ビジネスウーマンのオフィス環境に関する意識調査(20歳~59歳のビジネスウーマン対象) 

2016年04月12日
SYNTH(シンス)は、2016年3月7日~8日の2日間、20歳~59歳のビジネスウーマン(アルバイト・パートタイムを除く就業女性)2,000名を対象に「ビジネスウーマンのオフィス環境に関する意識調査」をインターネットで実施しました。(調査協力会社:ネットエイジア株式会社)

<調査結果概要>

【女性が望むワークスタイルと女性にとっての働きやすさ】
・女性が望むワークスタイルは「バリキャリ」よりも「ワーママ」
・「管理職になりたい」女性は2割半、「アントレプレナーになりたい」女性は2割強
・女性の「バリキャリ志向」は子どもが中学生になると上昇
・女性の4割が「現在のオフィス環境に不満」
・女性が職場に定着するためにはオフィス環境の整備から?
 オフィスの居心地次第で「働きやすさ満足度」が4倍に

【女性が働きたい職場の特徴】
・快適な環境は活力の源!「快適なオフィス環境でモチベーションUP」9割強、「人間関係を良くする」8割強
・ストレスを生むオフィスとは? 1位「化粧室が狭い」、2位「空調が極端」、3位「通勤しづらい」
・女性の視点 “風通しが良さそう”と感じる職場の特徴とは?
 「産休・育休後に職場復帰した人がいる」「通勤困難な日は自宅待機になる」「服装が自由」
・女性の採用でリードしたいなら“男性の育休取得”が大事?
 仕事と育児の両立を目指す女性は「育休男子のいる職場」に好印象

【新年度到来!“職場の嫌な先輩”にならないために】
・職場にいる“一緒に働きたくない人”の特徴 「感情的に怒る」「小言や皮肉を言う」「仕事のレベルが低い」
・働く女性の 4 割半が「露骨なジェンダー差別」に遭遇し、嫌悪感を覚えた経験あり
・経営者になったらセンスの良いオフィスを作りそうな人ランキング 1 位「所ジョージさん」、2 位「天海祐希さん」
・働き女子を支える理想の男性は“あさが来た”の男性俳優! 1位「玉木宏さん」、2位「ディーン・フジオカさん」
 20代・30代女性では“育休宣言”の「つるの剛士さん」がランクイン

<調査結果>

【女性が望むワークスタイルと女性にとっての働きやすさ】
・女性が望むワークスタイルは「バリキャリ」よりも「ワーママ」
・「管理職になりたい」女性は2割半、「アントレプレナーになりたい」女性は2割強
・女性の「バリキャリ志向」は子どもが中学生になると上昇
・女性の4割が「現在のオフィス環境に不満」
・女性が職場に定着するためにはオフィス環境の整備から?オフィスの居心地次第で「働きやすさ満足度」が4倍に

20歳~59歳のビジネスウーマン2,000名(全回答者)に、希望するワークスタイル(働き方)について聞いたところ、「バリキャリ ※バリバリと働き、稼ぐキャリアウーマン」の希望率(「非常に希望する」と「やや希望する」の合計)は39.1%となりました。他方、「ワーママ ※仕事と母親(子育て)を両立する」の希望率は47.8%となっています。バリバリと働くよりも、仕事と子育てのバランスを取り、両立するワークスタイルを希望している女性が多いようです。その他のワークスタイルでは、「女性管理職」の希望率は26.7%、「アントレプレナー(起業家)」の希望率は22.9%となっています。管理職やアントレプレナーを目指しているビジネスウーマンも少なくないことがわかりました。
年代別にみると、「ワーママ」の希望率は20代(66.6%)や30代(59.2%)は他の年代に比べて特に高く、40代や50代では、「バリキャリ」の希望率(40代37.2%、50代46.2%)が、「ワーママ」の希望率(32.8%、32.4%)を上回っています。20代や30代のビジネスウーマンにとって、仕事と子育ての両立は重大な関心ごとであるようで、40代・50代になってようやく、バリキャリを目指す方が多くなるようです。
また、子どもの成長段階別にみると、「ワーママ」の希望率は子どもが乳幼児の方で9割(90.1%)、小学生の方で8割弱(78.9%)、中学生の方で7割半(74.3%)、中学卒業以上の方で5割弱(48.2%)と、乳幼児をピークに徐々に低くなり、中学卒業を機に一段と低くなっています。他方、「バリキャリ」では、子どもが中学生の方(51.3%)や、中学卒業以降の方(48.2%)で希望率が高くなりました。子どもが中学生以上になると、子育ても一段落し、職場での活躍や昇給を考えるようになるのかもしれません。

全回答者(2,000名)に、現在の職場のオフィス環境(働く場所の居心地)に満足しているか、不満があるか聞いたところ、『満足している』(「非常に満足している」と「やや満足している」の合計)は60.0%、『不満がある』(「非常に不満がある」と「やや不満がある」の合計)が40.2%となりました。オフィス環境に満足している方が多数派ですが、4割は不満を抱えていることがわかりました。
同様に、現在の職場の人間関係(対人面での居心地)について聞いたところ、『満足している』は60.0%、『不満がある』は40.1%となり、現在の職場の福利厚生では、『満足している』は52.1%、『不満がある』は48.0%となりました。オフィス環境だけでなく、人間関係や福利厚生などの職場環境に不満を抱えながら働いている女性が少なくないようです。
さらに、現在の職場の働きやすさを総合して満足しているか、不満があるか聞いたところ、『満足している』は61.6%、『不満がある』は38.5%となりました。
では、どのような職場環境にいる女性は、職場を“働きやすい”と評価しているのでしょうか。働きやすさ満足度(現在の職場の働きやすさを総合して『満足している』と回答した割合)を、職場環境の満足状況別に比較したところ、オフィス環境に満足している層の働きやすさ満足度は87.5%、オフィス環境に不満がある層では22.7%と64.8ポイント差となりました。オフィス環境の満足層は不満層のおよそ4倍、職場の働きやすさに満足していることがわかります。また、人間関係に満足している層の働きやすさ満足度は86.8%、不満がある層では23.8%と63.0ポイント差、福利厚生に満足している層の働きやすさ満足度は81.6%、不満がある層では39.9%と41.7ポイント差となりました。いずれの職場環境も働きやすさ満足度に大きな影響を及ぼしているようですが、“オフィス環境”と“人間関係”は特に、職場の働きやすさとの関連が強いようです。

【女性が働きたい職場の特徴】
・快適な環境は活力の源!「快適なオフィス環境でモチベーションUP」9割強、「人間関係を良くする」8割強
・ストレスを生むオフィスとは? 1位「化粧室が狭い」、2位「空調が極端」、3位「通勤しづらい」
・女性の視点 “風通しが良さそう”と感じる職場の特徴とは?「産休・育休後に職場復帰した人がいる」「通勤困難な日は自宅待機になる」「服装が自由」
・女性の採用でリードしたいなら“男性の育休取得”が大事?仕事と育児の両立を目指す女性は「育休男子のいる職場」に好印象

全回答者(2,000名)に、オフィス環境が仕事に及ぼす影響について聞いたところ、「快適なオフィス環境はモチベーションを向上させる」の同意率(「非常にそう思う」と「ややそう思う」の合計)は91.8%となりました。また、「快適なオフィス環境は作業効率を向上させる」の同意率は92.5%、「快適なオフィス環境は組織内の人間関係を良くする」では82.2%となりました。快適なオフィスはモチベーションや作業効率だけでなく、組織内の風通しも良くすると感じられているようです。
それでは、女性がストレスを感じるオフィスとは、どのような環境のオフィスなのでしょうか。“こんな環境はストレスの素だ!”と感じるものを複数回答形式で聞いたところ、ワースト1位は「化粧室(お手洗)が狭い・汚い」(40.4%)、2位は「空調の設定が極端(暑すぎる、寒すぎる、など)」(39.2%)、3位は「通勤しづらい(駅から遠いなど)」(37.9%)となりました。化粧室と空調設定、立地の3点は、“女性にとっての快適なオフィス環境”を求めるうえで、重要なポイントだと言えそうです。以下、4位に「書類や書籍が片付いていない(山のように積まれている、など)」(32.7%)、5位に「作業スペース(デスクなど)が狭い」(30.0%)が続きました。
また、オフィス環境の満足状況別にみると、オフィス環境に不満がある層は「休憩スペース(カフェスペースなど)が狭い」が34.7%で、オフィス環境に満足している層(22.9%)よりも高くなりました。狭い休憩スペースは、実際にその環境に置かれてみないと気がつきにくいストレス要因なのかもしれません。

続いて、現在の職場以外のオフィス環境について聞いたところ、「他所の職場のオフィス環境に嫉妬する」の同意率は50.8%、「転職・就職のさい、オフィス環境は重視したい」では82.3%となりました。打ち合わせや商談などの機会で訪れた他所のオフィスを自身の働くオフィスと比較して、他所のオフィス環境を羨んだ経験がある方も、多いのではないでしょうか。また、転職や就職で職場選びを行うさい、オフィス環境は重視したいポイントのようです。
それでは、どのような職場が女性の目には魅力的に映るのでしょうか。“人間関係が良さそうだ!”と感じる職場の特徴を複数回答形式で聞いたところ、「産休や育休後、職場復帰した女性がいる」が46.2%で最も高くなりました。転職や就職などにさいして、職場の外から人間関係の良さを見極めることは難しいところですが、子どもを産んだ女性が休業を取得したのちに、職場復帰をした実績のある組織は、人間関係が良さそうだと判断されるようです。以下、「台風や大雪のとき、自宅待機の判断がある」が33.6%と3割台、「服装が自由」(27.2%)と「育休を取った男性がいる」(25.3%)が2割台後半で続きました。
ワークスタイル志向別にみると、ワーママ志向の方は「産休や育休後、職場復帰した女性がいる」が59.8%、「育休を取った男性がいる」が30.5%で、ワーママ志向でない方(各33.8%、20.5%)に比べて高くなりました。仕事と育児の両立を望む方は、“復職ママ”や“育休男子”がいる職場に、人間関係の良さを感じるようです。これらの実績のある職場は、“人間関係が良さそうな職場”だと女性に好印象を与えることができるため、採用活動などで一歩リードしている職場と言えそうです。

【新年度到来!“職場の嫌な先輩”にならないために】
・職場にいる“一緒に働きたくない人”の特徴 「感情的に怒る」「小言や皮肉を言う」「仕事のレベルが低い」
・働く女性の4割半が「露骨なジェンダー差別」に遭遇し、嫌悪感を覚えた経験あり
・経営者になったらセンスの良いオフィスを作りそうな人ランキング 1位「所ジョージさん」、2位「天海祐希さん」
・働き女子を支える理想の男性は“あさが来た”の男性俳優! 1位「玉木宏さん」、2位「ディーン・フジオカさん」 20代・30代女性では“育休宣言”の「つるの剛士さん」がランクイン

全回答者(2,000名)に、“この人とは一緒に働きたくない!”と感じた相手について複数回答形式で聞いたところ、ワースト1位は「感情的に怒る人」で65.1%、2位は「小言や皮肉を言う人」で58.3%、3位は「仕事ができない(レベルが低い)人」で57.5%となりました。半数以上のビジネスウーマンがこれらの相手に実際に遭遇し、“一緒に働きたくない”と拒否感を覚えた経験があるようです。職場の後輩や部下を指導する立場にある方は、業務能力を高めるのはもちろんのこと、注意や指導を行うさいに、感情的になったり嫌味っぽくなったりしないよう、気をつけたほうが良いかもしれません。以下、4割台で「挨拶ができない人」(48.7%)や「女性と男性で露骨に扱いが違う人」(45.8%)、「派閥を形成したがる人」(44.4%)が続きました。挨拶ができない人やジェンダー差別的な扱いをする人、職場で派閥争いをしたがる人なども、居心地の良い人間関係の形成を阻害している存在のようです。

女性が働きやすい環境には、オフィス環境や一緒に働く相手との人間関係が重要なポイントであることがわかりました。そこで、ビジネスウーマンの“理想像”を探るため、有名人を題材として、理想とされているイメージを探る質問を行いました。
全回答者(2,000名)、“この人が社長なら、センスの良いオフィスを作りそう!”と思える有名人について自由回答形式で聞いたところ、最も多くの支持を集めたのは、「所ジョージさん」で回答人数は189名となりました。所ジョージさんは、テレビでは肩の力の抜けた自然体な司会として活躍されていることが多く、また、多趣味なことで知られ、“人生を楽しむ達人”とも称されています。所ジョージさんなら、仕事もプライベートも大事にできる職場環境を作ってくれそう、との期待感が込められるのではないでしょうか。次いで、2位は「天海祐希さん」で回答人数は156名、3位は「明石家さんまさん」で75名、4位は「ビートたけし(北野武)さん」で71名、5位は「タモリさん」で67名となりました。“お笑い界のビック3”をおさえ、天海祐希さんが所ジョージさんに迫る支持を集めています。宝塚の男役出身で、男ばかりの職場で強く生き抜く女性の役柄を演じられることも多い天海祐希さんに共感を抱き、彼女が作るオフィスで働いてみたいと感じているのではないでしょうか。

続いて、“働く女性を支える男性の理想像”にあてはまる有名人を複数回答形式で聞いたところ、1位は「玉木宏さん」で23.2%、僅差の2位で「ディーン・フジオカさん」が23.0%で続きました。玉木宏さんとディーン・フジオカさんといえば、連続テレビ小説『あさが来た』で、男性優位の風潮が色濃く残る時代を戦い抜くヒロインを支えた夫と、女性実業家としての道を進むヒロインの心の師を演じられた二人です。テレビのイメージそのままに、“働く女性を支える男性の理想像”となっているようです。以下、3位は芸能界きっての愛妻家として知られる「唐沢寿明さん」(16.9%)が挙がりました。
年代別にランキングをみると、20代と30代の3位には「つるの剛士さん」(20代21.8%、30代17.2%)がランクインしています。つるの剛士さんは4児の父親として知られ、過去には、男性俳優として異例の“育休宣言”でも話題となりました。20代・30代は働く女性を支える存在として、“イクメン”を思い描いているのかもしれません。


【調査概要】
調査タイトル:ビジネスウーマンのオフィス環境に関する意識調査
調査地域:全国
調査対象:ネットエイジアリサーチのインターネットモニター会員を母集団とする20歳~59歳のビジネスウーマン(アルバイト・パートタイムを除く就業女性)
調査期間:2016年3月7日~8日
調査方法:インターネット調査
有効回答数:2,000サンプル(有効回答から20代・30代・40代・50代が均等になるよう2,000サンプルを抽出)
実施機関:ネットエイジア株式会社

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