「同一労働同一賃金」についての調査 

2017年11月30日
エン・ジャパンが運営する『エン派遣』上で、サイト利用している方を対象に「同一労働同一賃金(※)」についてアンケート調査を行ない、2,192名から回答を得ました。

※本調査では「同一労働同一賃金」を下記のように定義して伺いました。
政府による「ニッポン一億総活躍プラン」で閣議決定された「性別や雇用形態に関係なく、同じような仕事をしていれば同等の賃金を支払う」という考え方

【調査結果概要】

★ 「同一労働同一賃金」について、言葉の意味も知っている方は3割に留まる。6割の方が「同一労働同一賃金の考え方に賛成」と回答。
★ 「同一労働同一賃金」の導入でもっとも期待することは「給与アップ」。
★ 8割の方が、給与を上げるためにスキルアップや資格取得に興味あり。

【調査結果詳細】

1:「同一労働同一賃金」について、言葉の意味も知っている方は3割に留まる。6割の方が「“同一労働同一賃金”の考え方に賛成」と回答。(図1、図2)
『エン派遣』で仕事探しをしているユーザーに「“同一労働同一賃金”という言葉を知っていますか?」と尋ねたところ、「言葉の意味も知っている」と回答した方は31%に留まりました。「聞いたことはあるが意味はよくわからない」(31%)、「知らなかった」(38%)が大半を占めており、周知が進んでいないことがうかがえました。

「『性別や雇用形態に関係なく、同じような仕事をしていれば同等の賃金を支払う』という“同一労働同一賃金”の考え方に賛成ですか?」と尋ねると、65%の方は「賛成」と回答しました。「同じ仕事で同じ出来なら、誰にでも同等に支払うべきだと思う。出来が悪かったり、仕事の過程で手を抜いているようなことがあるのなら差がついてしまっても仕方がないと思う」(20歳女性)、「労働の対価は報酬にある。なぜ格差があるのか疑問だ。同じ仕事をしているのに、正社員ではないからといって収入に格差が生じるのは差別でしかない」(35歳女性)「雇用形態が違っていても、同じ業務や責任を与えられている現場も多々あり、同等の賃金が支払われるべきだと思う」(41歳女性)といった不平等感を訴える声が多く寄せられました。

2:「同一労働同一賃金」の導入でもっとも期待することは「給与アップ」。(図3、図4)
「同一労働同一賃金」の導入が進むことで期待することを伺ったところ、第1位は「給与アップ」(73%)でした。「正社員・アルバイト等を経験をして、雇用形態に関係なく同等の仕事をしているにも関わらず給与が異なっていたときにモチベーションにも影響していた経験があるため」(23歳女性)、「派遣でも、結局社員並みの仕事をさせられたり、責任を負わされたりする。給与が上がるわけでもなく、同じ企業に最長3年しかいられないのは不平等だから」(41歳女性)といった声が寄せられました。

第2位は「仕事に対する評価の明確化」(55%)でした。「仕事に対する評価の明確化で、仕事に対しての意欲も湧く。働く当人も会社側もwinwinの関係を築けるのではないかと思います」(28歳女性)、「自ら進んで仕事をすれば評価される職場であれば、モチベーションも上がるから」(42歳女性)、「評価が明確になれば、どうすれば自分の評価が上がるのか分かりやすくなり、改善がしやすくなるから」(44歳女性)といった声が寄せられました。

第3位は「賞与の支給」(54%)でした。「ボーナスで自分の仕事が評価されることによる意識の改善、モチベーションアップなどにつながると期待します」(25歳女性)、「正社員と同じだけとは言わないが、ボーナスがもらえたら嬉しい」(34歳女性)「同じ仕事をしているのに、社員はボーナスをもらえて、旅行の話とかしているのを聞くと、仕事をやる気をなくす」(42歳女性)といった声が寄せられました。

「賃金の差について、仕事上のどんな差なら納得できますか?」と尋ねたところ、第1位は「仕事への責任の重さ」(79%)、第2位は「仕事内容の違い」(67%)、第3位は「資格やスキルの有無」(58%)でした。賃金差を裏付ける明確な違いがない限り、不満が生まれやすいことがうかがえます。

3:8割の方が、給与を上げるためにスキルアップや資格取得に興味あり。(図5、図6)
「同一労働同一賃金」の導入が進むと、できる仕事の幅によって賃金が変わってくることになります。「賃金を上げていくためにも、今後伸ばしたいスキルや取得したい資格はありますか?」と伺ったところ、「ある」と回答した方が83%と圧倒的多数を占めました。

「今後伸ばしたいスキルや取得したい資格がある」と回答した方に、具体的なスキルや資格について伺いました。第1位は「エクセル・アクセスなどデータ集計・加工スキル」(63%)、第2位は「ワード・パワーポイントなど資料作成スキル」(51%)、第3位は「語学スキル・資格」(46%)でした。職場ですぐに活かせる実用的なスキル取得が人気のようです。


【調査概要】
調査方法:インターネットによるアンケート
調査対象:『エン派遣』を利用しているユーザー
有効回答数:2,192名
調査期間:2017年9月26日 ~ 10月23日

詳しいリサーチ内容はネタ元へ
[エン・ジャパン]
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