「企業の小学生に向けた取り組み意識」調査 

2018年07月13日

日本能率協会(JMA)は、昨今多くの企業で、「出前授業」「理科実験教室」「自由研究サポート」「職場見学」など、子どもの“未来”に関わる活動が行われていることを受け、小学生に向けた企業の取り組みや、小学生に対する企業人の意識について、アンケート調査を実施しました。

調査結果ポイント


・企業人の約半数が、自分の会社が「小学生と関わる取り組みをしている」と回答。
取り組みの目的は「地域・社会貢献」「将来のファンづくり」など、社会や子どもの未来を意識

・学校の勉強以外に小学生のうちにやっておいた方がよいこと
「友だちと遊ぶ」「自然・生物と触れ合う」がともに7割超

・企業人として、いまの小学生に対して心配なこと「ネットやゲームばかりしていること」「自分で考える力が不足していること」「友だちと遊ぶ時間が不足していること」がトップ3に。コミュニケーション力に懸念か。

・企業人がやりたい自由研究、「人間」テーマがトップに。企業人の最大の関心は、やはり人間関係か?

調査結果


◆あなたの会社では、小学生と関わる取り組みをされていますか。(1つだけ選択)
「勤務先の企業が小学生と関わる取り組みをしている」と回答した人は48.3%と、約半数にのぼりました。

◆【「はい」と回答した方のみ】あなたの会社では、どのような目的で小学生と関わる取り組みをされていますか。(あてはまるものをすべて選択)
◆あなたの会社で【今後】小学生と関わる取り組みを行うとしたら、どのような目的で行うのがよいと思いますか。あなた個人の意見をお聞かせください。(あてはまるものをすべて選択)
現在、勤務先の企業が小学生に向けた取り組みを「行っている」と回答した人に、どのような目的で行っているか聞いたところ、「地域・社会貢献」が77.1%と最多で、ついで「将来のファンづくり(自社の顧客になってもらう)」(41.6%)、「企業・ブランド知名度の向上」(36.2%)と続きました。

今後、行うとしたらどのような目的がよいか聞いたところ、同様に「地域・社会貢献」が70.0%と最多で、「将来のファンづくり(自社の顧客になってもらう)」(43.1%)、「企業・職業への理解促進」(35.7%)と続きました。
特徴的な変化として【現在】と【今後】で比較すると「商品開発・マーケティング」(11.4ポイント増)「将来的なリクルート」(7.9ポイント増)とそれぞれ増えています。子ども達との関わり合いの中で実益を伴った活動も視野に入れた展開が、これから増えることが想定されます。

◆学校の勉強以外に、小学生の頃にやっておいた方がよいと思うことは何ですか。(5つまで選択)
学校の勉強以外に、小学生の頃にやっておいた方がよいと思うことを聞いたところ、「友だちと遊ぶ」(72.6%)、「自然・生物と触れ合う」(71.4%)となり、ともに7割を超えました。次いで、「スポーツ」(56.7%)、「家の手伝い(料理・掃除など)」(47.6%)、「読書」(45.9%)と続きました。
企業人にとっては、多くの子どもが習い事として学んでいる「英語」「音楽・美術などの芸術」「プログラミング」以上に、まずは「遊び」や「自然・生物との触れ合い」を重視していることがうかがえます。

◆企業人として、いまの小学生に対して心配なことは何ですか。(5つまで選択)
いまの小学生に対して心配なことを聞いたところ「ネットやゲームばかりしていること」(53.4%)で最多となり、次いで「自分で考える力が不足していること」(49.5%)、「友だちと遊ぶ時間が不足していること」(47.9%)「体力・運動能力が低下していること」(43.3%)と続きました。
企業人は、現代の子ども達が、ネットやゲームに時間をとられ、友だちと遊んだり、体を動かしたりする時間が不足していることを心配しているようです。

◆あなたが小学生時代に行った自由研究で、一番印象に残っているものは何ですか。(自由回答)
企業人に小学生時代に行った自由研究を自由回答で聞いたところ、323人より回答がありました。もっとも多かったのは「昆虫」に関することで、52票、次いで「歴史や社会」に関すること(49票)、「工作」(41票)と続きました。具体的な記述からみると、身近な生物、植物、材料、地域などをうまく活用して行ったことがうかがえます。

◆あなたがいま、自由研究をするとしたら何をしますか。(自由回答)
企業人にいま自由研究をするとしたら何をするかについて自由回答で聞いたところ、人間観察、人間行動といった「人間」に関する回答が37票と最多となりました。次いで、生物・動物・昆虫に関すること(34票)、地域・歴史に関すること(28票)と続きました。
「人間」テーマは、日々仕事の中で人間関係に四苦八苦している企業人ならではの“大人の自由研究”といえそうです。

調査概要


・期間:2018年6月18日(月)~7月4日(水)
・対象:日本能率協会会員企業、夏休み宿題・自由研究大作戦サポーター企業、日本能率協会の展示会に出展来場企業のうち主に営業、マーケティング、管理部門を抽出
・アンケート方法:インターネット調査
・回答数:625人
[属性]
・性別…男性:459人(73.4%)、女性:166人(26.6%)
・業種…製造業:250人(40.0%)、非製造業:375人(60.0%)
・所属部門…営業:119人(19.0%)、マーケティング・宣伝:118人(18.9%)、経営企画:89人(14.2%)、総務・人事・経理:77人(12.3%)、研究・開発:58人(9.3%)、CSR:23人(3.7%)、生産・技術:15人(2.4%)、広報:12人(2.0%)、その他:114人(18.2%)
・勤務先従業員数…10,000人以上:82人(13.1%)、3,000~10,000人未満:94人(15.0%)、1,000~3,000人未満:84人(13.4%)、300~1,000人未満:124人(19.8%)、100~300人未満:91人(14.6%)、100人未満:150人(24.0%)

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[@Press]
 マイページ TOP