「老後」に関する調査(20歳~79歳までの男女対象) 

2018年09月11日

メットライフ生命は、「敬老の日」にむけて、全国47都道府県の 20歳~79歳までの男女 14,100人を対象に、「老後」に関する調査を実施。

本調査は、人生 100 年時代の到来といわれるなか、「老後」についての年代間・地域間などの意識の違いや、「健康」、「お金」、「人とのつながり」などへの意識や傾向などに焦点をあてました。

調査結果サマリー


1. 世代間調査(全国版)
  • (1) 20 代~70 代の全年代において、「老後の備えとして十分な金融資産と自ら想定している金額」と「現在の金融資産」を比較すると、どの年代も、約 2,000 万円前後の乖離があった。
  • (2) 「老後に不安がない・あまりない」と回答した 60 代~70 代のうち、4 割以上(41.8%)が「資産運用をしている」と回答。 金融資産額は平均して 2,653 万円であり、「老後の不安がある・ややある」と回答した同世代の金融資産額(平均 1,545 万円)と比較し、約 1,100 万円の差があった。
  • (3) 老後に対する不安は、40 代が最も高いが、それを過ぎた 50 代以降は減少傾向。男性に比べ女性の方が不安度が高いという結果に。老後に対する具体的な不安要因を年代別にみると、20 代が 30 代~50 代と比較して、「認知症」や「自らの介護」に対する不安感が「お金」に次いで高いという特徴的な結果になった。
  • (4) 20 代~30 代が考える「老後を感じるきっかけ」は、「60 代になったら」「年金を受給し始めたら」「退職したら」が上位。一方で、60 代~70 代が「老後と感じるきっかけ」は、年金や退職などの社会的要因より、「身体が思うように動かないと感じたら」「気持ちが老け込んだら」という自らの実感が高かった。
  • (5) 人生 100 年時代、「何歳まで生きたいか」聞いたところ、20 代が 77.5 歳と最も短く、60代~70代は 84.5 歳と最も長かった。男女別にみると、ほとんどの年代で平均寿命(※1)(男性 81.09 歳、女性 87.26 歳)に対して低く想定しており、寿命への意識と、実際の寿命にギャップがある可能性がみられた。また、相対的に男性が女性よりも自らの寿命を長く想定している結果になった。
  • (6) 老後に積極的に取り組みたいことは、「趣味」、「旅行」、「家族で過ごす」が男女ともに上位。男女間の差が最も大きかったのは、人とのつながりを示す「友人と過ごすこと」。
2. 地域間調査(都道府県版)

全国版調査からみえてきた、各都道府県に在住(※2)の 60 歳以上の傾向

  •  「資産」は、鳥取県、宮城県、兵庫県、和歌山県がそれぞれの項目で 1 位に。
  •  「健康」は、山梨県、神奈川県・京都府・熊本県がそれぞれの項目で 1 位に。
  •  「人とのつながり」は、島根県、徳島県、秋田県が、それぞれの項目で 1 位に。
(※1)厚生労働省「平成 29 年 簡易生命表」、(※2)2018 年 6 月本調査実施時点

調査結果


1. 世代別(全国版)

(1)老後への備え

20 代~70 代の全年代において、「老後の備えとして十分な金融資産と自ら想定している金額」と「現在の金融資産」を比較すると、どの年代も、約 2,000 万円前後の乖離があった。年代や、保有している金融資産額が上がっても、約 2,000 万円前後の乖離は変わらないという結果。
表1に示すように、「現在の金融資産額」は、20 代から順に年代が上がるにつれて増えており、同様に、「老後の備えとして十分な金融資産と自ら想定している金額」も、年代に合わせて上がっている。しかしながら、20 代~70 代までのすべての年代において、「老後の備えとして十分な金融資産と自ら想定している金額」と、「現在の金融資産額」に、約 2,000 万円前後の乖離があった。年代や保有している金融資産額が上がっても、約 2,000 万円前後の乖離は変わらないという結果に。


現在の金融資産額
(年代内の平均額)
老後の備えとして十分な金融資産と
自ら想定している金額
差額
20 代244 万円2,333 万円-2,089 万円
30 代494 万円2,906 万円-2,412 万円
40 代780 万円3,093 万円-2,313 万円
50 代1,132 万円3,424 万円-2,293 万円
60代~70代 1,830 万円3,553 万円 -1,724 万円 

(2)老後に不安のない 60 代~70 代の資金準備

「老後に不安がない・あまりない」と回答した 60 代~70 代のうち、4 割以上(41.8%)が「資産運用をしている」。金融資産額は平均して 2,653 万円であり、「老後の不安がある・ややある」と回答した同世代の金融資産額(平均 1,545 万円)と比べ、約 1,100 万円の差があることがわかった。また、「老後に不安がない・あまりない」と回答した人の 7 割以上(74.4%)が、「若いうちは貯金よりも自分に投資をすべき」と答えた。

60 代~70 代の男女(4,816 人)のうち、「老後に不安がない・あまりない」と回答したのは 26.4%。そのうち、「資産運用をしている」と回答したのは、4 割以上(41.8%)。「老後に不安がある・ややある」と回答した人のうち、「資産運用をしている」割合は約 3 割(31.3%)であった。
また、「老後の不安がない・あまりない」と回答した人のうち、「老後の備えを計画的に貯蓄している」のは 27.1%。一方で、「老後に不安がある・ややある」と回答したした人のうち、「老後の備えを計画的に貯蓄している」のは 13.2%と、老後への不安がない人と比べて低い結果となった。
「老後に不安がない・あまりない」と回答した人の金融資産額をみると、平均 2,653 万円で、「老後に不安がある・ややある」人の金融資産額(平均 1,545 万円)と比較し、約 1,100 万円の差があることが分かった。
また、同年代の「老後に不安がない・あまりない」と回答した人の 7 割以上(74.4%)が、「若いうちは、貯金よりも自分に投資をすべき」と回答。

(3)老後に対する不安

老後に対する不安は、40 代が最も高いが、それを過ぎた 50 代以降は減少傾向。男性に比べ女性の方が不安度が高いという結果に。
老後に対する具体的な不安要因を年代別にみると、20 代が 30 代~50 代と比較して、「認知症」や「自らの介護」に対する不安感が「お金」に次いで高いという特徴的な結果になった。

表 3 に示すように、「自らの老後について不安を感じるか」という質問に対し、年代を重ねるごとに不安度は上がり、40 代が最も不安度が高い(87.6%)世代となったが、その後の 50 代以降不安度が下がる傾向がみられた。また、平均すると男性に比べて女性の方が、老後に対する不安度が高いという結果になった。
表 4 のように、老後に対する不安要因のうち 20 代~50 代では共通して「お金」が最も高い不安要因であったが、年代別にみると、若年層である 20 代は、「認知症」と「自らの介護」への不安度が高いという特徴的な結果となった。

(4)老後と感じるきっかけ

20 代~30 代が考える「老後と感じるきっかけ」は、「60 代になったら」「年金を受給し始めたら」「退職したら」が上位。一方で、60 代~70 代が「老後と感じるきっかけ」は、年金や退職などの社会的要因より、「身体が思うように動かないと感じたら」という自らの実感が高い。

「老後と感じるきっかけ」を、全世代に聞いた結果、20 代~30 代は「60 代になったら」、「年金を受給し始めたら」、「退職したら」が上位となった。一方で、現在 60 代以上の人の回答をみると、「年金を受給し始めたら」や「退職したら」のいずれも他の項目と比較して低く、「70 代になったら」という回答とともに、「身体が思うように動かないと感じたら」、「気持ちが老け込んだら」という自らの実感から老後を感じるという結果になった。

(5)寿命への意識と平均寿命のギャップ

人生 100 年時代、「何歳まで生きたいか」聞いたところ、20 代が 77.5 歳と最も短く、60 代~70 代は 84.5 歳と最も長かった。男女別にみると、ほとんどの年代で平均寿命(※1)
(男性 81.09 歳、女性 87.26 歳)に対して低く想定しており、寿命への意識と、実際の寿命にギャップがある可能性がみられた。
また、相対的に男性の方が女性よりも自らの寿命を長く想定している結果となった。

人生 100 年時代の到来といわれるなか、20 代~70 代の全世代に「何歳まで生きたいか」と、寿命への意識を聞いた結果、20 代が 77.5 歳と最も短く、それに対して 60 代~70 代は 84.5 歳と最も長い。2017 年の平均寿命(※1)は、男性が 81.09 歳、女性が 87.26 歳で過去最高を更新しているが、男性 60 代~70 代以外では、男女それぞれにおいて、平均寿命よりも低い寿命意識をもっており、実際の寿命とのギャップがある可能性が考えられる結果となった。
また、各年代の男性と女性を比較すると、30 代以外の年代において、男性の方が寿命を長く意識しているという結果であった。 (※1 厚生労働省「平成 29 年 簡易生命表」より)

(6)老後に取り組みたいことトップ10

老後に積極的に取り組みたいことは、男女ともに「趣味」、「旅行」、「家族で過ごすこと」が上位。
男性に比べ女性の方が積極的に取り組みたい意欲が高い傾向。
男女間の差が最も大きかったのは、人とのつながりを示す「友人と過ごすこと」という結果に。

20 代~70 代の男女で、「老後になったら積極的に取り組みたいこと」は、1 位「趣味」、2 位「旅行」、3 位「家族と過ごすこと」、4 位「読書」、5 位「友人と過ごすこと」という結果であった。
男女別でみると、表 7 に示すように、1 位~3 位までの項目は同じであるものの、人とのつながりを示す「友人と過ごすこと」は、女性は 4 位(33.8%)である一方、男性は 6 位(15.8%)と、男女の間で最も大きな差を示す項目となった。

2. 地域別(各都道府県版)

全国版調査からみえてきた、各都道府県に在住(※2)の 60 歳以上の傾向

本調査結果は、「『老後を変える』全国 47 都道府県大調査」の中から、各都道府県に在住の 60 歳以上の男女、合計 2,820 人(各都道府県、男女 60 名ずつ)のデータを抽出。「資産」、「健康」、「人とのつながり」の各カテゴリーにおいて、全国の 60 歳以上平均と比較し、各都道府県在住の 60 歳以上のスコアが特に高かったものを、傾向としてまとめました。 (※2 本調査実施時に在住)

【資産】 老後への資産準備意識
「(金融資産があると回答した方のうち)老後に備えて計画的に貯めている」
1 位 鳥取県 38.2
2 位 東京都 31.7
3 位 茨城県 25.0
全国平均 15.2

「(老後の備えがあると回答した方のうち)老後の備えを『資産運用の資金』として使いたい」
1 位 宮城県 30.3
2 位 愛媛県 28.1
3 位 大阪府 27.0
全国平均 16.7

「資金運用経験がある」
1 位 兵庫県 70.0
2 位 千葉県 68.3
3 位 福井県 65.0
全国平均 49.3

「資産をなるべく多く子どもに遺したい」
1 位 和歌山県 23.3
2 位 福岡県 21.7
3 位 福島県、滋賀県、京都府、大阪府、愛媛県、高知県 18.3
全国平均 12.0

【健康】 老後への健康意識
「健康について『食生活をとても意識している』」
1 位 山梨県 50.0
2 位 山形県、静岡県 48.3
全国平均 38.5

「健康について『運動をとても意識している』」
1 位 神奈川県、京都府、熊本県 40.0
全国平均 27.3

【人とのつながり】 日常生活における人とのつながり意識
「現在の住まいで『近所づきあいが、ある』」
1 位 島根県 53.3
2 位 山形県、鳥取県 50.0
全国平均 33.3

「『配偶者と過ごす時間が、楽しい』」
1 位 徳島県 87.8
2 位 島根県 87.2
3 位 大分県 87.0
全国平均 76.6

「万が一ご自身に介護が必要になった場合、『自宅介護を希望する』」
1 位 秋田県 61.7
2 位 福井県、香川県、鹿児島県 60.0
全国平均 50.1

調査概要


■調査対象: 全国 47 都道府県に在住(※2)の 20 歳~79 歳の男女を、各都道府県で性・年代別に各 30 人ずつ(60 歳~79 歳は合算)合計 14,100 人
■調査方法: インターネット調査
■調査数: 14,100 人
■調査時期: 2018 年 6 月

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