キャンピングカー購入や旅行における夫婦の実態調査
2015年04月27日
日本RV協会は、キャンピングカーを購入するときの決定権や旅行先の選定などにおいて、妻の意向がどれだけ反映されているのかを調査いたしました。
【今回の調査の背景】
当協会が発行した2014年版の『キャンピングカー白書』では、キャンピングカー旅行を楽しむユーザーの58.5%が「夫婦2人だけ」の旅行を楽しんでおり、購入動機においても「夫婦の2人で旅行を楽しむため」という回答が52.0%を占めていることが判明しています。
しかし、そのキャンピングカーを購入するときの決定権や旅行先の選定などにおいて、妻の意向がどれだけ反映されているのかについては、今までまとまったデータ解析がありませんでした。そこでこのたびホームページでアンケートを行い、回答者約300人のユーザーに妻がキャンピングカーライフとどのように関わっているのかを調査いたしました。
【調査結果】
■車種選定で妻が重視するのは購入金額
まず、現在購入したキャンピングカーの車種を決める際に、夫と妻で意見が分かれたかどうかを尋ねたところ、「最初から夫婦の意見が合って買う車に迷いがなかった」という回答が1位に上がり、全体の40.6%に達しました。
続く2位は「奥様がキャンピングカーのことはよく知らなかったので、ご主人がすべて一人で決めた」(28.9%)というものでしたが、3位には「最初は意見が分かれたが、奥様の意見がほぼ採り入れられ、ご主人がそれに同意した」という答が浮上しました。
この3位の回答と、1位の「最初から夫婦の意見が合った」という回答を合わせると、車種選びに妻の意向が反映されている率は52.9%になりました。
さらに、車種選定において、妻と夫の意見の相違がはっきり表れたところを尋ねると、「購入金額」(24.3%)という答がトップに立ち、次に「レイアウトや装備類の使い勝手」(22.3%)、3番目に「車両サイズ」、4番目に「デザインの好き嫌い」と並びました。
「購入金額」が1位に上がったというところに、家庭を切り盛りする妻の現実感覚が浮かび上がっているようです。一般的に夫は、キャンピングカーを「一生の買い物」と思い、あれこれと夢を詰め込もうとする傾向が強いのですが、一家の経済状況を冷静に見つめ、合理的に判断する妻の立場がこの結果に表れていそうです。
次の「女性がキャンピングカーに求める最優先事項は何か?」という設問では、このような妻の立場が反映され、「購入価格が安く、維持費にも負担のかからないキャンピングカー」(20.1%)という答がトップに立ちました。
また、2位以下においても、キャンピングカーを使うときの女性の立場を反映した回答が並びました。
以下、2位「トイレ機能が充実しているキャンピングカー」(15.5%)、3位「日常の足として気楽に使える運転時の取り回しの良いキャンピングカー」(14.9%)、4位「収納スペースの多いキャンピングカー」(12.6%)、5位「女性でも簡単にベッドメイクできるキャンピングカー」(9.2%)、という回答が寄せられました。
特に、「トイレ機能」を重視するというのは、『キャンピングカー白書』などでは拾えなかった声として注目されます。白書においては、近年トイレの装着率が下がってきたという結果が出ていましたが、女性の回答比率が高い今回の調査においては、トイレ機能が充実した車が好まれているという傾向が浮かび上がりました。
■夫婦仲よく旅行計画は練るが、妻は運転はしない
キャンピングカー旅行の目的地を主に決めるのは夫婦のどちらかを尋ねたところ、44.4%の夫婦が「ご主人が主体となって旅行計画を立て、奥様の同意を求める」と答えています。
一見、夫が旅行計画の主導権を握っているように見えますが、見方を変えると、夫が妻へのサービス精神を発揮して、妻の意向も考慮し、妻の手を煩わさないように自分で旅行先を調べあげているということかもしれません。
また、2位には「ご夫婦両方がお互いに案を出し合い、両者の合意で計画を進める」(33.9%)という答が続き、3位は「奥様が行きたい場所などを探し出して、ご主人に提案する」(11.7%)という答が続きました。
このあたりからは、キャンピングカーユーザーも、旅行が始まる前から楽しんでいる夫婦の様子が浮かんできそうです。
さらに、キャンピングカー旅行を楽しんでいる夫婦の場合、妻が車を運転する比率も調査しました。
圧倒的に多かった答えは、「運転が苦手、免許がないなどの理由により、いっさい運転しない」というもので、全体の52.9%に達しました。
それに続くのが「ご主人が疲れたときに限って自分が運転するが、日頃はあまり運転しない」(37.8%)という回答で、概して「旅行は楽しむが運転は旦那に任せる」という、妻の“奥ゆかしい”とも“ちゃっかりした”とも取れる運転意識が浮かびあがりました。
キャンピングカーのなかには、男性でも最初は戸惑うような大きさのものもあり、女性が二の足を踏んでしまうということがあるかもしれません。
■気楽に寝泊まりできるキャンピングカーに、妻も夫も大満足に
キャンピングカー旅行では、シニア夫婦を中心に長期化する傾向が出てきていますが、長い旅行になると、夫と波長が合わないと妻が感じることもありそうです。はたしてそれはどんな場合か。本調査では、それについても尋ねてみました。
1位になったのは、「観光に時間をかけるか、温泉でゆっくりするかなど、時間の使い方で意見が分かれる」というもので、26.2%に達しました。
2位は「長距離移動中、同乗者に休憩も取らせず、長時間運転を続ける」(14.6%)、3位は「長時間一緒にいると、話題につまる」(10.8%)、4位「たまには街に出て、地元のお店などで外食したいと思っても、ご主人は車内でカップ麺のような食材ですまそうとする」(10.8%)という回答となりました。
キャンピングカー旅行に対する妻と夫との意識の違いがはっきりと表れ、夫婦ならではの結果となりました。
最後に、キャンピングカー旅行を経験している夫婦たちに、自分たちの選んだライフスタイルに満足しているのかどうかを調査してみました。
満足している最大の理由として上がってきたのは、「ホテルや旅館などの予約が要らなくなったので、時間的な制約から解放され、気ままな旅が楽しめるようになった」というもので、半数に近い45.5%を獲得しました。
続いた答は、「ペットと一緒に旅行することが楽になった」(27.3%)というもので、このあたりは『キャンピングカー白書』でも指摘されているとおり、「子育てが終わったシニア夫婦が子供の代わりにペットを連れて旅行を楽しんでいる」という近年顕著になってきたキャンピングカーユーザーの実態を裏付けるものとなりました。
このようにキャンピングカーの車種選びや旅行先の決定などにはかなり妻の意見が反映されており、また車を購入する際に、夫と妻で意見が分かれたときは妻の方が購入金額に重点を置くなど、かなり現実的な判断をくだしていることが分かりました。
詳しいリサーチ内容はネタ元へ
【今回の調査の背景】
当協会が発行した2014年版の『キャンピングカー白書』では、キャンピングカー旅行を楽しむユーザーの58.5%が「夫婦2人だけ」の旅行を楽しんでおり、購入動機においても「夫婦の2人で旅行を楽しむため」という回答が52.0%を占めていることが判明しています。
しかし、そのキャンピングカーを購入するときの決定権や旅行先の選定などにおいて、妻の意向がどれだけ反映されているのかについては、今までまとまったデータ解析がありませんでした。そこでこのたびホームページでアンケートを行い、回答者約300人のユーザーに妻がキャンピングカーライフとどのように関わっているのかを調査いたしました。
【調査結果】
■車種選定で妻が重視するのは購入金額
まず、現在購入したキャンピングカーの車種を決める際に、夫と妻で意見が分かれたかどうかを尋ねたところ、「最初から夫婦の意見が合って買う車に迷いがなかった」という回答が1位に上がり、全体の40.6%に達しました。
続く2位は「奥様がキャンピングカーのことはよく知らなかったので、ご主人がすべて一人で決めた」(28.9%)というものでしたが、3位には「最初は意見が分かれたが、奥様の意見がほぼ採り入れられ、ご主人がそれに同意した」という答が浮上しました。
この3位の回答と、1位の「最初から夫婦の意見が合った」という回答を合わせると、車種選びに妻の意向が反映されている率は52.9%になりました。
さらに、車種選定において、妻と夫の意見の相違がはっきり表れたところを尋ねると、「購入金額」(24.3%)という答がトップに立ち、次に「レイアウトや装備類の使い勝手」(22.3%)、3番目に「車両サイズ」、4番目に「デザインの好き嫌い」と並びました。
「購入金額」が1位に上がったというところに、家庭を切り盛りする妻の現実感覚が浮かび上がっているようです。一般的に夫は、キャンピングカーを「一生の買い物」と思い、あれこれと夢を詰め込もうとする傾向が強いのですが、一家の経済状況を冷静に見つめ、合理的に判断する妻の立場がこの結果に表れていそうです。
次の「女性がキャンピングカーに求める最優先事項は何か?」という設問では、このような妻の立場が反映され、「購入価格が安く、維持費にも負担のかからないキャンピングカー」(20.1%)という答がトップに立ちました。
また、2位以下においても、キャンピングカーを使うときの女性の立場を反映した回答が並びました。
以下、2位「トイレ機能が充実しているキャンピングカー」(15.5%)、3位「日常の足として気楽に使える運転時の取り回しの良いキャンピングカー」(14.9%)、4位「収納スペースの多いキャンピングカー」(12.6%)、5位「女性でも簡単にベッドメイクできるキャンピングカー」(9.2%)、という回答が寄せられました。
特に、「トイレ機能」を重視するというのは、『キャンピングカー白書』などでは拾えなかった声として注目されます。白書においては、近年トイレの装着率が下がってきたという結果が出ていましたが、女性の回答比率が高い今回の調査においては、トイレ機能が充実した車が好まれているという傾向が浮かび上がりました。
■夫婦仲よく旅行計画は練るが、妻は運転はしない
キャンピングカー旅行の目的地を主に決めるのは夫婦のどちらかを尋ねたところ、44.4%の夫婦が「ご主人が主体となって旅行計画を立て、奥様の同意を求める」と答えています。
一見、夫が旅行計画の主導権を握っているように見えますが、見方を変えると、夫が妻へのサービス精神を発揮して、妻の意向も考慮し、妻の手を煩わさないように自分で旅行先を調べあげているということかもしれません。
また、2位には「ご夫婦両方がお互いに案を出し合い、両者の合意で計画を進める」(33.9%)という答が続き、3位は「奥様が行きたい場所などを探し出して、ご主人に提案する」(11.7%)という答が続きました。
このあたりからは、キャンピングカーユーザーも、旅行が始まる前から楽しんでいる夫婦の様子が浮かんできそうです。
さらに、キャンピングカー旅行を楽しんでいる夫婦の場合、妻が車を運転する比率も調査しました。
圧倒的に多かった答えは、「運転が苦手、免許がないなどの理由により、いっさい運転しない」というもので、全体の52.9%に達しました。
それに続くのが「ご主人が疲れたときに限って自分が運転するが、日頃はあまり運転しない」(37.8%)という回答で、概して「旅行は楽しむが運転は旦那に任せる」という、妻の“奥ゆかしい”とも“ちゃっかりした”とも取れる運転意識が浮かびあがりました。
キャンピングカーのなかには、男性でも最初は戸惑うような大きさのものもあり、女性が二の足を踏んでしまうということがあるかもしれません。
■気楽に寝泊まりできるキャンピングカーに、妻も夫も大満足に
キャンピングカー旅行では、シニア夫婦を中心に長期化する傾向が出てきていますが、長い旅行になると、夫と波長が合わないと妻が感じることもありそうです。はたしてそれはどんな場合か。本調査では、それについても尋ねてみました。
1位になったのは、「観光に時間をかけるか、温泉でゆっくりするかなど、時間の使い方で意見が分かれる」というもので、26.2%に達しました。
2位は「長距離移動中、同乗者に休憩も取らせず、長時間運転を続ける」(14.6%)、3位は「長時間一緒にいると、話題につまる」(10.8%)、4位「たまには街に出て、地元のお店などで外食したいと思っても、ご主人は車内でカップ麺のような食材ですまそうとする」(10.8%)という回答となりました。
キャンピングカー旅行に対する妻と夫との意識の違いがはっきりと表れ、夫婦ならではの結果となりました。
最後に、キャンピングカー旅行を経験している夫婦たちに、自分たちの選んだライフスタイルに満足しているのかどうかを調査してみました。
満足している最大の理由として上がってきたのは、「ホテルや旅館などの予約が要らなくなったので、時間的な制約から解放され、気ままな旅が楽しめるようになった」というもので、半数に近い45.5%を獲得しました。
続いた答は、「ペットと一緒に旅行することが楽になった」(27.3%)というもので、このあたりは『キャンピングカー白書』でも指摘されているとおり、「子育てが終わったシニア夫婦が子供の代わりにペットを連れて旅行を楽しんでいる」という近年顕著になってきたキャンピングカーユーザーの実態を裏付けるものとなりました。
このようにキャンピングカーの車種選びや旅行先の決定などにはかなり妻の意見が反映されており、また車を購入する際に、夫と妻で意見が分かれたときは妻の方が購入金額に重点を置くなど、かなり現実的な判断をくだしていることが分かりました。
詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[日本RV協会]