ビックデータ分析の重要性に関する調査(北米で製造業に携わる経営幹部対象) 

2016年09月14日
ハネウェル プロセス・ソリューションズ(HPS)は、米調査会社KRC Research Inc.と合同で製造業経営幹部を対象に実施したビックデータ分析の重要性に関する調査の結果を発表し、なかでもデータアナリティクス(分析評価)の導入について、回答者の多く(67%)が、厳しいビジネス環境で様々な投資節減を進めるなか、データアナリティクスへの投資は前倒しして進めていく計画であることを示しました。多くの回答者はその理由として、IIoT(産業IoT)の主な要素であるデータアナリティクスは、ダウンタイム(操業停止)や収益減少を招く問題要因サイクルを特定する上で非常に有効なソリューションであるとの見解を示しました。

このたびの「製造業におけるデータの大きなインパクトについて:経営幹部を対象にした調査」は、北米で製造業に携わる経営幹部200名以上を対象に、2016年5月23日~同年6月8日の間にハネウェル・プロセス・ソリューションズ(HPS)およびKRC Research Inc.が合同で実施したものです。

主な結果は以下の通りです。

・一部の企業では、収益性を最大化する上で一番の支障となる「予定外のダウンタイム」や「設備の故障」に対して、常に危惧を有した状態での操業の継続にプレッシャーを感じている

・ほとんどの企業は既にデータアナリティクス技術に投資を行っている

・25%を超える回答者は今後1年以内にデータアナリティクスへの投資を検討していないと回答。うち、投資を行わない理由として最も多かった回答は、データアナリティクスの利点を理解していない、もしくは十分なリソースがないため。


ダウンタイム(操業停止)サイクルが及ぼす影響

収益性最大化に対する最も大きな支障として予定外のダウンタイムが挙げられ、このうち42%は設備を過剰運転していると回答しました。また、近年の障害発生頻度についての質問には、回答者のうち71%が少なくとも時折 設備の故障が発生した、また64%は少なくとも時折 予定外のダウンタイムが発生したと回答しました。

前出のハードは、「プラント設備の過剰運転は、設備の故障から安全インシデントまで様々な障害や事故の要因となり得るものです。これらの事象はダウンタイムの長期化、すなわち収益性の減少につながることから、多くの企業は好ましくない操業サイクルからの脱却を望んでいると考えます。ハネウェルのIIoT by Honeywell ソリューションは、予測的アナリティクスを実現することでダウンタイムの起こるサイクルからの脱却に寄与します。」とコメントしました。

収益性を最大化する上での一番の支障として、40%の回答者が「予定外のダウンタイム」を挙げました。その他の回答は以下の通りです。

サプライチェーン管理の問題(39%)
人材不足 (37%)
不良品 (36%)
設備故障 (32%)

データアナリティクスの有用性

データアナリティクス(分析評価)は製造業のIIoT導入の成否を左右する重要な要素で、ほとんどの回答者がその利点について有用であるとしています。回答者がデータアナリティクスの導入で低減可能であるとした事象は以下の通りです。

 設備故障 (70%)
 予定外のダウンタイム (68%)
 予定外のメンテナンス (64%)
 サプライチェーン管理の問題 (60%)

また、データの活用について、回答者の63%がより十分な情報量に基づく即時の判断、57%が無駄の削減、そして56%がダウンタイム発生リスクの予測が可能になると回答しました。
ハードは、「これらの回答は、一番の支障要因である予定外のダウンタイムに対してデータアナリティクスが有効であるとの経営幹部の認識を示すもので、データアナリティクスへの継続的な投資が理に適っていると考える理由ということができます。」とコメントしました。

加えて、回答者の2/3以上(68%)は現在データアナリティクスに投資している、50%はデータアナリティクスを良好に活用できている、そして、15%はデータアナリティクス使用で先進的な運営が行えていると回答しました。

導入に対する評価

大多数がデータアナリティクスを導入済み、もしくは今後数年の間に追加投資を実施すると回答する一方、32%は現在データアナリティクスへの投資を行っていないとし、また、33%は今後12か月以内、もしくは長期的にデータアナリティクス導入の計画がないと回答しました。導入計画が無い回答のうち、挙げられた理由は以下の通りです。

 既に安全性、生産性と成功を確保できるシステムを有している (61%)
 データアナリティクスを使用しなくても成長できている (45%)
 ビックデータの利点を十分に理解・認識していない (42%)
 ビックデータの利点が過大評価されているだけだ (35%)

また、データ分析技術への投資を計画していない回答者のうち、63%は適切に導入するためのリソースを持たないためとし、また39%はデータアナリティクスを行う人材が居ないと回答しました。
ハードは、「企業によってはIIoT導入に至るまでの課題を持っている、必要を感じていない、もしくは運用するためのリソースを有していない場合がありますが、IIoTの導入は大規模な設備投資とは異なり、それぞれの規模やニーズに合わせ段階的に導入することができます。このような意味で、ハネウェルではIIoTは技術革命ではなく、技術進化であると捉えています。」とコメントしました。

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[ハネウェル]
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