「今どきの話し言葉」をテーマにした意識実態 

2013年10月22日
協同宣伝は、「今どきの話し言葉」をテーマにした意識実態に関する自主調査を実施。

「リアルな会話」において、そのメインツールである「話し言葉」 -特に 最近よく使われている話し言葉- は、どのような受け止められ方をしているのか、それは 年代間ではどのような格差がみられるのか、さらには ビジネス場面での「信頼感」といった重要テーマに照らしたときどのような傾向がみられるのか、等といった視点からオリジナル調査を企画・実施し、定量的な検証を行いました。
 
*調査対象の「話し言葉」としては、最近特に耳にする機会が増えている多数の候補の中から、ビジネスシーンでも使われる可能性が想定されるものを30語抽出しました。

【調査結果】

■“嫌われトップ3”は、『…でよろしかったでしょうか?』 『なくないですか?』 『違(ちが)くて』。

はじめに、「『話し言葉』としての好き嫌い」における「嫌い」ランキング(トップ10)をみると、まず全体的傾向として「トップ10」の顔ぶれ自体には全年代で共通傾向がみられました。日頃から「ジェネレーションギャップ」を指摘されることの多い「話し言葉」ですが、「嫌い」の相対評価の傾向においては、全年代でかなり普遍的様相をみせています。(ただし、年代別での加重平均スコアにおいては、全体的に高年代層の方が厳しい傾向がみられました。

<話し言葉として「嫌い」ランキング(全対象30語中)>
【全体】
1 「・・・でよろしかったでしょうか?」
2 「なくないですか?」
3 「違(ちが)くて」
4 「・・・じゃないですか」
5 「っていうか」
6 「なるほどですね」
7 「・・・になります」
8 「・・・みたいな。」
9 「なるはやで」
10 「自分的には」

続いて、言葉別での「嫌われランキング」をみてみると、いずれの年代でも、「…でよろしかったでしょうか?」と「なくないですか?」 の2つがトップ2を構成しており、これらが最 も「嫌」われているようです。一方、年代間での違いが感じられたものとしては、「違(ちが)くて」や「っていうか」等が高年代で、逆に、「…になります」等では相対的に若年代で、より「嫌」われている傾向がみられます。

■「ビジネスでの信頼度」を落とす危険性が最も高い話し言葉は、『っていうか』。

次に、「ビジネス場面で話し相手が使ったとき、その人への「信頼度」の影響」として「低くなる」ランキングをみると、こちらもその顔ぶれ自体には全年代で共通傾向が見られました。ただし、前出の「嫌いな話し言葉」とは、やや異なる構成内容となっています。(たとえば、最も「嫌」われていた「…でよろしかったでしょうか?」は、こちらではトップ 10 のランク外)

 <ビジネス場面で話し相手が使ったとき、その人への「信頼度」が低くなるランキング>
【全体】
1 「っていうか」
2 「ヤバい」
3 「違(ちが)くて」
4 「チョー」
5 「なくないですか?」
6 「・・・みたいな。」
7 「ガチで」
8 「ハンパない」
9 「ぶっちゃけ」
10 「なるはやで」

言葉別でみると、こちらでは「…っていうか」が全年代で不動のトップとなり“完全制覇”。続いて全体で2位となったのは「ヤバい」(*注/非常に魅力的、の意)で、これも前出「嫌い」ではトップ 10のランク外だった言葉です。その他で目立つものとしては、「チョー」もこちらのみでランクイン、全年代で平均的に高い順位となっている一方で、「違くて」では、「嫌い」と同じく第3位となっており、特に 50 代では2位、スコアも大きく下げています。その他としては、「ガチで」が 若年代で より「低くなる」傾向が見られます。

これらの結果から、話し言葉における「ビジネス場面での信頼感」は、単なる「好き嫌い」とは基本的に異なる文脈で捉えられていることが垣間見られます。そして、特に「っていうか」「ヤバい」等では、全般に渡って信頼感を大きく下げてしまう危険度が高く、また「違くて」では 公私ともに「要注意」である上、ビジネス上では、社内の上司や、取引先の役職者等を含む、特に高年代層で信頼感を大きく落としてしまう懸念が高いと言えそうです。

ビジネスにおいて非常に重要となる「信頼感」が「話し言葉」だけで決定されるものでは もちろんありませんが、特に第一印象等に大きく影響してしまうことも事実です。少しでも良い印象を伝えられるよう、普段から「話し言葉」には気を付けていきたいものです。


【調査概要】
・対象者/サンプルサイズ(有効回収ベース):首都圏1都3県(東京、神奈川、埼玉、千葉)に現居住する、20~50代の一般男女個人-合計 1,000 名(「性×年代」別の各セル毎に 125 名を割付)
・調査方法:登録パネルを活用したWEB調査
・調査期間:2013 年8月2日(金)~7日(水)

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