外食店での低糖質メニューへの関心についての調査 

2017年11月16日
リクルートライフスタイルの外食市場に関する調査・研究機関「ホットペッパーグルメ外食総研」は、外食店での低糖質メニューへの関心についてのアンケートを実施しました。

<調査結果要約>

POINT① 「低糖質」意識、シニア層で高く、20・30代女性は「試しに食べてみた」人が多い
・外食・中食・内食(自炊)別では、内食(自炊)で「低糖質」への意識が高く、15.9%が「現在、低糖質を意識した食事を心がけている」、6.7%が「かつて一定期間、意識していたことがある」、7.5%が「一定期間ではないが、試しに食べてみたことはある」という結果であった。
・「現在、低糖質を意識した食事を心がけている」は、60代女性(11.3%)で最多、次いで50代女性(10.8%) などシニア層で意識が高い。
・20・30代女性では「試しに食べてみたことがある」人は多い。

POINT② 直近1年で外食にて低糖質メニューを「食べたことがある」14.7%。今後外食で低糖質メニューを「食べてみたい」52.6%
・外食店での低糖質メニュー「知っている」50.5%。シニア層では認知低め。
・直近1年で「食べたことのある人」は14.7%。20・30代男性で多い。
・今後「食べてみたい」は52.6%。20・30代女性で多い。

POINT③ 食べたい理由は「健康のため」、食べたくない理由は「おいしくなさそう」
・食べてみたい理由は「健康のために良さそう」が80.0% で圧倒的多数。性年代によりさまざまな理由の差も目立つ。
・食べてみたくない理由は「おいしくなさそう」が48.3%で最多。

<調査結果>
 
1.「低糖質」意識は、外食・中食より内食(自炊)で強い
2017年、多くの外食企業が取り組んだ低糖質メニューについて、消費者の認知や関心について調査した。まずは普段の食事でどの程度「低糖質」を意識しているかを、外食・中食・内食(自炊)のそれぞれのシーンにおいて聞いた。いずれのシーンにおいても「低糖質を意識して食べたことはない」が過半数であったが、内食(自炊)のシーンでは、15.9%が「現在、低糖質を意識した食事を心がけている」と回答し、6.7%が「かつて一定期間、意識していたことがある」、7.5%が「一定期間ではないが、試しに食べてみたことはある」としており、それぞれ3つのシーンの中では、内食(自炊)が最も多い数値となっている。

2.「低糖質」意識、シニア層で高く、20・30代女性は「試してはみた」人が多い
外食時を例に、どのような性年代・圏域で「低糖質」への意識が高いかを見たのが下図。外食の場合を示しているが、中食・内食(自炊)のシーンにおいても傾向は類似だった。「現在、低糖質を意識した食事を心がけている」で最多は、60代女性(11.3%)で、次いで50代女性(10.8%)、60代男性(10.5%)とシニア層での意識の強さが目立っている。ダイエットなどに関心の強そうな20・30代女性ではそれほど目立ってスコアが高く出なかったのは意外だが、この年代では「一定期間ではないが、試しに食べてみたことがある」ではスコアが高く、かつてやってみたが、なんらかの理由で現在は意識していない層が多いことが分かる。また、圏域別では、首都圏で「現在、低糖質を意識した食事を心がけている」が他の圏域よりも多い(10.4%)。

3. 外食店の低糖質メニューの認知は、シニア層に浸透の余地がありそう
外食店における低糖質メニューの導入について、認知状況を調べた。
「知っている」との回答が半数の50.5%で、「知らない」が49.5%と認知はほぼ半々に分かれた。性年代別で見ると、30・40代女性では認知が60%を超え、他の性年代よりも高い認知状況である。一方、50・60代男性では「知っている」が30%台と他の性年代よりも低かった。P4の結果にあるように、外食で「低糖質」を意識しているのはシニア層で多い一方で、認知度は低いというギャップがあることが分かった。圏域別では、首都圏で過半数の52.4%が「知っている」としており、他の圏域より多い。

4. 直近1年で外食で低糖質メニューを食べたことのある人が14.7%。20・30代男性で多い
外食店での低糖質メニューの過去1年での実食経験について聞いた。全体では14.7%が「食べたことがある」としており、ハイペースで浸透してきている様子がうかがえる。性年代別には、20代男性が唯一2割超の22.2%が「食べたことがある」、次いで、30代男性では19.9%が実食経験あり、20代女性では19.1%が実食経験ありとなっている。圏域別では、ここでも首都圏が他の圏域よりもスコアが高かった。

5. 今後低糖質メニューを「食べてみたい」が過半数(52.6%)。20・30代女性で多い。今後、女性に向けての開発の余地は大きそう
外食店で導入している低糖質メニューについて、今後食べてみたいと思うかについて聞いたところ、全体では過半数の52.6%が「食べてみたいと思う」と回答しており、前ページの「過去1年に食べた」ことのあるスコアとは相当に開きがあることから、まだまだノビシロが大きいことが分かった。現状の低糖質メニューはどちらかというと中年男性のメタボ対策向けに発信されているケースが多いように見えるが、性年代別で今後食べてみたいと思っている割合が高いのは、1位30代女性(65.7%)、2位20代女性(65.0%)、3位50代女性(61.7%)である。女性向けの低糖質のメニュー開発も外食業界には今後求められそうだ。

6. 食べたい理由は「健康のため」が圧倒的多数。性年代によりさまざまな理由の差も目立つ
今後、外食で低糖質メニューを食べてみたい理由は、1位「健康のために良さそう」が80.0%、2位に「ダイエットしたい」が39.5%、3位に「ダイエットというわけではないが、食事のバランスの中で、時々取り入れたい」が25.0%であった。20・30代女性で「ダイエットしたい」が多かったり、50・60代男性で「糖質制限など、健康上の理由で」が多いなど、予想できそうな理由もある一方、女性60代で「話題性があるので食べてみたい」や20代男性で「意外とおいしそう」など、性年代によって多様な理由で興味を持たれている実態が明らかになった。

7. 食べてみたくない理由トップは「おいしくなさそう」。40・50代男性で特に課題に
食べてみたくない理由についても聞いてみたところ、1位は「おいしくなさそう」が48.3%、2位に「外食では食事の制限をしたくない」が33.5%、3位に「痩せる必要がない」が26.4%であった。「おいしくなさそう」は外食企業がメタボ対策でターゲットに設定していそうな40・50代男性で特に多く、外食企業としてはイメージアップや試食などで実態を訴求していく必要がありそうだ。

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