デジタル・アナログ領域のマーケティング施策実態調査(上場企業のマーケティング担当者対象) 

2016年04月19日
日経BPコンサルティングは、上場企業を対象に電子メールやWebサイトをはじめとするデジタル領域の施策と紙のDMなどアナログ領域の施策の活用実態について尋ねる調査を実施し、343社のマーケティング担当者から回答を得た。

【調査結果のポイント】

マーケティング施策の中でデジタル領域の施策が占める割合が増えると回答した企業が約8割

アナログ領域施策は減る傾向にあるが、効果はデジタル領域の施策よりも強く実感

デジタル領域とアナログ領域を連動させることで、施策の効果を実感する企業が7割に迫る


【調査結果】

マーケティング施策の中でデジタル領域の施策が占める割合が増えると回答した企業が約8割

 デジタル領域のマーケティング施策を「実施している」と回答したのは50.1%。「今は実施していないが、今後実施したい」という回答も25.7%あり、今後デジタル領域のマーケティング施策に取り組む企業は増えていくことが予想される。さらに、デジタル領域の施策に取り組んでいる企業にマーケティング関連予算の中でデジタル領域の施策の占める割合の今後の推移を尋ねた結果においても、「増える」(43.0%)と「やや増える」(33.7%)を合計して76.7%が増えると回答した。取り組んだ施策の効果について尋ねた結果は「効果をあげている」が47.1%で5割には届かなかった。デジタル領域のマーケティング施策は、実施率が高まるだけでなく、予算を確保し注力していく企業が増えると言えるが、どのように効果をあげていくかが課題となる。

アナログ領域施策は減る傾向にあるが、効果はデジタル領域の施策よりも強く実感

 アナログ領域のマーケティング施策を「実施している」と回答したのは53.4%でデジタル領域の施策の実施率とほぼ同水準であったが、「過去に実施したことはあるが、今は実施していない」が11.7%おり、その実施率は低下しているようだ。また、アナログ領域の施策に取り組んでいる企業にマーケティング関連予算の中でアナログ領域の施策の占める割合の今後の推移について尋ねた結果でも、「減る」(13.7%)、「やや減る」(12.6%)が合計で3割弱あり、デジタル領域の施策とは対照的な結果となった。ただし、その効果については57.4%が「効果をあげている」と回答しており、デジタル領域を約10ポイント上回った。

デジタル領域とアナログ領域を連動させることで、施策の効果を実感する企業が7割に迫る

 デジタル領域とアナログ領域の施策の連動についても尋ねた。デジタル領域の施策とアナログ領域の施策を組み合わせたマーケティング施策を「実施している」と回答したのは29.1%。実施している企業に、その施策の効果について尋ねたところ、67.0%が「効果をあげている」と回答しており、多くの企業がデジタル・アナログ両領域の施策を組み合わせてマーケティング施策に取り組むことで、デジタル・アナログ単体の施策よりも、その効果を実感していることが分かる。デジタル領域とアナログ領域の施策を組み合わせてマーケティング施策に取り組んでいるか否かで、デジタル領域単体とアナログ領域単体のマーケティング施策の効果の違いを改めてみると、デジタルとアナログの施策が連動した施策を実施している企業では、デジタル・アナログ単体でみても、より効果を実感していることが分かる。


デジタル領域で
「効果をあげた」
アナログ領域で
「効果をあげた」
デジタルとアナログを組み合わせた
施策に取り組んでいる
60.8%68.2%
デジタルとアナログを組み合わせた
施策に取り組んでいない
31.0%47.9%

また、デジタルとアナログの施策を組み合わせて実施している企業の売上高と経常利益を見ると、64.7%が増収・増益であったのに対し、取り組んでいない企業は50.0%に留まった。効果を実感しているだけでなく、実際に業績も好調であることが分かる。


【調査概要】
調査手法:郵送調査
調査対象:上場企業のマーケティング担当者
回答企業数:343社
調査日程:2016年3月7日に調査票を発送し、2016年4月4日までの回答を対象に集計を行った
調査企画・実施:日経BPコンサルティング

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[日経BPコンサルティング]
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