コミュニケーション総合調査 第2報(憂うつなコミュニケーション、楽しいコミュニケーション) 

2017年12月26日
JTB コミュニケーションデザインは、「コミュニケーション総合調査」の第 2 報として「憂うつなコミュニケーション、楽しいコミュニケーション」の報告書をまとめました。

本調査では、複雑化する現代のコミュニケーションを鑑み、大学生、会社員、主婦、リタイア層を対象にコミュニケーションに対する総合的な満足度やその要因について分析しました。
一人一人が自らのコミュニケーションを見直し、その満足度を向上させ、また企業やコミュニティ等の組織においては、コミュニケーションに関する取り組みの方向性を定める上での一助となることを目的としています。

【TOPICS】

① コミュニケーションが憂うつな相手は、会社員では「上司」が47%とトップ。
  大学生は「先生・教授」(25%)、主婦は「義父母」(27%)、
  リタイア層は「ご近所」(15%)とのコミュニケーションが憂うつ。

② 憂うつな理由は「気を使うから」がトップ。
  大学生は、「先生」に対して「緊張してしまうから」、会社員は「上司」を「尊敬できないから」、
  主婦は「義父母」には「心が休まらないから」、
  リタイア層は「ご近所」とは「共通の趣味・話題がないから」なども憂うつな理由の上位に。

③ コミュニケーションが楽しい相手、「夫・妻」が上位に。
  大学生は「同級生」(76%)に次いで、「親」(55%)が2位、
  会社員は「同僚」(45%)に次いで、「夫・妻」(40%)が2位、
  主婦は「夫・妻」(66%)、「子ども」(63%)、リタイア層は「夫・妻」(50%)、「友人」(43%)。

【主な調査結果】

1.コミュニケーションが憂うつな相手は、会社員では「上司」が47%とトップ。
  大学生は「先生・教授」(25%)、主婦は「義父母」(27%)、
  リタイア層は「ご近所、近隣の地域の人」(15%)とのコミュニケーションが憂うつ。

コミュニケーションをとっていて憂うつな相手は誰かを尋ねたところ、会社員では「上司」(47%)が半数近くを占め、次いで「お客様・取引先」(23%)、大学生では「先生・教授」(25%)、上司(24%)、主婦では「義父母」(27%)、「その他家族・親戚」(12%)、リタイア層では「ご近所、近隣の地域の人」(15%)が憂うつなコミュニケーション相手でした。

憂うつな相手は特にいないと答えた人は、リタイア層が61%と最も多く、次いで主婦36%、大学生35%、最も少なかったのは、会社員の24%でした。会社員の4分の3以上は憂うつなコミュニケーション相手がいることがわかりました。

2.憂うつな理由は「気を使うから」がトップ。
  大学生は、「先生」に対して「緊張してしまうから」、会社員は「上司」を「尊敬できないから」、
  主婦は「義父母」には「心が休まらないから」、
  リタイア層は「ご近所」とは「共通の趣味・話題がないから」なども憂うつな理由の上位に。

それぞれの相手に対して憂うつだと答えた人に、その理由を聞いたところ、どの相手も「気を使うから」がトップでした。各カテゴリの特徴を見ると、大学生は「先生・教授」に対して「緊張してしまうから」(42%)、会社員は「上司」に「本音を言えないから」(36%)、「尊敬できないから」(35%)、主婦は「義父母」に「本音を言えないから」(49%)、「心が休まらないから」(46%)、リタイア層は「ご近所、近隣の地域の人」とは「共通の趣味・話題がないから」(34%)が、ほかのカテゴリと比較して特に高い比率を占めました。

コミュニケーションが憂うつになるのは、「気を使う」ことが大きな原因であり、且つ、それぞれの相手に特有の原因があることがわかりました。私たちは、特定の相手に対して、気を使い、それに加えて、緊張したり、尊敬できなかったり、心が休まらなかったり、共通の話題がないと悩んだりし、憂うつなコミュニケーションを形成しているようです。

3.コミュニケーションが楽しい相手、「夫・妻」が上位に。
  大学生は「同級生」(76%)、「親」(55%)、会社員は「同僚」(45%)、「夫・妻」(40%)、
  主婦は「夫・妻」(66%)、「子ども」(63%)、リタイア層は「夫・妻」(50%)、「友人」(43%)。

コミュニケーションをとっていて楽しい相手は誰かを尋ねたところ、大学生では「同級生(クラスメイト、部活やサークルの同期)」(76%)に次いで、「自分の親」(55%)が多く、会社員では「同僚」(45%)、次いで「夫・妻」(40%)が多く、主婦では「夫・妻」(66%)、「子ども」(63%)が並ぶ結果となり、リタイア層では、「夫・妻」(50%)、「友人(サークルの友人やママ友など)」(43%)が多い結果となりました。
それぞれのカテゴリで違いはありますが、共通するのは家族のいずれかが1,2位に入っていることです。大学生、会社員、主婦、リタイア層のいずれにとっても、家族とのコミュニケーションは楽しいと感じられるようです。

4.「夫・妻」とのコミュニケーションが楽しい理由、
  「気を使わなくていいから」「本音を言えるから」「自分のことをわかってくれているから」と、自分を飾らずリラックスできることが大きな理由。
  「同級生」「同僚」とのコミュニケーションが楽しい理由、「その場の雰囲気がいい」ことも大事。

それぞれの相手とのコミュニケーションが楽しいと答えた人に、その理由を聞いたところ、大学生は「同級生(クラスメイト、部活やサークルの同期)」とは「共通の趣味・話題があるから」(46%)、「その場・集まりの雰囲気がいいから」(44%)、会社員は「同僚」とは「気を使わなくていいから」(30%)、「その場・集まりの雰囲気がいいから」(30%)という回答が高い比率を占めました。大学生・会社員ともに、その場の雰囲気の良さが第2位に挙げられていることから、大学や職場におけるコミュニケーションにはこうした場の雰囲気が重要であることがわかります。

主婦とリタイア層は、「夫・妻」とのコミュニケーションが楽しい理由として、ともに「気を使わなくていいから」(75%、67%)、「本音を言えるから」(57%、53%)、「自分のことをわかってくれているから」(51%、44%)が上位を占めました。次いで、主婦は「悩みを聞いてもらえる/言い合えるから」(42%)、リタイア層は「心が休まるから」(33%)という理由が続きました。主婦にとっては様々な問題に対処するために悩みを分かち合うことも重要であり、また、リタイア層にとっては心が休まるというリラックス感も重要であることがわかります。


<調査概要>
調査方法:インターネットリサーチ
調査地域:全国
調査対象者:以下の対象者を抽出。
 ① 大学生:男女 18~29 歳の大学生・専門学校生・短大生
 ② 会社員:男女 18~59 歳のフルタイムで働いている方
 ③ 主婦:女性 18~59 歳の専業主婦、有職主婦(パート、アルバイト)
 ④ リタイア層:男女 60 歳以上で、夫婦ともに(未婚の場合はご自身が)働いていない方
有効回答者数:2,060 サンプル(大学生、会社員、主婦、リタイア層 各 515 サンプル)
実施期間:2017 年 10 月 3 日~10 月 4 日

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[JTBコミュニケーションデザイン]
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