「嫁ハラスメント」に関する実態調査 

2015年02月23日
オウチーノ総研は、20歳~79歳の既婚女性 827 名を対象に「『結婚生活』に関するアンケート調査」を行った。

「姑との間で『嫁姑問題』はありますか?」と聞いたところ、13.0%が「ある/あった」と回答。どの年代も 1 割強が「ある/あった」と回答していることから、いつの時代も嫁姑問題に悩む嫁は一定数いるようだ。それに対し、65.4%の夫は「嫁姑問題」を認知していても、対処してくれていないことが分かった。なお、「嫁姑問題」のなかで最も多いのは「姑の過干渉」だった。

【調査結果】

1. 夫の親と同居している嫁は 15.7%、別居は 73.2%

まず既婚女性に、「あなたは夫の親と同居していますか?夫の親がいない、または施設等に入られている場合は、ご健在だったとき同居していましたか?」という質問をした。結果、「同じ家に住んでいて、キッチン、バス、トイレなどを共有している/していた」と回答した人は 13.9%、「同じ家に住んでいるが、生活は完全に分かれている/分かれていた」と回答した人は 1.8%、「別居しているが、簡単に行き来できる距離に住んでいる/住んでいた」と回答した人は30.5%、「別居していて、簡単には行き来できない距離に住んでいる/住んでいた」と回答した人は42.7%、「結婚当初から、夫の親はいない」と回答した人は、11.1%だった。

2. 13.0%が「『嫁姑問題』はある」と回答。最も多いのは、「姑の過干渉」

次に、「姑との間で『嫁姑問題』はありますか?もしくは、ありましたか?」と質問したところ、13.0%が「ある/あった」、87.0%が「ない/なかった」と回答した。年代別に見ると、「ある/あった」と回答した人は、20 代が 13.5%、30 代が13.1%、40 代が 10.3%、50 代が 14.0%、60 代以上が13.9%だった。また、同居/別居別に見ると、「ある/あった」と回答した割合は、「同居している/していた」人が25.4%、「別居しているが、簡単に行き来できる距離に住んでいる/住んでいた」人が 17.1%、「別居していて、簡単に行き来できない距離に住んでいる/住んでいた」人が8.8%だった。なんと、姑と同居している嫁の 4 人に 1 人は「嫁姑問題」はあると回答していることから、嫁と姑の距離が近いほど、「嫁姑問題」が起こりやすいことが分かった。

具体的にどのような「嫁姑問題」があったかを聞くと、最も多かったのは、「私のやることなすこと何でも文句をつける」(66 歳)や「毎日の食事やたばこなどについて、口出ししてくる」(29 歳)など、「姑の過干渉」だった。次いで、「味の好みや生活スタイル、衛生観念などが合わない」(39 歳)や「いつも否定される」(35 歳)などの「性格・価値観の不一致」が多かった。他にも、「子どもの教育方針に頓珍漢な口出しをされる」(32 歳)や「私に対するイヤミを、わざと私に聞こえるように、まだ言葉の分からない息子に言われた」(27 歳)、「食事に言いがかりをつけられた」(35 歳)、「仕送りを強要された」(58 歳)などが挙がった。

近年、妊婦に対する「マタニティハラスメント」が問題となっているが、家庭における「嫁ハラスメント」も一定数発生していることが分かった。

3. 65.4%の夫は、認知していても対処してくれない!

次に、「嫁姑問題がある」と回答した人を対象に、「夫は『嫁姑問題』があることを知っていますか?また、対処してくれていますか?」と聞いた。結果、「知っていて、対処してくれている/対処してくれた」と回答した人が 32.7%、「知っているが、対処してくれていない/対処してくれなかった」と回答した人が 65.4%、「知らない/知らなかった」と回答した人が 1.9%と、65.4%の夫は、嫁姑問題を認知していても対処してくれていないことが分かった。年代別に見ると、「知っていて、対処してくれている/対処してくれた」と回答した人は、20 代が 60.0%、30 代が 27.6%、40 代が 29.4%、50 代が 39.1%、60 代以上が 17.4%。「知っているが、対処してくれていない/対処してくれなかった」と回答した人は、20 代が 33.3%、30代が 69.0%、40 代が 70.6%、50 代が 60.9%、60 代以上が 82.6%だった。20 代の嫁の夫だけが、飛び抜けて「嫁姑問題」の解決に協力的であることが分かった。
夫の具体的な対処法は、「同居を解消してくれた」(35 歳)や、「なるべく接することのないようにしてくれている」(38 歳)など、姑との距離を置いてくれたという声が最も多かった。次に、「こちらの考えや思っている事などを姑に話してくれる」(50 歳)や「姑を説得してくれている」(30 歳)など、「味方となり間に入ってくれる」という声が多かった。

4. 52.3%が「嫁姑問題」継続中

最後に、「嫁姑問題は解決しましたか?」という質問をした。結果、「解決した」と回答した人が 47.7%、「継続中」と回答した人が 52.3%だった。年代別に見ると、「解決済」は 20 代が40.0%、30 代が 31.0%、40 代が 23.5%、50 代が 56.5%、60 代以上が 82.6%だった。
加えて、具体的にどのような対策をとったかを聞いてみた。すると、嫁姑問題が解決した、していないに関わらず、40 代以下は「別居した」(31 歳)、「最低限の付き合いをしている」(38歳)、「実家に行かない」(41 歳)という回答が多かった。嫁と姑は家族とはいえ、元々は赤の他人。分かり合うためには相当な時間とエネルギーを要するだろう。そのため、「嫁姑問題」そのものを解決するというより、距離を置いて関わりを減らす方が得策なのかもしれない。50 代以上は「姑が亡くなった」(51歳)や「姑が老人ホームに入居した」(61 歳)などの声が最多だった。


【調査概要】
有効回答 首都圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)在住の 20 歳~79 歳の既婚女性 827 名
調査方法 インターネットによるアンケート調査
調査期間 2015 年 2 月 10 日(火)~2 月 12 日(木)

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[オウチーノ総研]
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