目)

性別に見ると,「着用するのが面倒だから」,「着用しなくても安全が保てると思うから」を挙げた者の割合は男性で,「着用を強く推奨されていないから」を挙げた者の割合は女性で,それぞれ高くなっている。

3 高齢運転者対策
(1)高齢運転者の事故を防ぐために重要なこと
75 歳以上の運転者は,免許人口 10 万人当たりの死亡事故が平成 27 年には全年齢層の平均の約2倍であり,また,身体機能が衰えているのに運転を続ける方も多いといわれているが,高齢運転者の事故を防ぐために,重要だと思うことを聞いたところ,「運転免許を保有している高齢者の身体機能のチェックの強化」を挙げた者の割合が 70.7%と最も高く,以下,「認知症の早期診断等のための体制整備」(59.2%),「高齢者の移動手段確保に向けた地域公共交通網の整備」(52.9%),「運転免許証の自主返納のメリットの拡充や広報の強化」(52.7%)などの順となっている。(複数回答,上位4項目)

都市規模別に見ると,「高齢者の移動手段確保に向けた地域公共交通網の整備」,「運転免許証の自主返納のメリットの拡充や広報の強化」を挙げた者の割合は中都市で高くなっている。

性別に見ると,「認知症の早期診断等のための体制整備」を挙げた者の割合は女性で高くなっている。

4 シートベルト
(1)一般道路における後部座席のシートベルト着用義務違反
一般道路における後部座席でのシートベルト着用義務違反についてどう思うか聞いたところ,「今のままでよい(一般道路における後部座席での着用義務違反については,行政処分の基礎点数を科さなくてよい)」と答えた者の割合が 51.8%,「一般道路における後部座席での着用が定着した後,違反者に対して行政処分の基礎点数を科すべきである」と答えた者の割合が28.7%,「一般道路における後部座席についても直ちに行政処分の基礎点数を科すべきである」と答えた者の割合が 15.2%となっている。

性別に見ると,「今のままでよい(一般道路における後部座席での着用義務違反については,行政処分の基礎点数を科さなくてよい)」と答えた者の割合は男性で高くなっている。

年齢別に見ると,「今のままでよい(一般道路における後部座席での着用義務違反については,行政処分の基礎点数を科さなくてよい)」と答えた者の割合は 30 歳代,40 歳代で,「一般道路における後部座席についても直ちに行政処分の基礎点数を科すべきである」と答えた者の割合は 70 歳以上で,それぞれ高くなっている。

5 運転支援技術
(1)「自動運転」機能の利用方法を理解するための機会
現在実用化されている「自動運転」機能の利用方法について,運転者が正しく理解するための機会を設けるべきだという意見があるが,特にどのような機会を設けるべきと思うか聞いたところ,「自動車の操作方法に関する説明書等に利用方法を記載する」と答えた者の割合が10.7%,「自動車メーカーや販売店が,自動車販売時に購入者に対して利用方法について説明する」と答えた者の割合が 54.9%,「警察等が,交通安全教育時において広く一般に利用方法に関する説明を行う」と答えた者の割合が 25.5%となっている。

都市規模別に見ると,「自動車の操作方法に関する説明書等に利用方法を記載する」と答えた者の割合は大都市で高くなっている。

年齢別に見ると,「自動車メーカーや販売店が,自動車販売時に購入者に対して利用方法について説明する」と答えた者の割合は 40 歳代,50 歳代で高くなっている。


【調査概要】
調査目的: 交通安全に対する国民の意識を把握し,今後の施策の参考とする。
関係省庁: 警察庁
調査対象:
 (1) 母集団 全国 18 歳以上の日本国籍を有する者
 (2) 標本数 3,000 人
 (3) 抽出方法 層化 2 段無作為抽出法
調査時期: 平成 28 年 11 月 17 日~11 月 27 日
調査方法: 調査員による個別面接聴取法
調査実施機関: 一般社団法人 中央調査社
有効回収数(率): 1,815 人(60.5%)

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