博報堂生活総研『生活インデックスレポート・生活価値観編~2013年秋~』 

2013年10月30日
博報堂生活総研は、生活者の意識変化を数値で読み解くために、オリジナルの7指数を開発し、2013年4月より調査結果を「生活インデックスレポート」として発表している。今回は、2013年秋の「生活インデックスレポート・生活価値観編」の内容を発表した。

■3つのポイント

①日常に忙しく、新しい行動に手が回らない生活者

今年秋の生活価値観は、「自立意欲」が62.3点(今年3月比-1.3ポイント)、「家族の絆意欲」が66.7点(同-1.7ポイント)、「世づくり意欲」が38.7点(同-1.8ポイント)と、3指標ともに今年3月に比べ減少しました。新年度が始まる春(3月)は、一人暮らしでの新生活や、子供の入学・卒業、ボランティア参加や仕事での社会貢献の意気込みが見られました。一方、秋(9月)になると、生活者は日々の生活を送ることに忙しく、自立や世づくりのための行動、家族の絆を深める大きなイベントにはなかなか手が回っていないようです。年度の半ばでもあるため、心機一転、新しく何かを始めるようなタイミングが少ないこともうかがえます。

②忙しい日常の中でできる行動で、自立、絆強化、世づくり

今年春に比べて3指標の数値は減少しているものの、行っている具体的な行動には春から増加しているものも見られます。「自立意欲」では、一人暮らしなどの独立をあげる人は減少する一方、日常の中でできる資格取得をあげる人が増加しました。また、 「家族の絆意欲」では、夏のレジャーや子供の運動会をあげる人が増加。「世づくり意欲」でも、リサイクルや節電、高齢者支援などをあげる人が増加しました。大きなイベントはないものの、日常でできる行動で自立し、家族の絆を強化し、世づくりをしていこうという生活者の態度が見てとれます。

③男性20代は仕事に精いっぱい。自立疲れも

性年代別に見てみると、男性20代の「自立意欲」、「世づくり意欲」が今年春に比べて大きく減少しています。男性20代は、春には社会人になる、親元を離れるなどで自立が促される状況があり、「自立意欲」が上昇していました。一方、秋は「既に自立しているため、これ以上の意欲は特にわかない」という意見と、「一人暮らしが嫌になった」、「完全に自立するより助けあいたい」など、自立した生活に対する疲れを示す意見が見られています。世づくり意欲でも、「意欲はあるものの日々の仕事の忙しさなどで自分の生活のことで精いっぱい」という意見が増えています。男性30代以上や女性20代にはそこまで大きく現れていない傾向で、男性20代が一日一日を乗り越えていくことに悪戦苦闘している様子がうかがえます。

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