コレステロールに関する意識調査(日本とEU11カ国約1万2,000人対象) 

2016年03月10日
サノフィは、欧州動脈硬化学会が実施したコレステロールに関する国際意識調査「Think Again About Cholesterol」の結果をもとに、日本とEU11カ国の比較分析を行いました。本調査により、日本では、EUと比較し、コレステロールに関する知識「コレステロールリテラシー」が不足し、高コレステロールをリスクとして十分に認識しておらず、狭心症や心筋梗塞、脳卒中などの心血管病に対する問題意識、当事者意識が低いことが明らかになりました。

LDL(悪玉)コレステロール(以下「LDL-C」)は、血管が詰まる動脈硬化を促進させる原因となります。動脈硬化が進行すると、狭心症や心筋梗塞、脳卒中などの心血管病を引き起こします。近年、日本ではLDL-Cが高値となる高コレステロール血症の患者数が増加傾向にあり、現在、日本で高コレステロール血症の治療薬を服薬している患者は約1,370万人に上るといわれています。世界の死亡例の約30%が心血管病によるものとされるほか1、日本でも心血管病が死因の第2位を占めます2。

国際意識調査「Think Again About Cholesterol」は、コレステロールに関する理解について、サノフィとRegeneron社の協賛により欧州動脈硬化学会が2015年に実施しました。本調査は、日本とEU11カ国(イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、ベルギー、オランダ、デンマーク、ノルウェー、スウェーデン、フィンランド)に在住する25歳以上の成人合計約1万2,000人を対象としています。

【主な調査結果】

1. 日本の心血管病に対する問題意識の低さ:日本人の4人に1人が亡くなる心血管病を心配している日本人は、2割止まり

「個人的に最も心配している疾患または健康上の問題」として、日本では1位「がん」、2位「認知症」、3位「糖尿病」という回答でした。これに対して、EUでは1位「がん」、2位「心疾患」、3位「脳卒中」(同率で認知症も3位)と、心血管病が上位を占めました。
EUでは心血管病を個人的に最も心配している疾患として挙げている人が39%に上るのに対して、日本では21%と、EUの約半分にとどまりました。
このことから、日本では心血管病が死因の第2位を占めるにもかかわらず、日本人は心血管病を個人的な健康課題として認識しておらず、心血管病に対する問題意識が低いことが明らかになりました。

2. 9割近くが、自分のコレステロール値を知らない:管理意識の低さは日本EU共通の課題

高LDL-Cには誰もが気をつけるべきだということに対して、日欧いずれも80%以上が同意しています。しかし、自身のLDL-C値を知らない人の割合は日本81%、EU93%という結果でした。さらに、このうち日欧いずれも約30%の人が、コレステロール測定検査を受けたことがないと回答しました。これは日欧ともに、実際に高LDL-Cは気をつけるべきものと認識しているものの、具体的な行動に結びついておらず、コレステロール管理に対する当事者意識の低さが伺えます。

3. コレステロールに関する知識不足:「コレステロールリテラシー」低い実態が伺える日本

コレステロールの知識について「LDL コレステロールは、『悪玉』コレステロールと呼ばれている」ことの正解率は42%にとどまり、50%以上が正しい知識を持っていない結果でした。また「遺伝的に『悪玉』コレステロールが高くなる疾患が存在する遺伝すること」ことについて、日本の正解率は29%と、EUの47%を大きく下回りました。

また、コレステロールのリスクについて「LDL-C値が高いと、健康リスクが上昇する」ことは日欧ともに約70%と高い割合で認識されていました。しかし、これと似た内容について、表現を変えた質問である「LDL-C値が低いと、長期的な健康に良い」ことを理解している割合は、EU48%に対して、日本では27%という結果でした。説明文によって、回答への正解率が大きく異なることから、日本人のコレステロールに関する知識不足の実態を思わせる結果となりました。


【調査概要】
欧州動脈硬化学会(EAS:European Atherosclerosis Society)が 12 カ国で実施した、心血管病およびコレステロールに関する意識調査「Think Again About Cholesterol」の結果を、日本と EU11カ国の合計(イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、ベルギー、オランダ、デンマーク、ノルウェー、スウェーデン、フィンランド)で比較検討するために、データの一部を日本と EUで再集計した結果である。
・対象: 上記12カ国に在住する25歳以上の成人合計1万2,142人
・調査期間: 2015年8月25日~2015年9月9日
・調査方法: インターネット調査
・集計および表示の方法: 国ごとのサンプル数を調整するのではなく、そのままの数を足しあげるという人単位での集計方法を採用している。文章および図の数値(%)の表示には、小数点第 1 位を四捨五入した整数を用いている。従って、例えば、0.5%も1.3%も1%と表示されているので、合計が100%にならない場合がある。

その他、詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[サノフィ]
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