「贅沢」に関する調査 

2014年04月23日
アサヒグループホールディングスの青山ハッピー研究所は、生活の中のちょっとしたことや、旬な話題をタイムリーに調査する「毎週アンケート」において、「贅沢」をテーマにアンケート調査を実施。

【調査サマリー】

・「幸せ気分」を感じた時に「プチ贅沢」をする人が多い-週末や誕生日など

・疲労・ストレスの蓄積など、「ネガティブな感情」が高まったら「プチ贅沢」で発散!

・6割以上が「贅沢はあまりしない」-「プチ贅沢は月1回、贅沢は年1回」という声も

・「衝動的VS計画的」「自己決裁VS夫婦決裁」など、プチ贅沢と贅沢の定義も様々

・プチ贅沢の平均出費は「1万3,296円」、贅沢は「6万5,827円」

・3割以上が「最近、贅沢した」と回答-「消費税アップ前に贅沢した」という声も

・最近出費した贅沢は「旅行」「外食・お酒」-形に残らない体験・体感こそ贅沢の極み!

・女性の贅沢は「ファッション」「美容・健康」など、身なりや自分磨きへ

・男性は「お酒」「パソコン」など、嗜好・趣味性の高いものに費やす


【調査結果】

「幸せ気分」を感じた時に「プチ贅沢」をする人が多い-週末や誕生日など

「贅沢」には度を超えて散財するものと、いつもと比べ少し奮発する「プチ贅沢」の2種類があります。では、皆さんはどんな時に「プチ贅沢」をしているのでしょうか。最も回答が多かったのは「楽しいこと、嬉しい事があった時に」(35.2%)でした。「良い買物が出来た、会いたかった人に会えたなど、ささやかでも良いことがあった時は気持ちも心も大きくなって」(女性60代、北海道)など、何か良い事があって、気分が乗った時に「プチ贅沢する」という声。「休日の前日は時間を気にせず飲む」(女性20代、神奈川県)など、同様4位にも「週末や休前日など、気持ちに余裕のある時に」(28.2%)が挙げられ、楽しい時、気持ちがホッとして緊張が解き放たれた時など、「幸せ気分」を感じたときに財布の紐が緩む人が多いようです。

■「プチ贅沢」をするのはどんなとき?
1 楽しいこと、嬉しい事があった時に 35.2%
2 ストレス、イライラが溜まっている時に 32.2%
3 家族の誕生日に 29.7%
4 週末や休前日など、気持ちに余裕のある時に 28.2%
5 特に理由はないけど、そんな気持ちになった時(衝動的)に 26.7%
6 自分の誕生日に 26.3%
7 疲れが溜まり、何をするにも面倒な時に 25.9%
8 家族行事やイベント(クリスマス、母の日など)の時に 23.4%
9 給料・ボーナスが入った時に 18.2%
10 仕事、プライベートで何か目標を達した時に(大きな区切りや節目) 17.2%

そのほか、ポジティブな感情に伴うものでは「家族の誕生日や旦那さんのボーナスの時にご飯を食べに行く」(女性30代、大阪府)など、3位に「家族の誕生日に」(29.7%)。同様6位に「自分の誕生日に」(26.3%)、8位に「家族行事やイベント(クリスマス、母の日など)の時に」(23.4%)、「給料・ボーナスが入った時に」(18.2%)、「仕事、プライベートで何か目標を達した時に」(17.2%)が続きました。お祝いや年中行事、ボーナスの際は、節約生活を少し解禁して「心の満足度・高揚感を高める」という人が多いようです。

疲労・ストレスの蓄積など、「ネガティブな感情」が高まったら「プチ贅沢」で発散!

「ポジティブな感情」や「幸せ気分」が目立った一方、2位には「ストレス、イライラが溜まっている時に」(32.2%)。「ストレスが溜まって、イライラで家族に当たりそうになったときホテルで食事をする」(女性60代、奈良県)など、自己管理の一貫として「プチ贅沢」でストレス爆発を未然に防ぐという声。さらに「仕事で疲れたときに帰りにラーメン屋さんでトッピング全部乗せ」(男性30代、千葉県)など、7位に「疲れが溜まり、何をするにも面倒な時に」(25.9%)、14位にも「悲しいこと、辛い事があった時に」(5.0%)が続き、疲労困憊の時や、ネガティブな感情が抑えきれなくなった時に「プチ贅沢」で心をリセットし、自分を取り戻すという人も少なくありませんでした。ポジティブであれ、ネガティブであれ、感情がプラスマイナスに大きく揺さぶられるときに、私たちは「プチ贅沢」を求める傾向にあることがうかがえます。

6割以上が「贅沢はあまりしない」-「プチ贅沢は月1回、贅沢は年1回」という声も

日常生活を円滑に進めるために「プチ贅沢」を上手に取り入れている人が目立ちましたが、一方で皆さんは「プチ贅沢」ではなく、本当の「贅沢」をすることはあるのでしょうか。「縁が無いのか、あまり贅沢という言葉にピンときません」(女性50代、愛知県)、「『プチ贅沢』は月に1度程度できるが、『贅沢」は一年に1度程度」(男性40代、和歌山県)など、「(贅沢することは)あまりない」という声は最も多く59.4%を数え、「プチ贅沢」と比べて「贅沢」の頻度はそう多くないことが判ります。自由回答の中には「『たまには贅沢しよう』と思っても、結局いつもとあまり変わらないものになってしまう。また贅沢をした後、『少し節約した方が良かったかな?』と思ったりして、落ち着かない」(男性50代、千葉県)など、贅沢することに慣れていないという声も寄せられました。さらに「(贅沢を)したことがない」という人も13.1%を占めました。

その一方、「よくある」「ときどきある」という「贅沢する派」は27.5%。「こっそりと釣り道具が増えていく…、気持ちにゆとりが出来る」(男性60代、兵庫県)、「外食での豪華な食事など、贅沢は翌日以降も頑張れるカンフル剤」(男性50代、宮城県)など、定期的に贅沢をして気分をリフレッシュしているという声も目立ちました。

「衝動的VS計画的」「自己決裁VS夫婦決裁」など、プチ贅沢と贅沢の定義も様々

「プチ贅沢」と「贅沢」にはどんな違いがあるのでしょうか。皆さんの使い分けや、満足度を具体的に見ていきましょう。「コンビニ限定の高級アイスを買った時に『プチ贅沢だな~』と感じる。『贅沢』はフレンチのフルコースを夜景の見えるレストランで頂いた時に感じる」(女性40代、岡山県)など、「プチ贅沢=コンビニスイーツ、贅沢=高級レストラン」という声。「プチ贅沢は衝動的。贅沢は後悔しないよう念入りに計画的に行うもの。なので、贅沢をする時は準備疲れすることも…」(女性40代、長崎県)など、「プチ贅沢=衝動的、贅沢=計画的」という声。さらに「プチはちょっと疲れたとき、贅沢は仕事で失敗したり、落ち込んで元気が出ないとき」(女性20代、広島県)など、価格やタイミングばかりではなく、自分自身の精神的な落ち込みやストレス度に合わせて使い分けるという声。また自由回答の中には「プチ贅沢は自分だけで決断できる。贅沢は妻の許可が必要」(男性50代、埼玉県)など、「プチ贅沢=消費決裁権が自分ひとり、贅沢=妻・夫に同意を得るもの」という人もいました。

プチ贅沢の平均出費は「1万3,296円」、贅沢は「6万5,827円」

では「プチ贅沢」と「贅沢」では、消費金額にどのくらい違いがあるのでしょうか。まず、プチ贅沢に掛ける予算を聞いてみたところ、全回答総数を回答人数で割った一回当たりの平均のプチ贅沢の出費は「1万3,296円」。「プチ贅沢は家族で焼肉やお寿司屋さんに行くこと」(女性20代、埼玉県)など、「10,000~19,999円」と回答した人が最も多く24.9%。「給料が入ったら5,000円コースの料理を食べる」(女性20代、広島県)など、「5,000~9,999円」という声も20.4%を数え、全体の半数近くの人々が「5,000~20,000円未満」に集中していました。さらに「1,000~1,999円」(14.7%)、「3,000~3,999円」(10.5%)を挙げる声が目立ち、1,000円、3,000円、5,000円、10,000円を超えるときに「プチ贅沢」を実感する人が大変多いようです。

その反面、「贅沢」を感じる出費金額の平均は「6万5,827円」で、「プチ贅沢」と比較して約6万円近い差があることが明らかとなりました。「10,000円を超えると贅沢を感じる。たまの贅沢は、癒しを与えてくれる」(男性20代、大阪府)など、プチ贅沢と同じく「10,000~19,999円」と回答した人が最も多く31.4%。さらに「贅沢は1年に一度家族で楽しむ旅行。予算は10万くらいで」(男性60代、大阪府)など、「100,000円以上」(19.5%)、「50,000~99,999円」(13.3%)という声も22.8%を数え、贅沢の境界線は10,000円、50,000円、100,000円の3つ価格帯にあることがうかがえます。また、自由回答の中には「普段生活に使うカバン・財布・洋服等を1万円位で買うのはプチ贅沢、でも生活に関係ない嗜好品等は1万円位であっても贅沢だと思う」(男性60代、埼玉県)など、同じ価格であっても「生活必需品=プチ贅沢、嗜好品=贅沢」と感じ方が異なるという人もいました。

3割以上が「最近、贅沢した」と回答-「消費税アップ前に贅沢した」という声も

ここまで「プチ贅沢」と「贅沢」の違いを見てきました。ここ最近、増税を機に節約意識が高まる傾向にありますが、果たして皆さんは「プチ贅沢」ではなく「贅沢」をしているのでしょうか。「主人の誕生日を祝って、高級なカニを思い切って購入し、自宅で『カニ三昧パーティ』をした。美味しいカニをお腹いっぱい食べて、とても幸せでした」(女性40代、愛知県)など、「(最近)贅沢した」と回答した人は34.6%。性別で「贅沢した」という声を見てみると、男性回答では28.0%。それに対し、女性回答では10%以上も高い40.4%を占めました。自由回答の中には「消費税が上がるから、上がる前にブランド品を一つ購入した。毎日がウキウキする」(女性30代、兵庫県)など、増税前に思い切って贅沢をしたという人もいました。

その一方で、「贅沢していない」という声は65.4%を占めました。主な理由は「贅沢をするより、プチ贅沢をたくさんする方が自分に合っている」(女性20代、愛知県)など、プチ贅沢で十分という声。「夏に家族旅行をするために、今は節約中だから」(女性20代、兵庫県)など、将来の贅沢のために出費を抑えているという声。さらに「消費税が上がり、今以上の節約を心がけているので、贅沢なんかは出来ません」(男性30代、兵庫県)、「年金生活者なので贅沢はできない」(女性60代、北海道)など、増税や年金受給額の減額等も、消費活動に少なからず影響を与えていることがうかがえます。

最近出費した贅沢は「旅行」「外食・お酒」-形に残らない体験・体感こそ贅沢の極み!

では、皆さんが最近買った「贅沢品」とは一体何でしょうか。最も回答が多かったのは「旅行・レジャー関連(温泉、海外旅行など)」(31.1%)でした。

■最近した「贅沢」は?
1 旅行・レジャー関連(温泉、海外旅行など) 31.1%
2 外食(高級ランチ、オシャレなディナーなど) 30.5%
3 お酒(プレミアムビール、ビンテージワインなど) 20.6%
4 高級デザート(有名店のケーキなど) 18.4%
5 ファッション関連(洋服・靴・ジュエリーなど) 16.7%
6 高級食品・生鮮食料品(米、野菜、肉、調味料など) 11.6%
7 美容・健康関連(高級化粧品、マッサージ、エステなど) 9.9%
8 パソコン・周辺機器(プリンターなど) 7.3%
9 家庭日用品(高級ティッシュ、石けん、シャンプーなど) 6.5%
10 自動車・バイク 5.4%

女性の贅沢は「ファッション」「美容・健康」など、身なりや自分磨きへ

男性は「お酒」「パソコン」など、嗜好・趣味性の高いものに費やす


今回は「贅沢」をテーマに、皆さんの消費活動の実態を見てきました。贅沢の頻度は「あまりない」という声が6割近くを占め、「プチ贅沢」と比べて「贅沢」の頻度はそう多くないことがうかがえます。また「プチ贅沢」と「贅沢」の出費額を聞いてみたところ、プチ贅沢の平均額が「1万3,296円」であったのに対し、贅沢の平均額は「6万5,827円」。たとえば、これを家族イベントの出費で置き換えた場合、外食や日帰りレジャーが「プチ贅沢」であるならば、泊まりがけの家族旅行は「贅沢」と言えるかもしれません。かつて日本では「贅沢」といえば、国民の戦意昂揚のスローガン「贅沢は敵だ!」のイメージが強く、どうも罪悪感を持ってしまいがちでした。ただし、昨今では「贅沢」に対するイメージも徐々に変わりつつあり、「プチ贅沢」「贅沢」を日常生活に取り入れて「幸せ気分」を高めたり、また「疲労・ストレス」を上手に解消している人も少なくありません。自由回答の中には「2、3年に一回は海外に行く。免税店で高いバッグや化粧品を買うなど、独身で働いているのでそれが楽しみ」(女性30代、北海道)など、「次の贅沢」に向け、仕事や家事に一生懸命取り組んでいける原動力や励みになるという声も寄せられました。


【調査概要】
調査対象:全国の20歳以上の男女
有効回答数:1,032人
調査方法:インターネット調査
調査期間:2014年4月16日~4月22日

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