FX(外国為替証拠金取引)の動向調査 2014 

2014年09月12日
矢野経済研究所は、国内FX(外国為替証拠金取引)市場の調査を実施した。

<外国為替証拠金取引(FX: Foreign Exchange)とは>
1998年4月の外為法の改正を受けて登場した、国内初の個人投資家向け外貨売買の金融商品である。取引のしくみは、証拠金を担保にレバレッジをかけた取引額を想定元本として差金決済を行うものである。ここでは店頭FX(外国為替証拠金取引)市場を取り上げる。

【調査結果サマリー】

◆2014年3月期の市場規模(預かり証拠金残高)は1兆1,609億円、前年同期比12.5%増
2014年3月期の市場規模(預かり証拠金残高)は1兆1,609億円となり、前年同期比12.5%増であった。世界的な金融不況の影響を受けた2009年3月期のマイナス成長以降、拡大を続け、2013年3月期には1兆円を突破、2014年3月期も引続き拡大基調にある。

◆2014年3月期の口座数は478万口座、前年同期比15.2%増
スプレッドの狭小化、スマートフォン端末への対応等の顧客利便性の向上に注力した結果、依然として新たな個人投資家の口座開設が進み、2014年3月期は前年同期比で15.2%増の478万口座であった。

◆2014年3月期の年間取引高は4,201兆円※(※百万通貨は1億円として換算)、前年同期比68.8%増
2014年3月期は、前年同期比68.8%増というFX市場において過去最高の取引高を記録した。昨年度から続く円安基調を背景に取引高は増加し、昨年春以降は景気回復への期待感が後退したことで取引高は伸び悩んだものの、前年に比べて高位で取引高が推移した結果、大きく取引高が伸長した。

◆2015年3月期は市場規模1兆3,375億円、530万口座、年間取引高3,037兆円※を予測
投資未経験者層の開拓や、更なる投資環境の整備に加え、一段の顧客利便性の向上に取組む企業姿勢から、2015年3月期の市場規模(預かり証拠金残高)は1兆3,375億円、口座数は530万口座といずれも拡大基調を予測する。一方、年間取引高は、2014年4~6月期の有力企業における累計取引高の減少傾向を加味し、前年同期比27.7%減の3,037兆円※を予測する。※百万通貨は1億円として換算


【調査概要】
調査期間:2014年6月~8月
調査対象:商品先物会社、FX専業会社、証券会社、ネット銀行等
調査方法:当社専門研究員による直接面談、ならびに電話・e-mail等によるヒアリングを併用

その他、詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[矢野経済研究所]
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