第1回非正規社(職)員の働き方の意識と実態に関する調査 

2013年08月19日
一般社団法人日本経営協会は、非正規社(職)員を対象に、「第1回非正規社(職)員の働き方の意識と実態に関する調査」を実施し、調査報告書としてまとめた。この調査では週30時間以上勤務する非正規社(職)員の現在と今後について、その就業動機や仕事観、キャリアデザイン等から明らかにしています。なお、この調査は定点調査として今後も行う予定です。

【調査対象と方法】
 <現在の働き方等について><能力開発について><今後の見通し等について>の3群28項目の設問を設定し、大学卒以上の25~40歳までの非正規社(職)員を対象にWEB調査により実施しました。有効回答数は700人です。

【調査結果概要】

■ 非正規社(職)員の働く意識や重視するものは多様である
現在の職場・仕事を選んだ理由としては『ワークライフバランス重視型』、『やむを得ず型』、『勤務地優先型』、『仕事・能力・資格重視型』、『気楽さ重視型』など多岐なものがある。

■ 非正規社(職)員を選ぶ人は仕事の面白さに加えワークライフバランスを重視している
仕事で大切にしていることは、「仕事がおもしろい」(46.4%)、「仕事以外で自分の自由な時間を持つことができる」(42.7%)、「自分自身の成長が実感できる」(41.1%)である。非正規社(職)員という働き方を選ぶ人は、仕事自体を重視するのみならずワークライフバランスも重視する。

■ 非正規社(職)員は今後の能力開発と収入水準について不満を持つ
現在の職場・仕事に対する満足度では「仕事と私生活のバランス」、「勤務時間帯」について満足するが、「職場での教育・能力開発」、「収入水準」についての不満は多く、中でも収入水準は不満が多く表れている。

■ 正規社(職)員との間にある能力開発機会と給与や福利厚生の格差には納得していない
「仕事の責任」では差があることについて「納得できる」が70%を超えており、納得度が高い。しかし、「能力開発の機会」について格差があることについては「納得できない」の比率が高く、納得していない。また「給与や福利厚生」についての格差も同様となった。

■ 正規社(職)員の発揮能力やスキルについてはさほど高く評価していない
非正規社(職)員は正規社(職)員の仕事ぶりを「責任が重くて大変」(35.6%)、「長時間労働をしており大変」(31.0%)、「上司と部下との人間関係が複雑で大変」(22.0%)と共感したり同情したりする。しかし、「仕事自体はあまり変わらない」(35.4%)、「仕事で発揮している能力やスキルは変わらない」(26.3%)という厳しい評価をくだす非正規社(職)員も多い。

■ 学生時代に戻り就職活動をやり直したいとする非正規社(職)員は多い
学生時代に戻って就職活動をやり直せると仮定した場合、「はい」が「いいえ」を44.3 ポイント上回る。非正規社(職)員における正規雇用(任用)志向は高い。また、今後の働き方の希望に関しては「他の勤務先にて正規社(職)員として働きたい」(31.6%)が「今の勤務先にて正規社(職)員として働きたい」(23.0%)をおさえてトップであった。

■ キャリアデザインを持っている非正規社(職)員は3 割弱と少ない
将来は正規社(職)員として働きたいと考える人が54.6%を占めるが就職活動となると半数以上の人が「特に何も行っていない」状態にある。また、能力開発や能力発揮を進めるうえで効果的であるキャリアデザインを「持っている」人は29.6%と少ない。この点で問題を抱えている。

■ 正規社(職)員への登用を望む人が多く正規への登用制度の拡充が望まれる
就業支援に対する希望では多くのものが挙げられたが、最多は「正規社(職)員への登用制度の拡充」(61.3%)である。「正規社(職)員への登用制度の拡充」が優先されるべき課題となっている。

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[日本経営協会]
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