旅行市場動向調査(全世界の宿泊事業者および旅行者対象) 

2013年09月10日
TripAdvisor(トリップアドバイザー)は、全世界の宿泊事業者および旅行者を対象にした世界最大規模の旅行市場動向調査「TripBarometer by TripAdvisor(トリップバロメーター)」の調査結果を発表した。本調査は毎年 2 回実施されるもので、今回の調査は世界 19,000 人を超える旅行者と 10,000 人を超える宿泊事業者が回答した。

【調査結果】

本調査によると、2014 年の経済を楽観視する旅行者は世界平均 32%に対し、日本は全体の 22%となりました。また、2014 年の旅行費用を増額する旅行者は、世界平均の 39%に対し日本は 22%で、56%が据え置くと回答しています。そして、旅行の回数に関しては 2014 年に増やすと回答した日本人旅行者は、短期の旅行で 9%、長期の旅行で 12%という結果になりました。一方、この調査によって日本の消費者は、世界平均と比べて、旅行費用を増額する傾向は低かったものの、79%が旅行のためなら、他の娯楽を犠牲にしてもよいと考えていることがわかりました。

旅行費用のために我慢すると答えた回答者の割合
・夜遊び 38%
・外食 36%
・ショッピング(服など) 34%
・食料品 22%
・たばこ 14%

日本人男性の回答者は、女性の回答者より旅行費用のために外出をあきらめる割合が高く(男性:43%、女性:32%)、外食を控える割合は男女で大差はないものの(男性:34%、女性:37%)、男性より女性の方が旅行のためにショッピングを控える傾向にあります(男性:29%、女性:38%)。

また日本は、旅行のために借金をする消費者が世界で最も多く、次回の旅行代金の全額または一部をクレジットカードで支払うと回答した消費者は、世界の 44%に対し、日本は 70%を占めています。

■国内旅行が人気、海外もアジアなど近場傾向に

トリップバロメーター調査によると、83%の日本の旅行者が今年国内旅行を計画していて、その目的として最も多く挙げられたのは、自分の国を再発見することです。

今年計画している国内旅行の目的として挙げた回答者の割合
・自分の国を再発見する 31%
・旅費を節約する 21%
・時間を節約する 18%

また、2014 年に海外旅行を計画している日本の旅行者の間では、短期、長期ともにアジアの人気が高く、近場傾向にあることがわかります。一方で、2015 年の旅先としては、アジアが依然 1 位ながら 30%(2014 年は 39%)とやや減少し、ヨーロッパが 22%(2014 年は 19%)、北米が 16%(2014 年は 14%)など、遠方への旅が増加傾向にあることも見て取れました。

■ホテル業界ではアジアからの旅行者が増加

今回の調査に回答した日本の宿泊事業者は、宿泊客の 78%が日本人の旅行者で、外国人宿泊客は、わずか 22%と回答。全世界の平均である 51%が外国人客という回答から大きな開きがあることがわかります。
一方、国内の旅行者が圧倒的多数を占めているものの、日本の宿泊事業者の半数強の 54%がアジア地域の宿泊者の増加を報告しています。アジアからの旅行者が増加していると報告している一方で、日本の宿泊事業者の中で来年の事業利益に対して楽観的なのは 31%にすぎず、世界的な平均値(67%)を大幅に下回っています。

世界の宿泊事業者が 2014 年の事業利益に対して楽観的とした回答した割合
・中米 79%
・北米 74%
・アジア 74%
・南米 72%
・中東 72%
・アフリカ 70%
・豪州 67%
・欧州 56%

現在、客室料金の値上げを計画している日本のホテル経営者は 47%に上りますが、その約 40%がわずかな値上げにとどまり、値上げの理由として需要の増加(43%)と諸経費の増加(41%)が大半を占めています。そして、宿泊客を増やすことを目的とした 2014 年の増資の対象として、回答した日本のホテル事業者の 31%がスタッフのトレーニング、30%が小規模な改装、29%がマーケティングと広告を挙げています。


【トリップバロメーター調査方法】
2013 年 6 月から 7 月までの間、オンラインで実施されました。調査の回答者は宿泊事業者 10,469 名とオンラインで旅行を予約し、過去 1 年間に最低 1 回旅行をした成人消費者 19,692 名以上で構成されています。回答者の国籍は、アルゼンチン、オーストラリア、ブラジル、カナダ、西インド諸島、中国、エジプト、フランス、ドイツ、ギリシア、インド、インドネシア、イアリア、日本、マレーシア、メキシコ、ニュージーランド、ロシア、南アフリカ、韓国、スペイン、タイ、トルコ、アラブ首長国連邦、英国、米国です。日本からは消費者 1,112 名と宿泊事業者 133 名が回答しています。

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[トリップアドバイザー]
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