「20~30代女性のSNS利用と心理」についての意識・実態調査 

2016年06月07日
womedia Labo*(運営:トレンダーズ)は、化粧品ブランド「イプサ」と共同で、「20~30代女性のSNS利用と心理」についての意識・実態調査を実施いたしました。

膨大な量のモノや情報に囲まれて生活している現代女性。そんな中で昨今、飾りすぎず無駄なものをそぎ落とし、本当に必要なものだけを身のまわりに揃える「ミニマリズム」や「ミニマル」といった考え方がふたたび注目され、ファッションや美容などをはじめとして、ライフス タイル全般において多くの支持を集めています。この背景には、毎日接するモノやコト、情報が常に多く、それが増加していく状態に疲れてしまったという人々 の心理があると言えるでしょう。特に、様々なツールを駆使して情報収集・発信に励む20~30代の世代はその傾向が強いと想定されます。

実際に今回のレポートに際して実施した事前調査(※1)でも、身のまわりのモノ・コトやライフスタイルなど全般について、必要なものを精査して不要なものをそぎ落とすなど、「整理したい」と感じたことがある人は8割に上っています。具体的に整理したい物事としては、「ファッション」(44%)から「人間関係(全般)」 (43%)、「美容(スキンケア、メイクなどを含む全般)」(31%)、「仕事(現在の仕事内容やキャリアパスなど全般)」(28%)、さらには「SNS(ソーシャル上の付き合いやアカウント更新など全般)」(23%)など、多岐にわたる項目が上位に並びました。
※1:調査対象 20~30代女性 2,001名 ・ 調査期間 2016年5月2日(月) ・ 調査方法 インターネット調査

そこで今回のレポートでは、情報過多な現代社会において、その原因のひとつであるとも言えるSNSにフォーカス。「SNS疲れ」や「ソーシャルデトックス」といった言葉が話題を集める中で、SNSによる疲労やストレス、人とのつながりによるしがらみなどが、本人の自覚の有無にかかわらず潜在的に心に蓄積している状態を“SNSメタボ”と名付けて、女性たちのSNS利用について意識・実態調査を実施しました。

【調査結果】

20~30代女性のSNS利用と心理に関する意識・実態調査

今回の調査では、Twitter、Facebook、Instagram やLINEなど、何らかのSNSを週に1回以上利用(投稿・閲覧)している20~30代女性500名を対象として実施しました。

◆ 約7割が「量も無駄も多すぎる」と感じる“情報量”… 約半数が「SNS疲れ」を実感、義務感を感じる人も

は じめに、普段接している情報量について聞いたところ、約7割とほとんどが「普段触れる情報量(ニュース、SNS、人から聞く情報など情報全般)が多すぎる」(69%)と感じていることがわかりました。さらに、「身のまわりに(本質的には)自分に必要でない・大切でない情報が多い」(69%)と感じている人も同じく約7割に上り、様々な情報に日常的に接しながらも、その量が多すぎたり重要でないと考えたりしている女性は多いようです。
そんな中で、 SNSについての考えを調べると、約半数がSNSを使用することに対して「疲れたと感じる」(49%)、さらには「ストレスを感じる」(41%)とも答えています。
また、約4人に1人はSNSを使用することに「義務感を感じる」(24%)とまで感じていることがわかりました。

◆ 「SNS疲れ」の原因はやはり“情報量”にあり。 しがらみや人の目…実際の生活を“脚色”、キャラ分け疲れも?

疲れやストレスに感じる理由としては、「タイムラインなどで流れてくる情報が多すぎるから」(49%)、「タイムラインなどで流れてくる情報に無駄が多いと 感じるから」(45%)が2トップで、ここでも情報量の多さやその精度についての考えが反映された結果に。他には、「フォロワーなど、見ている人の目を気にしすぎてしまうから」(32%)や「いいね!やコメントなどの反応をすることが疲れるから」(26%)など、SNSならではの回答が上位に並びました。

その体験談として、「必要のない情報が多すぎるが、SNSを見ていないと情報が不足していると思われてしまう気がして仕方なく見ている」(28歳)や「情報量が多すぎて誘惑が増えて無駄遣いが増えるし、よく見られたいと思うようになり着飾ることに疲れる」(31歳)、「知り合いの“リア充”投稿を見ると、今の自分と比較して羨ましくてストレスを感じる」(32歳)などのエピソードが集まり、中には「日常的にSNSを気にしていて、いっそのことスマホを解約した方がいいのかと考えている」(29歳)といった声まで挙がりました。

ちなみに、これらのコメントでも見られたように「自分や自分の生活をよく見せるために、投稿内容や写真を実際の物事から脚色・加工することがある」(29%)と答えた人は約3人に1人におよび、ほかにも、「普段の生活における自分とSNSでの自分で、キャラクターに違いがある」(25%)、「自分や自分の生活をよく見せるために、事実ではないことを投稿することがある」 (14%)と答えた人も一定数いる結果となりました。

◆ いわば“心の脂肪”!? SNSの隠れ疲労にストレス、約3人に1人が”SNSメタボ”の自覚アリと回答

こうした調査結果をふまえ、外(SNSで公開されている状態)からは何も変化がないように見せていても、SNSを使う中で感じるストレスや不満、人とのつながりや演出してしまった数々の投稿など様々な“心の脂肪”が少しずつ蓄積され、SNSを使うことに疲れてしまうなどの状態を”SNSメタボ”と命名。自分 が”SNSメタボ”だと思うかどうかを聞くと、約3人に1人が「SNSメタボだと思う」と自覚しています。

日々接する情報量が多すぎると感じていたり、SNSを使うことに疲労やストレスを感じていたりといった層がこれよりも多いことを鑑みると、その予備軍は多く、実際に”SNSメタボ”状態になっている女性はさらに多い可能性も考えられます。

こうした状況に対して、自分にとって本当に必要な情報やつながりだけになるようにSNSを「整理したい」と思うことはありますか?とたずねると、約6割が「ある」と回答しています。ただし、そう思いながらも整理できていない理由としては、「整理するバランス(削除する、公開範囲を限定するなど)が難しいから」(31%)や「これまでの投稿やつながりを捨てるのがもったいないから」(29%)などに加えて、「知人・友人(フォロワーを含む)などに説明をするのが面倒だから」(27%)、「知人・友人(フォロワーを含む)などから理由を聞かれるのが嫌だから」(21%)と、ここでも人との関係性におけるしがらみによって思うように行動できない様子が感じられました。
実際に、「放置状態になっているSNSもあるが、忙しくて見ている暇がないという言い訳で通している」(37歳)というコメントもあり、SNSを使うことに疲労やストレスを感じていても、それを思い切って整理するのにはハードルが高いようです。

また、「育児中で、社会との繋がりや情報を求めて使用しているが、見たいのに時間がとれないこともありイライラする」(35歳)や、「フォロワーの反応が気になってストレスに感じることがあるが、やめてしまうとなかなか会えない人たちとのつながりがなくなってしまうので、あまり気にしないよう自分に言い聞かせてやっている」(37歳)など、有用性を見出している部分はあるものの、その一方でネガティブに思うこともあるという、複雑な心境がうかがえるコメントも目立ちました。


【調査概要】
調査対象 :20~30代女性 500名(年代別に均等割付) ※週に1回以上、何らかのSNSの投稿・閲覧をしている方
調査期間 :2016年5月2日(月)~5月9日(月)
調査方法 :インターネット調査
実査機関 :楽天リサーチ株式会社

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[womedia Labo]
 マイページ TOP