男女比較 長く続く痛みに関する実態調査2015 

2015年04月22日
ファイザーは、長く続く痛みを抱える日本全国の20才以上の男女9,400名*1を対象に、インターネット調査を実施。

痛みは難治化する前に、適切な診療が行われることが重要ですが、多くの人が痛みを抱えながらも我慢したり、自己判断で通院を中断している現状*2があります。そこで今回は、長く続く痛みを抱える人の意識・対処法の実態を探り、コミュニケーション行動やその背景にある考え方について男女比較を軸に検証しました。(調査期間:2015年3月27日~3月31日)

*1:本調査における長く続く痛みを抱える人の定義:「週2回以上の頻度で痛みが起こる」、「1ヵ月以上痛みが続いている」人を対象
*2:長く続く痛みに関する実態調査2013:ファイザー株式会社調べ

【調査結果概要】

長く続く痛みの対処法


・長く続く痛みを抱える人で、現在病院に通院している人は男女ともに約2割に止まる(全体22.6%、男性22.6%、 女性22.5%)。過去の通院経験者は約4割(40.8%)、未通院者も約4割(36.6%)。

・痛みを感じたときに初めにとる対処法は「塗り薬・貼り薬を使用する」(26.0%)が最多。男性は「我慢」(男性24.0%、女性18.2%)、女性は「痛み止めを飲む」が多い(男性9.3%、女性15.1%)。

・重視する痛みに関する情報源は「通院先の医師の指示(85.3%)」が最多。特に女性は「友人のすすめ」(男性36.1%、女性52.0%)や「家族の勧め」(男性52.1%、女性63.3%)、「他人の体験談」(男性44.9%、女性57.7%)を重視する傾向。


痛みのコミュニケーションにおける男女差


・長く続く痛みについて周囲に伝えている人は約9割(87.2%)。伝える相手は、男女とも「パートナー(配偶者・恋人)」が最多。男性は「パートナー」や「仕事関係者」には女性よりも多く伝えている。一方で女性は「友人」や「子ども」「母親」「兄弟・姉妹」など伝える対象が広い。

・自身の痛みを周囲に伝える理由、男性は「自身の痛みのせいで迷惑をかける可能性があるから」(34.6%)、女性は「話すことで自分が安心するから」(36.1%)が最多。

・自分が痛みを感じているときにパートナー(配偶者・恋人)に期待する行動は男性「そっとしておいてくれる」(69.2%)、女性「できないことを代わりにしてくれる」(83.1%)がそれぞれ最多。

・パートナー(配偶者・恋人)が痛みを感じている場合にとる対応は、男女とも「病院に行くように言う」が46.7%と最多。


痛みに関する通説の捉え方

・「女性の方が痛みに強い」と考える人は約7割(68.6%)、「男性の方が痛みに強い」と考える人は約2割(16.4%)。特に女性は「女性の方が痛みに強い」(男性60.2%、女性77.0%)と捉える傾向。

・「痛みがあってもある程度我慢するべきだ」と思っている人は半数以上。女性の方が男性よりも多い傾向(男性53.2%、女性58.7%)。

・「痛み止めは飲み続けると効かなくなるのでなるべく飲まない方がいい」「痛み止めは胃が荒れるのでなるべく飲まない方が良い」と考える人は男女ともにそれぞれ約7割。


【調査結果】

長く続く痛みの対処法

■ 長く続く痛みを抱える人で、現在病院に通院している人は男女ともに約2割に止まる(全体22.6%、男性22.6%、 女性22.5%)。過去の通院経験者は約4割(40.8%)、未通院者も約4割(36.6%)。

長く続く痛みを抱える9,400人を対象に通院状況について尋ねました。その結果、現在通院している人は22.6%(2,121人)、過去通院していた人は、「痛みは続いているが通院はやめた29.5%(2,777人)」と「痛みがよくなったため通院はやめた11.3%(1,059人)」を合わせた40.8%(3,836 人)、通院したことがない人は36.6%(3,443人)でした。痛みを抱えているにもかかわらず、約8割が現在通院せず、約4割は病院を未受診で自己対処している実態が明らかとなりました。男女で比較すると、現在通院している人は男性22.6%(1,062人)、女性22.5%(1,059人)でした。過去通院していた人は男性41.5%(1,951人)、女性40.1%(1,885人)、通院したことがない人は男性35.9%(1,687人)、女性37.4%(1,756人)でした。

■ 痛みを感じたときに初めにとる対処法は「塗り薬・貼り薬を使用する」(26.0%)が最多。男性は「我慢」(男性24.0%、女性18.2%)、女性は「痛み止めを飲む」が多い(男性9.3%、女性15.1%)。

長く続く痛みを抱える9,400人を対象に、痛みを感じたときに初めにとる対処法を尋ねたところ、「塗り薬・貼り薬を使用する」26.0%(2,444人)、「我慢する(何もしない)」21.1%(1,981人)、「病院に行く」17.6%(1,651人)の順に高い割合を占めました。男女で比較すると、男性は「我慢する」(男性24.0%(1,126人)、女性18.2%(855人))が比較的多く、女性は「痛み止めを飲む」(男性9.3%(436人)、女性15.1%,(708人))が多いことが分かり、痛みに対する対処法は性別によって異なる傾向を示しました。

■ 重視する痛みに関する情報源は「通院先の医師の指示(85.3%)」が最多。特に女性は「友人のすすめ」や「他人の体験談」を重視する傾向。

長く続く痛みを抱える9,400人を対象に、痛みについての情報を得た際に、どの程度重視するかを情報源別に尋ねたところ、「通院先の医師の指示」について「とても重視する」20.3%(1,904人)、「重視する」65.0%(6,111人)と答えており、合計85.3%(8,015人)が重視していると回答しました。男女で比較すると女性は「友人の勧め」(男性 36.1%(1,697人)、女性52.0%(2,442人))や「家族の勧め」(男性52.1%(2,448人)、女性63.3%(2,975人))「他人の経験談」(男性44.9%(2,110人)、女性57.7%(2,712人))など口コミを重視する傾向が見受けられました。

痛みのコミュニケーションにおける男女差

■ 長く続く痛みについて周囲に伝えている人は約9割(87.2%)。伝える相手は、男女とも「パートナー(配偶者・恋人)」が最多。男性は「パートナー」や「仕事関係者」には女性よりも多く伝えている。一方で女性は「友人」や「子ども」「母親」「兄弟・姉妹」など伝える対象が広い。

長く続く痛みを抱える9,400人を対象に、自身が抱える長く続く痛みについて周囲の人に伝えているかどうかを尋ねたところ、87.2%(8,193 人)の人が痛みを周囲の人に伝えていることが分かりました。一方、伝えられる相手はいるものの、誰にも伝えていない人は12.0%(1,127人)でした。男女で比較すると、痛みを伝えているのは男性83.9%(3,943人)よりも女性90.4%(4,250人)の方が多いことが明らかとなりました。自身の痛みを周囲の誰かに伝えている8,193人に、痛みを伝えている対象を複数回答で尋ねたところ、「パートナー(配偶者・恋人)」が75.0%ともっと多く、次いで「子ども」45.3%、「母親」44.5%と続いています。男性は「パートナー」や「仕事関係者」には女性よりも多く伝えている一方で、女性は、「子ども」52.1%(男性37.9%)、「母親」50.7%(男性37.8%)、「友人」36.8%(男性31.3%)、「兄弟姉妹」32.3%(男性22.7%)と男性と比較すると伝える対象が幅広いことが明らかとなりました。

■ 自身の痛みを周囲に伝える理由、男性は「自身の痛みのせいで迷惑をかける可能性があるから」(34.6%)、女性は「話すことで自分が安心するから」(36.1%)が最多。

自身の痛みを周囲の誰かに伝えている8,193人を対象に痛みを伝える理由を尋ねたところ、「自身の痛みのせいで迷惑をかける可能性があるから」32.9%、「話すことで自分が安心するから」30.2%、「日常生活に支障があることを理解してもらいたいから」26.8%の順となりました。男女で比較すると、男性は「自身の痛みで迷惑をかける可能性があるから」34.6%、女性は「話すことで自分が安心するから」36.1%が最も多く、伝える理由は男女で異なることが浮き彫りになりました。

■ 自分が痛みを感じているときにパートナー(配偶者・恋人)に期待する行動は男性「そっとしておいてくれる」(69.2%)、女性「できないことを代わりにしてくれる」(83.1%)がそれぞれ最多。

パートナー(配偶者・恋人)がいる7,095人を対象に、自分が痛みを感じているときにパートナーにやってほしいことを尋ねたところ、「そっとしておいてくれる」71.1%、「できないこと(家事などの用事)を代わりにしてくれる」70.8%、「身体を休めるように声をかけてくれる」68.0%の順で高い割合を占めました。男性は「そっとしておいてくれる」69.2%が最も多い一方、女性は「できないことを代わりにしてくれる」83.1%、「身体を休めるよう声をかけてくれる」78.5%が多く、相手に能動的な対応を求める傾向があることが分かりました。

■ パートナー(配偶者・恋人)が痛みを感じている場合にとる対応は、男女とも「病院に行くように言う」が46.7%と最多。

パートナー(配偶者・恋人)がいる7,095人を対象に、もしパートナーが「長く続く痛み」を抱えている場合にどのような対応をとるかを尋ねたところ、「病院に行くように言う」が46.7%(3,315人)で最も多く、半数近くに上りました。これは、自身の通院状況に関わらず男女ともに最も多くの割合を占めました(男性44.6%(1,594人)、女性48.8%(1,721人))。

痛みに関する通説の捉え方

■ 「女性の方が痛みに強い」と考える人は約7割(68.6%)、「男性の方が痛みに強い」と考える人は約2割(16.4%)。特に女性は「女性の方が痛みに強い」(男性60.2%、女性77.0%)と捉える傾向。

長く続く痛みを抱える9,400人を対象に、「女性の方が痛みに強い」という意見に対してどのように考えるかを尋ねたところ、「とてもそう思う」と「そう思う」を合わせた68.6%(6,449人)が同意していることが分かりました。一方で、「男性の方が痛みに強い」という意見に対しては、「とてもそう思う」と「そう思う」を合わせた16.4%(1,542人)となり、「女性の方が痛みに強い」という通説が存在していることが浮き彫りとなりました。また、男女を比較すると「女性の方が痛みに強い」という意見に対して女性の方が同意している割合が高いこと(男性60.2%(2,828人)、女性77.0%(3,621人))が明らかとなりました。

■ 「痛みがあってもある程度我慢するべきだ」と思っている人は半数以上。女性の方が男性よりも多い傾向(男性53.2%、女性58.7%)。

長く続く痛みを抱える9,400人を対象に、「痛みがあってもある程度我慢するべきだ」という意見に対してどのように考えるかを尋ねたところ、「とてもそう思う」と「そう思う」を合わせた55.9%(5,257人)が同意していました。また、男女を比較したところ、女性の方が男性と比較して「痛みがあってもある程度我慢するべきだ」と考えている割合が高いこと(男性53.2%(2,499人)、女性58.7%(2,758人))が分かりました。

■ 「痛み止めは飲み続けると効かなくなるのでなるべく飲まない方がいい」「痛み止めは胃が荒れるのでなるべく飲まない方が良い」と考える人は男女ともにそれぞれ約7割。

長く続く痛みを抱える9,400人を対象に、「痛み止めは飲み続けると効かなくなるのでなるべく飲まない方がいい」という意見に対してどのように考えるかを尋ねたところ、「とてもそう思う」と「そう思う」を合わせた割合は、男性では69.2%(3,252人)、女性では68.0%(3,197人)となり、男女ともに約7割が痛み止めは飲み続けると効かなくなるのでなるべく飲まない方がいいと考えていることが分かりました。
また「痛み止めは胃が荒れるのでなるべく飲まない方が良い」という意見に対してどのように考えるかを尋ねたところ、「とてもそう思う」と「そう思う」を合わせた割合は、男性では66.1%(3,109人)、女性では66.3%(3,117人)となり、男女ともに約7割が痛み止めは胃が荒れるのでなるべく飲まない方が良いと考えていることが分かりました。


【調査概要】
・調査の目的: 痛みは難治化する前に、適切な診療が行われることが重要だが、多くの人が痛みを抱えながらも我慢したり、自己判断で通院を中断している現状があるとされている。今回は、長く続く痛みを抱える人の意識・対処法の実態を探るとともに、コミュニケーション行動やその背景にある考え方を男女を軸に比較して検証する。
・調査対象: 長く続く痛み※を抱える全国の20歳以上の男女9400人(男女各4700人)
※長く続く痛みの定義:「週2回以上の頻度で痛みが起こる」、「1ヵ月以上痛みが続いている」、「疼痛の11段階(0:全く痛みはない、10:想像を絶する最悪の痛み)のスケールで1以上の強さの痛み」の全てに該当するもの
・調査方法: インターネットアンケート調査
・調査の実施日:2015年3月27日(金)~2015年3月31日(火)

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