クラフトビール常飲者の実態調査(クラフトビールを月に1回以上飲む20~59歳の男女対象) 

2018年10月23日

ヤッホーブルーイングは、クラフトビール常飲者※を対象としたクラフトビールの実態調査を実施しました。

ビール系市場全体の出荷量が13年連続で縮小する中、近年はクラフトビールがブームとなり、その出荷量は2011年から5年間で毎年平均120%の成長を続けています※。首都圏を中心にクラフトビールを提供する飲食店も広がり、店舗内にビールを製造する設備を併設したブルーパブと呼ばれる業態も増加しています。

クラフトビールの認知や利用が徐々に広がる中、今回はクラフトビール常飲者を対象に調査を行い、クラフトビールが支持される理由や、常飲者の実態について明らかにしました。回答からは、一般的に親しまれる従来の“ビール”にはない、バラエティ豊富なクラフトビールだからこそ感じられる魅力が見えてきました。

調査サマリー


  • 【実態①】クラフトビールを選ぶ理由は、①選ぶ楽しみ ②味・品質 ③コミュニケーション
    特に、20~30代は「コミュニケーション」重視、40~50代は「味・品質」重視の傾向
  • 【実態②】クラフトビールを飲むきっかけの1位は「口コミ」
    若い世代ほど「口コミ」が飲用動機に!50代は「味わい」「こだわり」を求めて飲用を始める傾向
  • 【実態③】クラフトビール専門店※では初対面の人とでも仲良くなれる!?
    お店の魅力は、ビールや食事がおいしいだけでなく、ビールの知識が増えて交友関係も広がること
    20人に1人は恋人ができた経験あり
  • 【実態④ 】好きなビアスタイル(ビールの種類)があるという人が9割
    定番の「ペールエール」が一番人気 「IPA」は20~30代から、「ピルスナー」は40~50代から人気

※クラフトビール常飲者=クラフトビールを月に1回以上飲む人
※国税庁 酒税課税数量、ビール酒造組合をもとに算出
※クラフトビール専門店=ビアバー、ビアバル、複数種類のクラフトビールを提供している店

調査結果


​1-1 クラフトビールを選ぶ理由は、①選ぶ楽しみ ②味・品質 ③コミュニケーション

クラフトビールを選ぶ理由をきいたところ、1位が「選ぶ楽しみ」で約3割の29.9%の人が回答した。クラフトビールは世界に100種類以上のビアスタイルがあり、味だけでなく「選ぶ」というアクション自体を楽しんでいる様子がうかがえる。2位は「少し高くてもおいしいものが飲みたいから」で13.6%の人が挙げた。クラフトビールは大手ビールメーカーの定番製品に比べると数十円~数百円価格が高い傾向があるが、おいしさを求めてクラフトビールを選択する人がいることがわかる。3位は、「コミュニケーションのきっかけになるから」で12.9%。クラフトビールが飲める場や、クラフトビールそのものもコミュニケーションツールになっている実態がうかがえた。

1-2 世代間でクラフトビールを選ぶ理由に違いがある
20~30代は「コミュニケーション」重視、40~50代は「味・品質」重視の傾向

クラフトビールを選ぶ理由について、全世代が「選ぶ楽しみ」を共通して挙げるなか、上位5つの項目について年代別にみてみると、「コミュニケーション」と「味・品質」に関する項目で世代間で10ポイント以上の差がでた。20~30代は、クラフトビールを選ぶ理由に「コミュニケーションのきっかけになるから」を挙げる人が40~50代に比べて多く、特に30代においては約2割の人が挙げた。40~50代では、コミュニケーションよりもおいしさを重視する傾向があり、経済的にも余裕がある40代以上では、ビールのおいしさという品質を求める傾向があることがわかった。若い世代は品質自体だけでなく体験も含めてコト消費を楽しむ傾向があり、味わいだけではない魅力があるクラフトビールはそのような若者の価値観にフィットしたことが支持されている要因の一つだと考えられる。​

2-1 クラフトビールを飲むきっかけの1位は「口コミ」

クラフトビールを飲むきっかけについてきいたところ、「家族・友人・知人に勧められたから」が一番多く、4人に一人が口コミが飲用動機になっていることがわかった。次いで、「美味しそうだったから」「パッケージデザインが気になった・気に入ったから」が続く。ビールの味わいへの期待だけでなく、見た目でクラフトビールを手に取る人も15.8%いた。クラフトビールは、口コミにより広がりやすく、またビールの味わいだけでなくデザイン性の高いパッケージも興味の対象になっていることがうかがえる結果となった。

2-2 若い世代ほど「口コミ」が飲用動機に!
50代になると「味わい」「こだわり」を求めて飲用を始める傾向

上位6つの項目について、年代別にみると、「家族・知人・友人に勧められた」という口コミの項目については年代が若くなるほどその比率があがる。20~30代については、3割以上の人が口コミが飲用動機になり常飲者へとなっていることがうかがえる。 一方で、50代になると「美味しそうだったから」「こだわっていそうだから」という品質を求めて、自分の指標で新規にクラフトビールを飲用し始めている人が多いことがわかった。SNSやインターネットの口コミが身近な若い世代はクラフトビールを選ぶ上でも周りからの情報を積極的に取り入れている様子がうかがえた。

3 クラフトビール専門店では初対面の人とでも仲良くなれる!?

クラフトビールをよく飲む場所をきいたところ、約7割の70.9%の人が自宅、約半数の46.2%の人がクラフトビール専門店と回答した。クラフトビール常飲者は、自宅での家飲みと、外飲み、特にクラフトビール専門店でクラフトビールを楽しんでいることが分かった。また、クラフトビール専門店を利用したことがある人に対して、お店での初対面の人との会話についてきいたところ、60.7%の人が初対面の人と話が弾んだことがあると回答した。クラフトビール専門店では、初対面の人とも会話が弾み仲良くなれることがわかった。

4 クラフトビール専門店は、ビールや食事がおいしいだけでなく、ビールの知識が増えて交友関係も広がる。恋人ができる人も!

クラフトビール専門店に行って良かったことをきいたところ、72.3%が「ビールや食事を楽しめた」と回答。続き、47.1%が「ビールについて知識が増えた」、30.6%が「交友関係が広がった」と回答した。
クラフトビール専門店の良いところは、ビールや食事が楽しめるという点はもちろん、クラフトビールの種類や歴史などビールについての知識が増えることや、交友関係が広がることも支持されるポイントだということがわかった。また、12.4%は「友達ができた」、5.7%は「恋人ができた」と回答したことから、クラフトビール専門店は友人や恋人との出会いの場にもなっていることがわかった。

5-1 好きなビアスタイルがある人は9割弱 定番の「ペールエール」が一番人気

好きなビアスタイル(ビールの種類)をきいたところ、9割弱の86.8%の人が好きなビアスタイルがあることが分かった。
一番人気は、クラフトビールの定番である「ペールエール」で27.8%。次いで、日本ではもっともポピュラーな「ピルスナー」が16.6%、ベルギービールとして有名な「ホワイトエール」が16.3%と続く。クラフトビール先進国であるアメリカでは人気が高い「IPA(インディアペールエール)」は4位となった。

5-2 年代によってビアスタイルの好みが異なる
「IPA」は20~30代から、「ピルスナー」は40~50代から人気

人気があった上位4つのビアスタイルについて、年代別にみると、「ペールエール」は20~40代の幅広い世代から人気があった。一方で、世代で好みの傾向が分かれたのが「IPA」と「ピルスナー」。
20~30代は「ピルスナー」よりも「IPA」 の人気が高く、特に20代については「IPA」が「ピルスナー」よりも約9ポイント多い結果となった。40~50代では「ピルスナー」が「IPA」よりも10ポイント以上の差をつけて支持されている。
50代は、他の世代と異なり「ピルスナー」が一番人気。大手ビールメーカーが長年製造してきたことで日本ではもっともポピュラーなピルスナータイプのビールは、長らくビールを飲んできた年齢層にはなじみがあり不動の人気であることが分かった。

調査概要


調査対象:一都三県在住の20~59歳の男女、クラフトビールを月に1回以上飲む人(クラフトビール常飲者)
調査期間:2018年10月
調査方法:インターネットによるアンケート
回答者数:1115名
回答者属性:全体=1115人、男性=558人、女性557名

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
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