ペットの健康管理とフードの安心・安全に関する意識調査(20代~70代以上の犬・猫ペットオーナー対象) 

2016年09月12日
マーケティングリサーチ会社のシタシオンジャパンは、「ペットの健康管理とフードの安心・安全に関する意識調査」を実施しました。

本レポートは、東京大学大学院農学生命科学研究科 日下部守昭 特任教授による監修の下、全国1,236名の犬・猫オーナー(「20代」~「70代以上」の各年代206名ずつ)を対象にしたオンライン調査結果をまとめたものです。

【調査結果】

ペットの高齢期は「10歳から」との回答が多数。高齢の基準となる年齢について、ペットオーナーの半数以上が誤った認識を持っている。

 日本の人口減少と高齢化が進む中、犬・猫の飼育頭数は年々減少していますが、獣医療の進歩やフードの高品質化などによりペットの寿命が伸び、ペットの高齢化が進んでいると言われています。一般社団法人ペットフード協会の調査(2015年)※によれば、ペット(犬・猫)の寿命は2011年と比較すると犬は1.0歳、猫は1.4歳伸びています。今回の調査からも、犬のオーナーの60.8%、猫のオーナーの55.0%(どちらも多頭飼いの数字も含む)が高齢期(7歳以上)のペットを飼っていることが確認されました。
 犬・猫は何歳から高齢期に入る(入った)と思っているか聞いたところ、「10歳から」と答えたペットオーナーが28.3%と最も多く【図1-1】、一般的に言われる6~8歳を高齢期に入る基準年齢とした場合、ペットオーナーの52.7%が、ペットの高齢期の基準年齢について誤った認識を持っていることがわかりました【図1-2】。

※出典:一般社団法人ペットフード協会 平成27年全国犬・猫飼育実態調査結果

ペットの加齢や体型変化に合わせ、多くのペットオーナーがペットフードの種類や量を変化させていると回答。

 ペットの加齢や体型変化に合わせ、多くのペットオーナーがペットフードの種類や量を変化させていると回答。ペットオーナーの94.3%が、ペットの加齢に応じて与えるペットフードの種類を変える必要があると回答しています。実際に、ペットの年齢に合わせて変えていることとして「与えるペットフードの種類」(70.5%)のスコアが最も高く、次いで「与えるペットフードの量」(55.5%)との結果が出ています【図2】。しかしながら、ペットのライフステージによって必要な栄養が異なることを、46.3%のペットオーナーが「知らない」と回答しています【図3】。

 また、ペットの肥満防止など体型管理への意識も高まっており、85.0%のペットオーナーがペットの体型変化を日頃から気にかけています。ペットの肥満・痩せ対策としては「ペットフードの量の見直し」(56.1%)が最も多く、「ペットフードの種類の見直し」(32.4%)、「おやつの量の見直し」(28.5%)と続く結果となりました【図4】。ペットの加齢や体型変化への対策として、多くのペットオーナーがペットフードを重視している様子がうかがえます。

 ペットの健康診断の受診傾向は2極化。ペットオーナーの38.8%が、半年に1回以上の割合で ペットを健康診断へ連れて行く一方で、ペットオーナーの35.9%は定期的に健康診断へ連れて 行かない。また高齢(7歳以上)のペットを飼っているオーナーの84.2%が、自身のペットが健康であると認識。

 人間同様、年齢を重ねるにつれて重要となる健康診断を、38.8%のペットオーナーが半年に1回以上のペースで受診させている一方で、35.9%のペットオーナーが、「定期的には行かない」または「全く行かない/行ったことがない」と回答しました【図5】。ペットを健康診断へ連れて行かない理由としては、「健康診断の料金が高いから」(42.3%)が最も多い結果でした【図6】。またペットの健康状態について、89.2%のペットオーナーが自分のペットは健康だと思うと回答し、健康のリスクが高くなる高齢期(7歳以上)のペットの飼い主でも84.2%が、自身のペットは健康だと思うと回答しています【図7】。

ほぼ全てのペットオーナーがペットフードはペットの健康に影響すると思っている。また、ペットオーナーの71.1%が、ペットフードの選択基準として「フードの安心・安全」を重視している。

 97.3%のペットオーナーが、ペットフードはペットの健康に影響すると回答しており、ペットの健康にとって毎日の食事となるペットフードが重要と認識されています【図8】。またペットオーナーの71.1%が、ペットフードの選択基準として「フードの安心・安全」を重視する結果がでており、「安心・安全」は、人の食品と同様に、ペットフードに関しても重要なファクターになっています【図9】。ペットフードの安心・安全を判断するものとして、「原材料」(63.3%)、「成分規格」(61.7%)、「原産国」(59.2%)、「メーカー/ブランド」(53.6%)、「含まれている栄養素」(49.7%)が上位の回答としてあがっています【図10】。

ペットフードの安心・安全に関して、信頼性の高い情報源は獣医師とペットフードメーカーのホームページ。原材料にかかわる情報への関心が高い傾向。


 「フードの安心・安全」の重要性は理解しつつも、ペットフードの安全性確保として平成21年に施行された「ペットフード安全法」については57.8%のペットオーナーが、全く知らないと回答しています。そうしたペットオーナーにとって重要な、ペットフードが安心・安全かどうかを調べる情報源としては、「獣医師」(44.9%)と「ペットフードメーカーのホームページ」(42.4%)が上位を占めています【図11】。一方で、40.4%のペットオーナーがペットフードメーカーは安心・安全な製品を開発・販売するための取り組みについて情報開示・発信を十分にしていないと回答しています。ペットフードの安心・安全に関してメーカーに公開してもらいたい情報として「原材料の安全検査方法」(27.7%)、「原材料の原産国」(25.7%)、「原材料の選択基準」(15.1%)が上位にあがります【図12】。ペットオーナーにおける「フードの安心・安全=原材料の安全性」という認識の傾向がうかがえます。


【調査概要】
調査方法:インターネット調査
調査地域:全国
調査対象:20代~70代以上の犬・猫ペットオーナー 1,236名
調査実施期間:2016年6月10日~6月11日

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[シタシオンジャパン]
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