訪日外国人・個人旅行者による移動調査 

2014年11月28日
やまとごころと、ナビタイムジャパンは、公共交通機関の検索ログから国別の傾向を分析した「訪日外国人・個人旅行者による移動調査ベスト10」を発表。

ナビタイムジャパンが、訪日外国人向けに提供するナビゲーションアプリ。その蓄積されたデータを基に、訪日外国人がどのような移動パターンが多いのか、4つの国と地域別に分けてランキングにしました。2014年の3~5月と9~11月19日の2つの時期に分け、どのような変化があったかも検証。

対象の市場は、台湾、香港、アメリカ、タイです。

<ランキング概要>
このアプリは、「NAVITIME for Japan Travel」で昨年の10月にスタートしたサービスで、対応OSは、iOS、Android OSとなっている。

フリーワード、もしくは路線図から検索された全国の駅名からランキング。

・検索された駅名なので、必ずしもそこに訪れたかどうかは不明。
・エリアの判断方法は「アプリを使用した際に取得したGPS」によっておこなっています。
・ランキングは、10位までですが、30位までのデータに基づいたコメントを加えています。

データ数:
2014年 4エリア(台湾・香港・タイ・アメリカ)の合計人数
3~5月:16,544人
9~11月:13,570人

1:台湾からの訪日利用状況について

目的地検索ランキング
大阪がいずれも1位というのは、台湾マーケットと香港だ。関空へのLCCの就航が要因だろう。札幌も安定的に上位にあり、リピート率が高く四季ごとの北海道を楽しもうというフェーズと推察される。新宿がいずれの時期にもベスト10に顔を出していて、ホテルが多いので、ここを拠点にする傾向だろう。日本橋、茅場町が登場した理由に、ドラマの影響がある。阿部寛が主演の「新参者」が台湾でも人気が続く。

出発駅と目的駅の検索結果ランキング
春は、10位以下でも横浜方面に関連した検索が多い。関内、桜木町、新横浜、横浜など。しかし後半ではぱったりとランク外となったのは、春に横浜方面で国際会議などイベントの影響も考えられる。

2:香港からの訪日利用状況について

目的地検索ランキング
香港マーケットでは、やはり関西圏の動きが活発だ。大阪、京都、難波、梅田などターミナル駅の検索が多い。秋の検索では、東京テレポートがランキングに入る。香港人がショッピング目的にお台場の商業施設に訪れた。免税枠拡大の影響が現れた。
地方の検索も多く、九州、北海道、さらに青森が13位に食い込んだ。リピーターにとっては、日本の新しいデスティネーションを求めている。都心の大きな駅で、新宿に比べて、渋谷はランキングに差を開けられた。

出発駅から目的駅の検索結果ランキング
香港マーケットはリピート率が高いので、やはり検索の傾向も幅広い。目的地も、嵯峨嵐山、阿蘇、伏見稲荷、ユニバーサルシティー、八戸、築地市場など、バラエティーに富んでいる。関西での利用も多く、関空経由での旅行の割合も高そうだ。

3:タイからの訪日利用状況について

目的地検索ランキング
新宿、渋谷、上野、浅草、成田、大阪、京都と順番が、春と秋では、入れ替わったものの上位のニーズは安定している。また目的地は、東京や大阪の都市部に集中する。東京スカイツリーが、春で16位、秋で20位と健闘している。他の市場に比べて主要な観光スポットを好む傾向がある。春に9位の舞浜は、東京ディズニーランドが目的で、この時期はタイではソンクラン(旧正月)なので、家族連れが想定さる。秋には圏外となっていた。
3月は雪が目的で新千歳空港、苗場、函館が20位台に顔を揃えるが、秋は圏外へ。雪目的が明確である。

出発駅から目的駅の検索結果ランキング
河口湖を目的地としているのは、富士山が理由だ。春も秋も安定的に人気。
出発地は上野が多く、その界隈にもホテルが多いので、新宿と分け合っていることが想像される。

4:アメリカ合衆国からの訪日利用状況について

目的地別ランキング
ターミナルである新宿、渋谷、品川、大阪が上位だ。
11位以下は、かなりばらつきがあり、ターミナル駅を経て、各々の目的地に行くのだろうが、観光地の他、住宅地もランキングされているのが特徴だ。春と秋では、行き先が大幅に入れ替わっている。20位前後で原宿と青山は春と秋の両方でランクインして、他の国と比較しても特徴的だ。表参道界隈にアジア人よりもアメリカ人が多く闊歩していることもうなずける。
江古田や荻窪など観光地ではないところも含まれる。秋の12位には横田基地のある福生が入るなど、在日アメリカ人のお宅を訪ねてくるケースも多そうだ。    

出発駅から目的駅の検索結果ランキング
他の市場と同じく、春に横浜の検索が多い。
目的地としては、新宿が多いのは、宿泊施設が多いからだ。渋谷が上位にあり、ハチ公前のスクランブル交差点は、アジアよりも人気が高いことがうかがえる。
台湾や香港と比較して関東での利用率が圧倒的に高い。

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[やまとごころ]
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