団塊世代の親対象、「子どもの結婚に関する意識調査」 

2012年07月10日
オーネットは、2012 年6 月に全国の独身の子どもをもつ団塊世代の親計400 名を対象に、子どもの結婚に関する意識について調査を実施した。「平成24 年版 子ども・子育て白書」の中では、上昇し続けている生涯未婚率と平均初婚年齢と、1.39 という低い水準にとどまっている合計特殊出生率など、結婚出産、子育てをめぐる最近の状況が紹介されている。今回の調査では、結婚適齢期の独身の子どもをもつ親が子どもの結婚についてどのように考え、自らがどのように子どもの結婚に関わっていくのかについて調査している。

【調査結果】

■独身の子どもを持つ親の結婚感
「結婚するべき」と考える親は1997 年調査時の92.5%から39.8%へと激減し、「一生独身でもよい」と考える親が30.0%に上る。20.8%は「経済・雇用の不安」を独身の理由としてあげている。
・結婚はした方が良い 89.0%
・将来のことを考えると、生涯のパートナーを得る方がよい 65.0%
・出会いのチャンスはあるが、理想の相手に巡りあえない 32.3%

■生涯未婚率の上昇は親の消極的な姿勢が影響
家庭内における子どもと結婚についての相談や会話には、50%弱の母親が消極的であり、父親に至っては約70%が消極的。20 歳代娘の親の54.4%は積極的だが、30 歳代を超えると積極的な親は38.1%へと激減する。35 歳以上の息子をもつ母親では積極的な割合は僅か25.0%。親の消極的な姿勢は、独身の子どもの孤立と生涯未婚率上昇の一因となりうる。
・子どもとの結婚の話題に消極的な父親 68.7%
・結婚の話を全くしない35 歳以上の息子を持つ親 31.3%

■親が考える子どもの交際状況と結婚
子どもの結婚を現実のものとして意識できている親はなんと10 人に1人。60%の親は「結婚したいと子どもが考えている」と回答するが、「子どもは結婚するか」という問いには、「たぶんしない」「しない」が息子を持つ親は23.1%、娘を持つ親では21.2%となり、上昇が続いている生涯未婚率をも上回る。
・今は交際している相手はいない 48.8%
・いずれは結婚したいと思っている 51.8%
・10 年前には、子どもは結婚すると思っていた 53.3%
・子どもは将来、結婚すると思う 45.8%

■子どもの結婚相手に求めるもの
1位「性格・人柄、2 位「健康」、3 位「愛情」。娘の結婚相手には、最低でも平均年収は必要。
・性格・人柄 93.5%
・子どもの結婚相手に望む年収は400 万円以上 37.5%

■子どもの結婚の為にできること「親の婚活」
72.3%の親は「何もしない・本人に任せる」、「自然の成り行きに、任せればよい」が約半数の親は自然な出会いに任せている。過半数の親は結婚相談所が有効なサービスと回答し、婚活の方法として認知している。
・何もしない・本人に任せる 72.3%
・自然の成り行きに、任せればよい 48.8%
・結婚相談所は有効なサービス 50.5%
・結婚相談所の利用は子どもの考え方に任せる 60.8%
・親が婚活しても、子ども同士が結婚できるとは思わない 43.3%

■生涯未婚率の上昇と少子化問題
結婚しない原因として社会環境を指摘する回答が上位を占める。男女の行動パターンの変化も同様に高い。
・結婚しなくても生活していける社会環境/意識の変化 64.5%
・仕事と育児が充実できる環境づくりは必要である 61.8%
・問題を解決するためには、行政が積極的に取り組むべきだ 27.8%

■「年の差婚」はどこまで許
「何歳差でもよい」が年上28.5%、年下30.0%と年の差に寛容な結果となった。
・何歳年上でもよい 28.5%
・何歳年下でもよい 30.0%

独身の子どもを持つ親の89.0%は、結婚した方が良いと考え、その理由は「子どもの将来のことを考えると生涯のパートナーを得る方がよい」が65.0%と子どもの将来を気にかける親心が現れている。一方、30.0%の親は「一生独身でもよい」とし、結婚に関する考え方も多様化しているようである。子どもが独身でいる理由は「必要性を感じていない」「出会いの機会が無い」と続く。また20.8%は「経済・雇用の不安」を理由としてあげている。未婚の子どもを持つ母親の50%弱は、「結婚」を話題にすることに消極的であり、さらに、父親に至っては約70%が「結婚」を話題にすることを避けている。

子どもの年齢の上昇とともに積極的な親は減少し、20 歳代娘の場合積極的な親は54.4%に上るが、30 歳代娘になると38.1%へと激減する。35 歳以上の息子を持つ母親では消極的な割合は75.0%にも上る。子どもの年齢の上昇とともに家庭内での結婚の話題は減少し、独身の子どもが孤立していく状況が見て取れる。生涯未婚率の改善には、親の積極的な関わり合いが欠かせないのではないだろうか。

10 年前には子どもの結婚について「必ずする」、「たぶんする」と合わせ約78.0%が結婚すると思っていたが、今後、子どもは結婚するか聞いたところ54.3%へと23.7%も減少し、さらなる生涯未婚率の上昇を予測させられる結果となった。

結婚相手に求めるものは「性格・人柄」93.5%、「健康」69.3%と続き、「愛情」は 49.0%に留まる。娘を持つ親では49.5%が「収入」を重視し、400 万円台を望む親が最多帯となる。35.4%は500 万円以上を希望条件とし、平均年収程度は必要と考え、さらに12.5%は娘の結婚相手に「家事・育児の能力」重視し、娘の幸せを思う親心が表れた。

子どもの結婚の為に何が出来るかの問いには、72.3%が「何もしない・本人に任せる」とし、本人の意思を尊重する結果なった。43.3%は「親が婚活しても、子ども同士がうまく結婚できるとは思わない」と回答し、80%を超える親は「親の婚活」に否定である。「内緒にしておいてでも、積極的に取り組むべき」は僅か1.0%であった。
結婚相談所については、50%以上が「安心」「良い」などと結婚相談所のサービスを有効ととらえている。


【調査概要】
調査名:オーネット「団塊ジュニア世代の親が子供に望む結婚についての意識調査」
調査地域:全国
調査対象:2012 年6 月19 日現在25 歳から44 歳までの未婚の子どもを持つ親
調査方法:楽天リサーチ株式会社モニターによるインターネットを利用したクローズ調査
調査期間:2012 年6 月19 日(火)-6 月20 日(水)
調査主体:株式会社オーネット
サンプル数:400 人 (男性親200 人 女性親200 人)

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[オーネット]
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