第3回 「格付ロジック 「格付ロジック改定によるRM格付変動の影響」 調査 

2015年06月30日
リスクモンスターは、2015年5月に実施した格付ロジック改定によるRM格付変動を集計いたしましたので、その結果を発表いたします。

【調査結果】

[1]景況見通しと同様、2極分化が鮮明に!

2015年5月17日に実施いたしました「格付ロジック改定」に伴う格付変動への影響を調査しましたところ、144,841件に格付変動が生じ、そのうち格上げとなった企業数は、83,715件、格下げとなった企業は58,530件あり、2ランク以上の変動が生じた企業は、全体で7,505件ありました。
今回の格付ロジック改定においては、金融緩和などの政府の経済政策による株価上昇や円安ドル高が進み、今後は、景気拡大期における運転資金や設備資金などの資金需要を原因として企業の資金繰りに影響が生じることを想定し、特に資金繰り分析の強化を行いました。そのため、今後の景況見通しと同様に、格付でも優良評価であるA格と警戒評価であるF格がそれぞれ増加し、2極分化の傾向を示す結果となりました。

[2]業種においても好不況が鮮明に!!

業種ごとの格付遷移状況では、不動産賃貸・管理業、専門サービス業、医療業、社会保険・社会福祉・介護事業、政治・経済・文化団体などでF格が増加、格下げ傾向となりました。
一方で、総合工事業、識別工事業、設備工事業、印刷・同関連業、金属製品製造業、飲食料品卸売・小売業、建築材料、鉱物・金属材料等卸売業、機械器具卸売・小売業、その他の卸売・小売業、織物・衣服・身の回り品小売業などにおいて、F格が減少し、上位格付が増加、格上げ傾向となっています。

[3]景気拡大を背景に営業キャッシュフローが改善!

財務分析上で資金繰りに大きな影響を与えると考えられる借入返済年数別の格付遷移状況を調査したところ、借入償還力が高い企業において高格付へ遷移したほか、返済原資の乏しい企業においても一部格上げ傾向となりました。これは、直近決算において赤字計上により償還原資が乏しくなったものの、一方で営業キャッシュフロー上では資金創出が認められ、借入状況等も考慮した結果、資金繰り上の懸念が少ないと判断された先が多かったものと考えられます。


【調査概要】
調査名称  :第3回「格付ロジック改定によるRM格付変動の影響」調査
調査方法  :RM格付の遷移状況調査
調査対象企業:2015年5月17日(日)時点でRM格付がA~F格である1,321,328社

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