パーソナルデータの管理に関する一般消費者の意識調査(10代~60代男女対象) 

2018年04月19日

NTTデータ経営研究所は、NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューションが提供する「NTTコム リサーチ」登録モニターを対象に、「パーソナルデータの管理に関する一般消費者の意識調査」を実施しました。

現在、店舗などに足を運ぶことなく、いつでもどこでもスマートフォンなどでインターネット回線による様々なサービスを享受できる世の中となっています。
消費者にとって利便性が高まった一方で、各サービスの利用にあたっては、ID・パスワードの初回登録や基礎的なパーソナルデータの登録が求められるといったハードルが存在し、また、各サービスの異なる仕様に則ったID・パスワードの要求によって、これらのID・パスワードの管理への負担や、情報漏えいの不安も増しているなどのマイナスの要素も存在しています。

そこで、パーソナルデータを各サービス間で安心安全に管理・共有することで、より利便性の高いサービスを安心して享受できる社会の実現に向けて、アンケートを実施し、「パーソナルデータの管理に関する一般消費者の意識」を解明すべく分析を行いました。

主な調査結果


  • 企業のサービス利用開始の際の契約手続きについて、「WEB上で実施している」と回答した人の割合は71.0%と最も高くなり、多くの人がWEB上での契約手続きを行っている
  • 企業のサービスを新たに利用する為の新規契約手続きについて、「不便と感じている」、又は「どちらかと言えば不便と感じている」と回答した人の割合は67.6%となり、多くの人が不便さを感じている
  • 企業のWEBサービスを利用する為のIDやログインパスワードの管理・把握について、「不便と感じている」、又は「どちらかと言えば不便と感じている」と回答した人の割合は、73.4%となり、多くの人が不便さを感じている
  • 企業のWEBサービスのログインIDやログインパスワードを忘れてしまった経験について、「よく忘れてしまう」、又は「たまに忘れてしまう」と回答した人の割合は、71.7%となり、多くの人が忘れてしまった経験をしている
  • 個人の同意の下に、複数の企業間でパーソナルデータが安全に共有される仕組みによる 「新規契約の際の情報登録」や「引越しの際など情報変更」、「WEBサービス毎のID・パスワードの管理」などの負担を軽減できるサービスへの利用について、「是非利用したい」、又は「どちらかと言えば利用したい」と回答した人の割合は50.7%となった

調査結果


1. WEBサービスの利用状況

■ 企業のサービス利用開始の際の契約手続きについて、WEB上で実施している人の割合は71.0%と最も高くなり、多くの人がWEB上での契約手続きを行っている。
 企業のサービス利用開始の際の契約手続きの手段について、「WEB上で実施している」と回答した人の割合は71.0%と最も高くなった。また、「企業が設けている窓口にて対面で実施している」の回答が12.9%と2番目に多かった。

2. 契約手続きの不便さ

■ 企業のサービスを新たに利用する為の新規契約手続きについて、「不便と感じている」、又は「どちらかと言えば不便と感じている」と回答した人の割合は67.6%となり、多くの人が不便さを感じている。
 企業のサービスを新たに利用する為に新規契約を行い、氏名、住所等の自分の情報を記入・登録する場面において、21.9%の人が「不便と感じている」と回答し、45.7%の人が「どちらかと言えば不便と感じている」と回答した。「不便と感じている」、又は「どちらかと言えば不便と感じている」と回答した人を合せると67.6%となった。

3. WEBサービスを利用する為のIDやログインパスワードの管理の煩わしさ

■ 企業のWEBサービスを利用する為のIDやログインパスワードの管理・把握について、「不便と感じている」、又は「どちらかと言えば不便と感じている」と回答した人の割合は、73.4%となり、多くの人が不便さを感じている。
 企業のWEBサービスを利用する為に、各企業が発行するIDやログインパスワードの管理・把握について、31.3%の人が「不便と感じている」と回答し、42.1%の人が「どちらかと言えば不便と感じている」と回答した。
 「不便と感じている」、又は「どちらかと言えば不便と感じている」と回答した人を合せると73.4%となった。

4. ログインIDやログインパスワードを忘れてしまった経験

■ 企業のWEBサービスのログインIDやログインパスワードを忘れてしまった経験について、「よく忘れてしまう」、又は「たまに忘れてしまう」と回答した人の割合は、71.7%となり、多くの人が忘れてしまった経験をしている。
 企業のWEBサービスを利用する為に、各企業が発行するIDやログインパスワードの管理・把握について、18.0%の人が「よく忘れてしまう」と回答し、53.7%の人が「たまに忘れてしまう」と回答した。
「よく忘れてしまう」、又は「たまに忘れてしまう」と回答した人を合せると71.7%となった。

5. 個人の同意の下に、複数の企業間でパーソナルデータが安全に共有される仕組みの利用意向

■ 個人の同意の下に、複数の企業間でパーソナルデータが安全に共有される仕組みによる 「新規契約の際の情報登録」や「引越しの際など情報変更」、「WEBサービス毎のID・パスワードの管理」などの負担を軽減できるサービスへの利用について、「是非利用したい」、又は「どちらかと言えば利用したい」と回答した人の割合は50.7%となった。
 同意の下に複数の企業間でパーソナルデータが安全に共有される仕組みによって、「新規契約の際の情報登録」、「WEBサービス毎のID・パスワードの管理」などの負担を軽減できるサービスがあったと仮定した場合、このサービスの利用について、11.7%の人が「是非利用したい」と回答し、39.0%の人が「どちらかと言えば利用したい」と回答した。
 「是非利用したい」、又は「どちらかと言えば利用したい」と回答した人を合せると50.7%となった。

 一方で、「どちらかと言えば利用したくない」又は「利用したくない」と回答した人を合せると49.2%となり、利用に慎重である人も一定程度存在した。これらの方に対して、その理由を調査したところ、「情報漏えいが怖いから」と回答した人は76.1%、「企業が情報をどのように使用するか分からず怖さを感じるから」と回答した人は38.0%となった。パーソナルデータを共有される仕組みの利用促進にあたっては、これらの不安を払拭させることが重要であることが想定される。

 さらに、同意の下に複数の企業間でパーソナルデータが安全に共有される仕組みを利用する際、共有を許可する企業(業種)を調査したところ、「銀行」と回答した人の割合が63.2%と最も高く、次いで「携帯」と回答した人の割合が50.5%となった。

調査概要


調査対象:NTTコム リサーチ クローズド調査(*1) 10代~60代の男女
調査方法:非公開型インターネットアンケート
調査期間:2018年1月9日~2018年1月10日
有効回答者数:1,150人

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[NTTデータ経営研究所]
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