2019年サラリーマンのお小遣い調査(20代から50代有職者男女対象) 

2019年06月21日

新生銀行は、20代から50代の有職者の男女約2,700名を対象にした「2019年サラリーマンのお小遣い調査」を実施し、その結果を取りまとめました。

調査結果のポイント


  • 男性会社員の毎月のお小遣い額は 36,747 円(前年比 3,089 円減少)。1979 年の調査開始以来、過去 2 番目に低い金額(最低額は 1982 年の 34,100 円)。女性会社員の毎月のお小遣い額は 33,269 円(同、1,585 円減少)。近年増加傾向にあったが、過去最も低い金額。
  • 男性会社員の昼食代は 555 円(同、15 円減少)、女性会社員は 581 円(同、5 円減少)。
  • 男性会社員の 1 ヵ月の飲み代は 13,175 円(同、669 円増加)。女性会社員は 9,493 円(同、8 円減少)。
  • 職場で働き方改革があったと回答する割合は、男性会社員、女性会社員ともに前年比増加。そのうち、約4割が働き方改革により「支出が増えたものがある」と回答するも、その割合は前年よりも低下。
■男性会社員のお小遣い額は過去2番目に低い金額、女性会社員は過去もっとも低い金額

男性会社員の毎月の平均お小遣い額は、前年の39,836円から3,089円減少の36,747円となり、1979年の調査開始以来、過去2番目に低い金額になりました。景気に変調の兆しが見られることや、10月に予定される消費増税による影響、家計における賃金の伸びが依然として緩慢なものであること等が理由と考えられます。年代別にみると、30代以外の世代で大きく減少しており、特に20代と50代では前年の4万円超から3万円台後半へ減少しています。
女性会社員のお小遣い額は、前年の34,854円から1,585円減少し、33,269円となりました。年代別に見ると、40代と50代で2万円台後半まで大きく減少している点が特徴的です。近年は増加傾向にありましたが、2019年は(2014年以降)過去最も低いお小遣い額となっています。

■昼食代は、男性会社員・女性会社員ともにやや減少

男性会社員の1日の平均昼食代は、前年の570円から15円減少の555円となりました。2017年以降緩やかな減少傾向がみられます。年代別では、50代以外で減少しています。
女性会社員の1日の平均昼食代は前年の586円から5円減の581円となり、2017年以降大きな変化は見られません。引き続き女性会社員の昼食代が男性会社員の昼食代を若干上回っています。

■男性会社員の1ヵ月の飲み代は増加、女性会社員は前年とほぼ同水準

男性会社員の1回の飲み代は5,415円、1回の飲み代と1ヵ月の平均飲み回数から算出した1ヵ月の飲み代は前年比669円増加の13,175円となりました。
女性会社員の1回の飲み代は4,288円、1ヵ月の飲み代は前年比365円減少の9,493円となりました。

■職場で働き方改革があったと回答する割合は、男性会社員、女性会社員ともに前年比増加するも、「支出が増えたものがある」と回答する割合は前年比減少

「職場で働き方改革があった」と回答する割合は、男性会社員、女性会社員ともに前年より約10ポイント増加して、それぞれ47.5%と40.7%となりました。そのうち、働き方改革に「支出が増えたものがある」と回答した割合は、男性会社員が前年比3.7ポイント減少の43.2%、女性会社員は前年比0.9ポイント減少の38.9%といずれも減少しています。

調査結果詳細


【1】 サラリーマンのお小遣い

  • 男性会社員の月額平均お小遣い額は36,747円と前年比3,089円減少し、過去2番目に低いお小遣い額(最低額は1982年の34,100円)
  • 30代を除く各世代で前年より減少し、20代は4,470円、40代は3,135円、50代は5,966円減少
  • 未婚者は4万円を超えるが、既婚者は2万円台半ばから3万円台後半と、ライフステージ別で開きがある
  • 女性会社員は近年増加傾向にあったが、33,269円と前年より1,585円減少し、過去最も低いお小遣い額
■毎月の平均お小遣い額

男性会社員の毎月の平均お小遣い額は、前年の39,836円から3,089円減の36,747円となりました。年代別にみると、30代以外で大きく減少しております。特に、20代、50代で前年4万円を超えておりましたが、3万円台後半にまで減少しております。
女性会社員のお小遣い額は前年の34,854円から1,585円減少し、33,269円となりました。年代別にみると、40代、50代で2万円台後半まで大きく減少している点が特徴的です。

男性会社員における近年のお小遣い額の推移は、2018年は39,836円と、2014年と同水準まで増加しましたが、2019年は大きく減少し、 (1979年以降)過去2番目に低いお小遣い額となっております。
女性会社員のお小遣い額も近年増加傾向にありましたが、2019年は(2014年以降)過去最も低いお小遣い額となっております。

男性会社員の平均お小遣い額をライフステージ別にみると、未婚者では4万円を超えています。一方、既婚者は2万円台半ばから3万円台後半と、未婚者の方がお小遣い額が大幅に高い結果となりました。
また、子どもの学齢別にみると、小学生以下がいる家庭ではお小遣い額が少ない傾向がみられ、子育て・教育費の家計への負担が読み取れる結果となりました。

■配偶者のお小遣い額

男性会社員の配偶者のお小遣い額は、前年より1,573円減少し、20,851円となっています。年代別では、40代で2,263円、50代で4,174円の減少の傾向がみられます。同様に、女性会社員の配偶者のお小遣い額も、7,284円減少し、36,766円となっており、前頁の男性会社員のお小遣い額と比較して、ほぼ同様の額となっております。また、年代別にみると、20代と50代で前年より大幅に減少している傾向がみられます。

■お小遣い額の変化

男性会社員では、この1年でお小遣い額に変化があった方は限定的で、多くの方が「変化なし」という結果でした。変化があった方では、「アップした」が8.4%、「ダウンした」が8.5%と、アップした方とダウンした方の割合は同程度となっております。年代別にみると、若年の方ほど「アップした」の割合が高まり、20代では13.1%に達しています。一方、「ダウンした」の割合は、50代以外では同水準となっています。
女性会社員についても、多くの方が「変化なし」という結果は、男性会社員と同様です。また、「アップした」の割合が若年の方ほど高い点も、男性会社員と同様です。一方、「ダウンした」の割合は、年配層ほど高い傾向がみられます。

■お小遣いに変化があった方のプロファイル

男性会社員のこの1年でお小遣いがアップした方(8.4%)とダウンした方(8.5%)のプロファイルを、男性会社員全体と比較したものが以下となります。ここから、お小遣いに変化があった方がどのような方なのかを確認します。
まず、お小遣いがアップした方は、年齢は20代が39.0%を占め、若年層寄りの傾向がみられます。年収では、個人年収・世帯年収ともに全体より高く、特に世帯年収は全体と122万円の開きがあります。家族構成では既婚・子あり・共働き層の割合が高い傾向がみられます。
一方、お小遣いがダウンした方は、年齢は50代が多く、年収は、個人年収・世帯年収ともに全体より低い結果となっております。

女性会社員では、 この1年でお小遣いがアップした方は7.8%、ダウンした方は11.9%という結果になりました(P8参照)。
女性会社員全体と比較して、プロファイルの特徴をみると、お小遣いがアップした方は、年齢は20代が40.9%を占め、男性会社員同様、若年層寄りの傾向がみられます。年収も個人年収・世帯年収ともに高く、給与管理状況は、自分で自由に使っている方が多くなっています。
一方、お小遣いがダウンした方は、年齢は50代が多く年収は、個人年収・世帯年収ともに全体より低い結果となっております。 また、給与管理状況は、全額を家庭に入れる方が多い結果となっております。

■お小遣い額がアップした理由・ダウンした理由

この1年でお小遣いがアップした方(男性会社員:8.4%、女性会社員7.8%)の理由が以下となります(P8参照)。
男性会社員におけるお小遣いがアップした理由は、「給料が上がったから」が64.8%で最も高く、「副業をはじめたから」15.2%、「配偶者が働くようになったから」13.3%が続く結果となりました。
女性会社員の理由は上位2つは変わらず、3番手に「生活費にかかるお金が減ったから」13.6%、「ランチにお金をかけるようになったから、かかる金額が増えたから」13.6%が挙がります。

また、この1年でお小遣いがダウンした方(男性会社員:8.5%、女性会社員11.9%)の理由が以下となります(P8参照)。
男性会社員におけるお小遣いがダウンした理由は、「給料が減ったから」が48.6%で最も高く、「生活費にかかるお金が増えたから」27.1%、「子供の教育費がかかるようになったから、増えたから」25.2%が続く結果となりました。
また、女性会社員の理由は、男性会社員同様、「給料が減ったから」が47.0%で最も高く、「生活費にかかるお金が増えたから」32.0%、「子供の教育費がかかるようになったから、増えたから」24.0%で続いています。

■お小遣いアップの可能性

男性会社員における、今後のお小遣い額の予定は、「変わらない(現状維持)」が59.1%を占めます。「上げる/上がる予定」は10.3%、「下げる/下がる予定」は7.0%と、前年と比較して、「上げる/上がる予定」、「下げる/下がる予定」ともに高い傾向にあります。年代別にみると、若年の方ほど「上げる/上がる予定」、年配の方ほど「下げる/下がる予定」が高い傾向にあります。
女性会社員も、男性会社員同様、変動のある層は限定的ですが、「下げる/下がる予定」は20代で最も高くなっております。

【2】 サラリーマンの昼食事情

  • 男性会社員の昼食代は555円と前年より15円減少、女性会社員は前年より5円微減し581円となり、男性会社員の昼食代を若干上回る
  • 男性・女性会社員ともに持参弁当の割合が最も高く、男性で3割強、女性で約半数を占める
  • 昼食にかける平均時間では、男性会社員が21.0分に対し、女性会社員は28.2分と男性よりやや長い傾向
■一日の平均昼食代

男性会社員の一日の昼食代は、前年の570円から15円減少し、555円となりました。年代別にみると、50代以外で減少しています。
女性会社員の一日の昼食代は、前年の586円から5円微減し、581円となりました。男性会社員と比較して、いずれの年代も、男性会社員よりも高くなっています。

男性会社員における直近の昼食代の傾向は、前年より15円減少し、2017年以降緩やかな減少傾向がみられます。
一方、女性会社員の平均昼食代は、前年より5円微減しており、2017年以降大きな変化はみられません。
男性会社員の一日の昼食代をライフステージ別にみると、DINKS世帯(既婚・子どもなし・共働き)が602円と最も高い金額となっています。

■昼食の内訳

男性会社員における、昼食の内訳トップ3は、「持参弁当」34.0%、「購入した弁当」23.6%、「社員食堂」18.4%の順で、前年と比較して大きな変化はみられませんでした。
女性会社員では、「持参弁当」53.5%、「購入した弁当」22.0%、「外食」8.7%の順となっています。また、「社員食堂」、「外食」が男性よりも低く、「持参弁当」が高いことから、お弁当で昼食を済ます傾向が強いことがわかります。

■ランチタイムにかける時間

男性会社員における、ランチタイム時間は平均29.5分。そのうち、昼食時間は平均21.0分となっています。回答時間が分散していることから、個々人でランチタイム時間にばらつきがあることがわかります。なお、年代別にみると、50代で「51~60分」の割合が高い点が特徴です。
女性会社員においては、「51~60分」が3割程度と多く、ランチタイム時間は平均36.5分、昼食時間は平均28.2分と、男性会社員よりやや長い傾向がみられます。

■ランチタイムの過ごし方

男性会社員における、ランチタイムの過ごし方トップ3は、「インターネットの閲覧」52.3%、「昼寝や休息」32.1%、「仕事の続き/仕事をしながら」25.5%となっております。前年と比較して、「ゲームをする」がやや高くなっており、特に20代で高い傾向がみられます。
女性会社員においても、男性同様、「インターネットの閲覧」60.6%がトップになっています。しかし、「同僚とおしゃべり」39.3%、「メール」30.0%が続いており、男性会社員と比べて誰かと会話しながら過ごす傾向にあることがわかります。また、年代別では、20代、30代で、「インターネットの閲覧」が高い点が特徴的です。

【3】 サラリーマンの飲み事情

  • 男性会社員の仕事終わりの飲酒状況は39.9%と前年より6.7%減少。仕事後に飲酒している方(外飲みと自宅で飲むの合計)は76.3%となり、「お酒を飲まない人」は23.7%と約4人に1人は飲酒していない状況
  • 男性会社員の1回の飲み代は5,415円、女性会社員の1回の飲み代は4,288円
  • 1ヵ月の飲み代は、男性会社員は前年より669円増え13,175円、女性会社員は前年とほぼ同水準の9,493円に(※飲み行く方ベース比較、20ページ参照)
■仕事後の飲酒状況と1回あたりの飲み代

男性会社員における、仕事終わりの飲酒状況は、「飲みに行く」が39.9%、外には飲みに行かないものの自宅では飲む、「飲みに行かない(自宅では飲む)」が36.4%を占めており、飲酒している方は76.3%にのぼります。前年と比較して、「飲みに行く」は減少し、「飲みに行かない(自宅では飲む)」、「そもそもお酒は飲まない」が増加しております。
外に飲みに行く方と自宅で飲む方の、1回あたりの飲み代を比較すると、外での飲み代が平均5,415円に対し、自宅での飲み代が平均2,794円と、2,621円の開きがみられます。年代別でみると、外での飲み代は50代が5,755円で最も高いのに対し、自宅での飲み代は30代が最も高くなっています。

女性会社員における、仕事終わりの飲酒状況は、「飲みに行く」が33.9%を、外には飲みに行かないものの自宅では飲む、「飲みに行かない(自宅では飲む)」は30.1%を占めており、飲酒している方は64.0%となっています。年代別にみると、前年と比較して、30代で自宅で飲む割合が増えています。
外に飲みに行く方と自宅で飲む方の、1回あたりの飲み代をみると、外での飲み代が平均4,288円に対し、自宅での飲み代が平均2,106円と、2,182円の開きがみられます。また、性年代別では、50代で外での飲み代が特に高い点が特徴的です。

■1ヵ月の飲み回数 ※飲みに行く方/自宅で飲む方ベース

男性会社員の1ヵ月の平均外飲み回数は2.4回、女性会社員は2.2回と、前年と同水準となりました。年代別にみると、男性会社員は、50代が最も多くなっています。一方、女性会社員は、前年最も高かった50代で大きく減少している点が特徴的です。

1ヶ月の自宅での飲みの回数の平均は、男性会社員が12.3回と、前年と同水準、女性会社員が8.8回と、前年より微減です。年代別にみると、男性会社員、女性会社員ともに50代が最も高くなっております。

■1ヵ月の飲み代 ※飲みに行く方ベース

1回の飲み代と1ヵ月の飲み回数から算出した男性会社員の1ヵ月の飲み代は、前年より669円増え、13,175円となりました。年代別にみると、30、40代は前年より増加しているものの、50代は前年より減少しています。
女性会社員は、男性会社員より3,682円低い9,493円という結果になりました。年代別にみると、50代で前年より大幅に減少している点が特徴的です。

【4】 働き方改革によるお小遣いの使い方・やりくりの変化

  • 男性会社員では、「職場で働き方改革があった」が前年より10%ほど増加し、47.5%。従業員規模が大きいほど割合は高くなる
  • 働き方改革の内容としては、「残業が減った」が49.7%、「有給が取りやすくなった」が44.2%、「定時で帰宅できる日数が増えた」が22.0%と続く。従業員規模が5,000名以上の企業では、「多様な形態で働けるようになった」が20.7%と、働き方改革がより踏み込んだ内容にまで及んでいる
  • 働き方改革により約4割(43.2%)が「支出が増えた」と回答し、前年より3.7%と若干減少している。
    20代男性会社員は59.3%と若年層ほど支出が増加傾向。全体の内訳は「食費(飲み代除く)」33.1%、「飲み代」26.8%、「子供の教育関連の費用」が17.9%と続く

2019年4月1日から「働き方改革関連法」が施行され、「長時間労働の是正」や「多様で柔軟な働き方の実現」などの改善が注目されています。では、企業の働き方改革により、会社員のお小遣いにどのような影響があったのでしょうか。
男性会社員における、働き方改革の有無は、47.5%が「働き方改革があった」と回答しており、前年よりも10%ほど増加しています。従業員規模別でみると、従業員規模が大きいほど、働き方改革があった方が多い傾向がみられます。
働き方改革があった人における働き方改革の内容は、「残業が減った」が49.7%で最も高く、「有給が取りやすくなった」44.2%、「定時で帰宅できる日数が増えた」22.0%が続く結果となっています。前年と比較して、「有給が取りやすくなった」、「取得できる有給の日数が増えた」が増加している点が特徴です。

女性会社員における、働き方改革の有無は40.7%が「働き方改革があった」と回答しており、男性会社員同様、前年よりも10%ほど増加しております。
働き方改革の内容は、「残業が減った」が43.3%で最も高く、「有給が取りやすくなった」36.3%、「定時で帰宅できる日数が増えた」21.1%が続き、男性会社員と同様の結果となりました。また、「取得できる有給の日数が増えた」も男性会社員同様、前年と比較して増加しております。

■働き方改革による支出の変化

次に、働き方改革があった方の、働き方の変化による支出への影響をみていきます。
男性会社員では、43.2%の方が、働き方改革によって「支出が増えたものがある」と回答しています。前年と比較すると、
「支出が増えたものがある」の回答は減少しております。また、年代別にみると、若年層ほど支出が増えた方が多い傾向がみられます。
支出が増えたものは、「食費(飲み代除く)」が33.1%で最も高く、「飲み代」26.8%、「子供の教育関連の費用」17.9%と続いており、飲食費、教育関連費が増えていることがわかります。前年と比較すると、「趣味の費用」、「旅行代」が大きく減少しております。また、年代別にみると、40代で「子どもの教育関連の費用」が高い点が特徴的です。

女性会社員においては、38.9%の方が「支出が増えたものがある」と回答しています。年代別の傾向では、20代で支出が増えた方が多い傾向がみられます。
支出が増えたものは、 「食費(飲み代除く)」が40.6%で最も高く、「旅行代」24.1%、「趣味の費用」19.5%と続いており、男性会社員と比較して、旅行代が増加している点が特徴的です。

■支出が増えた分のまかない方

では、支出が増えた方は、増えた分のお金をどのようにして賄っているのでしょうか。
男性会社員における、支出が増えた分の賄い方は、「お金を増やすのみ」が30.4%、「お金を切り詰めるのみ」が22.6%、「両方」行っている方が34.2%となっており、8割強の方が何かしらの行動をしています。お金を増やす方法では、「お小遣い自体を増やす」が31.9%で最も高く、若年層ほど高い点が特徴的です。一方、お金を切り詰める方法では、「飲み代」が27.6%で最も高く、「昼食代」26.1%と続くことから、飲食代で切り詰める傾向がみられます。

女性会社員では、「お金を増やすのみ」が18.0%、「お金を切り詰めるのみ」が32.3%、「両方」行っている方が37.6%となっており、男性会社員と比較して、「お金を切り詰める」方が多い傾向がみられます。
お金を増やす方法は、「副業で稼ぐ」が29.3%と最も高く、若年層ほど高い点が特徴的です。一方、お金を切り詰める方法は、「昼食代」が45,1%で最も高く、「ファッション・身だしなみにかけている費用」34.6%と続きます。男性会社員と比較して、「飲み代」を切り詰める方は少ない結果となっております。

【5】 消費税の負担感、経済的なゆとり
  • 男性会社員では、消費税に負担を感じる人の割合が73.2%と前年と同水準であり、依然として高い
  • 女性会社員では、消費税に負担を感じている人の割合が男性会社員より7.3%高い80.5%
  • 消費税10%への負担感はさらに高く、男女ともに消費税8%の場合より約10%高くなる
  • 『世帯年収』と『日常生活のゆとり』から、経済的なゆとりを確認した結果、男性、女性会社員ともに「苦しい」層が半数以上を占め、特に女性会社員は「年収低×苦しい」層が最も多く32.2%を占める
■消費税によるお小遣いの負担感

2014年4月1日より、消費税率が5%から8%に引き上げられました。増税から5年が経過し、お小遣い面での消費税による負担はどのように変化したのでしょうか。
男性会社員では、負担を感じている(「大変負担を感じている」+「少し負担を感じている」)層が73.2%と、前年と同水準となっております。
女性会社員では、負担を感じている(「大変負担を感じている」+「少し負担を感じている」)層が80.5%と、前年同様、男性会社員よりも負担に感じている方が多いようです。

男性会社員における消費税の負担感を、年代別にみると、30代、40代で「大変負担を感じている」層高くなっております。
女性会社員では、30代、40代、50代で「大変負担を感じている」層が高くなっておりますが、いずれの年代でも男性より負担を感じている様子がみられます。

また、消費税が10%に引き上げられた場合の消費税の負担感を聞くと、男性会社員では、負担を感じると思う(「大変負担を感じると思う」+「少し負担を感じると思う)層が84.2%と、消費税8%の負担を感じている(73.2%)と比較して約10%高くなります。また、前年と比較すると、負担を感じると思う(「大変負担を感じると思う」+「少し負担を感じると思う)は同水準であるものの、「大変負担を感じると思う」は前年よりも減少しております。
女性会社員でも、負担を感じると思う(「大変負担を感じると思う」+「少し負担を感じると思う)層が92.9%と、消費税8%の負担を感じている(80.5%)と比較して約10%高くなります。
男性会社員、女性会社員ともに、消費税が10%に引き上げられることによるお小遣いへの影響の大きさが予想されます。

■経済的なゆとり

『世帯年収』と『日常生活のゆとり』から、経済的なゆとりを確認します。『世帯年収』は、500万円以上を“高”、500万円未満を“低”と定義し、『日常生活のゆとり』は、「大いにゆとりがある」+「まあまあゆとりがある」を“ゆとりあり”、「大変苦しい」+「やや苦しい」を“苦しい”と定義します。それぞれを掛け合わせ、経済的なゆとりにおいて、4層のグループを作成しました。

男性会社員では、前年同様「世帯年収低×ゆとりあり」層が11.3%と最も少なく、「世帯年収高×ゆとりあり」と「世帯年収高×苦しい」、「世帯年収低×苦しい」がそれぞれ3割程度を占めています。前年と比較すると、「世帯年収低×苦しい」が増加しております。また、年代別にみると、20代において「世帯年収低×ゆとりあり」層が19.5%と他の年代よりも高くなっており、未婚率の高い20代は、世帯年収が低くても、ある程度ゆとりを持って生活できていることがわかります。一方で、年代が上がるほど、「世帯年収高×苦しい」の割合が高くなっている点が特徴的です。

女性会社員では、「世帯年収低×苦しい」が32.2%とボリュームゾーンになっております。男性会社員と比較して、年代が上がるほど「世帯年収高×苦しい」の割合が高くなっている傾向が顕著にみられない結果となっております。

■ゆとりがある層/ない層のプロファイル比較

お小遣い面からみて、「ゆとりがある層」と「ゆとりがない層」を、会社員全体と比較したものを以下に掲載します。ここから、「ゆとりがある層」と「ゆとりがない層」がどのような方なのかを確認します。
男性会社員の「ゆとりがある層」は、20代、30代がやや多く、若年層寄りの傾向がみられます。また、全体と比較して、個人年収は72万円、世帯年収では101万円高い結果となり、収入自体の多さがわかります。一方、「ゆとりがない層」は、全体より40代が多く、個人年収・世帯年収ともに、全体よりも低い結果でした。
女性会社員の「ゆとりがある層」も、男性会社員同様、20代、30代がやや多く、個人年収、世帯年収ともに高い結果となっています。

【6】 お小遣いの使いみち、やりくり術

  • お小遣いの使いみちトップ3は、男性会社員は「昼食代」が43.1%、「携帯電話代」が25.1%、「嗜好品代」が18.8%。女性会社員は「昼食代」が36.6%、「携帯電話代」が36.2%、「身だしなみのための費用」が31.1%
  • 男性会社員の78.9%、女性会社員の89.4%がお小遣い面で何らかのやりくりを実施しており、具体的なやりくり術は、男性会社員は「昼食費を安くする」、女性会社員は「弁当を持参する」がトップ
  • 男女とも2割強は副収入があり、1か月あたりの副収入額が男性会社員で平均29,104円に対し、女性会社員は平均13,155円と金額に15,949円の差がある
■必要不可欠な使いみちと必要額(月額)

お小遣いの使いみちとして必要不可欠な項目を、上位10項目抜粋したものが以下となります。
男性会社員では、「昼食代」が他項目に比べて20%程度高く、前年同様トップとなりました。「昼食代」の必要額は平均9,907円です。なお、必要額が最も高い項目は、必要不可欠な項目順位としては6番目に高い「飲み代」となっております。
女性会社員も、男性会社員同様、「昼食代」が36.6%と最も高く、以下「携帯電話代」、「身だしなみのための費用」、「ファッション費用」が続きます。必要額が最も高い項目は、「飲み代」で11,339円という結果となりました。

■月々の出費

月々の出費として使用している項目の上位10項目抜粋したものが以下となります。
男性会社員では、「携帯電話代」が81.8%と最も高く、以下「昼食代」、「車関係・ガソリン代」が続きます。なお、使用額が最も高い項目は「飲み代」で12,665円となっております。
女性会社員では、「携帯電話代」が90.0%と最も高く、以下「昼食代」、「身だしなみのための費用」、「ファッション費用」が続きます。男性会社員と比較して、「身だしなみのための費用」、「ファッション費用」が上位に来ており、男性会社員と女性会社員で、「携帯電話代」や「昼食代」以外のお金のかけ方に違いがみられます。

■お小遣いのやりくりと節約術

男性会社員における、お小遣いのやりくり実施率は78.9%と、比較的多くの方が、何かしらの節約策を実行していることがわかります。具体的なやりくり術には、「昼食費を安くする」、「外で飲む回数を減らす」、「水筒を持参する」などが上位に挙がります。また、すべての年代に共通して「昼食費を安くする」が最も高くなっています。
女性会社員におけるやりくり実施率は、男性会社員よりも高く、約9割の方が節約策を実行しています。具体的なやりくり術には、「弁当を持参する」、「昼食費を安くする」、「水筒を持参する」といった、オフィスでの飲食に関する節約策が上位に挙がります。また男性会社員と比較して、洋服・靴に関する項目が上位に挙がる点が特徴的です。

■お小遣い不足時の対応

男性会社員における、お小遣い不足時の対応では、「使わずに我慢する」が60.6%で突出しています。以降、「預貯金を取り崩す」、「家計から捻出する」が続き、前年同様、手持ちのお金で対応するケースが多いようです。年代別にみると、「使わずに我慢する」は、若年層ほど高い点が特徴的です。
女性会社員においても、男性会社員と同様に、「使わずに我慢する」が60.4%と突出しています。以降、「預貯金を取り崩す」、「家計から捻出する」が続く点も共通しております。

■副収入事情

男性会社員の22.3%は副収入があり、1ヵ月あたりに3万円近い収入額となっています。その収入源は、「ポイント・アンケートサイト」が58.1%と最も多く、「株式投資」、「アルバイト・副業」などが続きます。年代別にみると、副収入を得ている割合は、20代、30代で高い傾向がみられます。また、50代では副収入を得ている割合は少ないものの、副収入額は最も高く、「不動産投資」の割合が多いことが起因していると推測できます。
女性会社員も、男性会社員とほぼ同様の傾向ですが、1ヶ月あたりの副収入額は、男性会社員の半分以下という結果です。

【7】 サラリーマンの給与管理状況

  • 既婚男性会社員の約6割が「お給料の“全額”を家庭に入れている」と回答。20代は53.0%と他世代に比べて低くはあるが、若い世代の約半数がお小遣い制である
  • 既婚女性会社員は、男性会社員に比べて全額を家庭に入れる割合が低く39.2%
■給与管理状況

男性会社員の既婚世帯では、60.9%が「お給料の“全額”を家庭に入れている」という結果で、多くがお小遣い制であることが分かります。年代別にみると、若年層ほど、「お給料の“全額”を家庭に入れている」割合が低くなっている点が特徴です。
女性会社員でも、「お給料の“全額”を家庭に入れている」割合が最も高いものの、男性会社員と比べて、全額を家庭に入れている割合は低くなっています。

男性会社員の給与管理状況をライフステージ別にみると、DINKS世帯(既婚・子どもなし・共働き)は、「お給料はすべて自分の自由に使っている」が10.5%を占め、全体よりも高い傾向にあります。また、既婚・子供なし世帯では、共働きの世帯よりも、主婦/無職の世帯のほうが、「お給料の“全額”を家庭に入れている」が高くなっています。
女性会社員では、DINKS世帯は「お給料の中から“一定額”を家庭に入れている」が45.5%と全体よりも高い傾向にあります。

【8】 昼食代・飲み代の支払い手段

  • 男性会社員の昼食代の支払い手段としては、「現金」が86.0%、「電子マネー(計)」44.1%、「クレジットカード」が29.3%が続く。飲み代の支払い方法は、「現金」に加え、「クレジットカード」の割合が45.3%と高くなるのが特徴。女性会社員も同様の傾向
  • 昼食代の支払い手段としては、「現金」以外では「電子マネー」の利用が高く、特に40代で高い。
    20代や40代男性会社員は「QRコード決済」の利用も高めで、現金以外のさまざまな支払い手段にも抵抗がない様子
  • 飲み代の支払い手段は、男性、女性会社員ともに「現金」が9割強。男性会社員は「クレジットカード」払いの割合が高くなり、4割半ば
■昼食代・飲み代の支払い手段

男性会社員の昼食代の支払い手段は、「現金」が86.0%で最も高く、「クレジットカード」29.3%、 「電子マネー(計)」44.1% が続きます。性年代別でみると、「クレジットカード」で30代が高い一方、50代が低い点や、「電子マネー(計)」で40代が高い点が特徴的です。
また、飲み代の支払い手段は、「現金」が91.0%と最も高く、「クレジットカード」45.3%、「電子マネー(計)」13.8%が続きます。昼食代と比較して、「電子マネー」ではなく「クレジットカード」が高い点が特徴的です。

女性会社員の昼食代の支払い手段は、「現金」が89.3%で最も高く、「電子マネー(計) 」41.3%、「クレジットカード」28.2%が続きます。
年代別にみると、50代で「クレジットカード」が低い点は男性会社員と同様の傾向がみられ、「電子マネー(計)」では、30代が高く、50代が低いのが特徴的です。
また、飲み代の支払い手段は、「現金」が91.2%で最も高く。「クレジットカード」36.1%が続きます。男性会社員同様、昼食代と比較して、「クレジットカード」が高い傾向は同様ですが、「クレジットカード」の利用率は低い結果となっております。

■今後の現金払い以外での支払い手段の意向

2019年10月から消費税が10%に増税され、それに伴い中小の小売店を中心にキャッシュレスでの買い物で、増税分の金額がポイント還元されるという施策を政府が打ち出しておりますが、それによりどの程度キャッスレス化が進むのでしょうか。
まず、男性会社員での現金以外で利用したい支払い手段をみると、「クレジットカード」が69.4%で最も高く、「交通系電子マネー」47.5%が続きます。年代別では、「QRコード決済」が若年層ほど高い点が特徴的です。
また、増税分がポイント還元される場合に利用したい支払い手段も同様に、「クレジットカード」が70.4%で最も高く、「交通系電子マネー」48.9%が続きます。現金以外で利用したい支払い手段との差分をみると、全体的に利用意向は微増という結果となっております。

女性会社員での現金以外で利用したい支払い手段をみると、男性会社員同様、「クレジットカード」が71.6%で最も高く、「交通系電子マネー」47.3%が続きます。
また、増税分がポイント還元される場合に利用したい支払い手段も同様に、「クレジットカード」が75.0%で最も高く、「交通系電子マネー」51.0%が続きます。現金以外で利用したい支払い手段との差分をみると、こちらも男性会社員同様、全体的に利用意向は微増という結果となっております。

調査概要


■調査時期 2019年4月5日~4月8日の4日間
■調査方法 インターネットによる調査(専門の調査会社に依頼し、全国からサンプルを収集)
■調査エリア 全国
■調査対象者 会社員(正社員・契約社員・派遣社員)、パート・アルバイト
■サンプル数 合計2,717名
 会社員 男性:1,252名、女性:841名
 パート・アルバイト 男性:312名、女性:312名

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