2014年6月(第109回)景気定点観測アンケート調査 

2014年06月18日
経済同友会は、2014年6月(第109回)景気定点観測アンケート調査結果を発表。

【調査概要】
・調査期間:2014年6月4日~6月13日
・調査対象:2014年度公益社団法人経済同友会幹事、諮問委員会委員、その他委員会登録の経営トップマネジメント(507名)および各地経済同友会代表幹事(71名) 計578名
・集計回答数:204名(回答率=35.3%)〔製造業59名、非製造業145名〕〔公益社団法人経済同友会会員154名、各地経済同友会代表幹事50名〕

【調査結果の概要】

Ⅰ.景気判断

(1)景気の現状について
「拡大している」が減少(5.3%→3.9%)し、「緩やかに拡大している」が減少(82.0%→69.1%)した。
同友会景気判断指数(※)は前回の46.1から36.5に低下した。

(2)今後の見通しについて
「拡大している」が増加(3.9%→5.4%)し、「緩やかに拡大している」が増加(69.1%→79.4%)した。
同友会景気判断指数は45.1に上昇した。判断根拠としては、「個人消費」の「増加」の割合が増加(14.1%→62.2%)したほか、「設備投資」の「増加」の割合が増加(22.9%→56.2%)した。

Ⅱ.企業業績、設備投資等

(1)売上高および経常利益
・売上高:4-6月期は、製造業は「増収」が37.7%で最大、非製造業は「横ばい」が43.3%で最大となった。
同友会売上高指数は、2014年4-6月期見込み:13.9、7-9月期予想:36.4となった。
・経常利益:4-6月期は、製造業は「減益」が「増益」を上回り、非製造業は「増益」が「減益」を上回った。
同友会経常利益指数は、2014年4-6月期見込み:▲0.5、7-9月期予想:21.8となった。

(2)設備投資
・2014年度の設備投資額は、製造業は「増額する」が51.7%と最多、非製造業は「2013年度並み」が49.2%と最多となった。
・同友会設備投資指数は、2014年3月調査時の25.5から34.1に上昇した。

(3)雇用
・製造業においては雇用人員の過剰感が弱まり、非製造業では不足感が強まった。
・同友会雇用判断指数は、2014年3月調査時の▲13.2から▲18.4と不足感が強まった。

Ⅲ.トピックス

1.消費税増税の影響と対策について
・消費税率引き上げに伴う対応については、「税率引き上げ分をそのまま転嫁する対応とした」が77.7%と過半を占めた。
・税率が引き上げられた4月1日以降足下までの累積国内売上高については、「影響は特段感じられない。または前年比増収となっている。」が65.3%と過半を占めた。
・さらなる消費税率引き上げに際してあるべき政府判断については、「社会保障と税の一体改革を着実に前進させる観点から、本年内に10%への引き上げを決断するべき」が55.1%で過半を占めた。「10-12月GDP、2015年1-3月GDPなどを確認した上で、来春以降に判断するべき」が35.4%で続いた。

2.持続的経済成長実現のための企業と政府の取り組みについて
・中長期的な労働生産性向上に向けた国内における重要な取り組みは、「女性・高齢者のさらなる活用」が50.2%で最大となり、「新規事業分野への参入」、「限られた人員リソースを有効に活用するための、多機能人財育成」、「新製品・サービス開発による売上高向上」が34.0%で続き、次いで「労働需給の逼迫等を踏まえた省力化・合理化投資、自動製造装置等の導入」が26.1%で続いた。
・中長期的な労働生産性向上に向けた海外における重要な取り組みは、「グローバルビジネス展開に対応できる人財の採用・育成」が66.7%で最大となり、「各地域におけるニーズに見合った新製品・サービス開発」が30.9%で続いた。
・中長期的な労働生産性向上に向けた取り組みを進める上で最も重要なリスクは、「エネルギー・資材コストの上昇」が50.5%で最大となり、「新興国の経済・政治の不安定」が38.7%、「労働市場のタイト化に伴う労務コストの上昇」が25.8%で続いた。
・政府が優先的に実現・解決すべき政策課題については、「規制改革の推進」、「税制対応」、「労働力人口減少への対応、少子化対策」、「エネルギー問題対応」、「財政再建、社会保障改革」などについての回答が多くみられた。この他、「TPP交渉推進」、「地域活性化」、「観光立国」などについての回答もみられた。

(※)同友会景気判断指数:景気の現状を判断する回答について、「拡大している」を1、「緩やかに拡大している」を0.5、「横ばい状態が続いている」を0、「緩やかに後退している」を-0.5、「後退している」を-1として、各回答の比率を積算し合計したもの。(「その他」は考慮せず)

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