「転職後の年収」実態調査(転職コンサルタント対象) 

2019年04月22日

エン・ジャパンが運営するミドル世代のための転職サイト『ミドルの転職』上で、サイトを利用している転職コンサルタントを対象に「転職後の年収」についてアンケートを行ない、224名から回答を得ました。

調査結果概要


  • 7割が「人材紹介サービスを通じたミドルの転職は年収が上がるケースが多い」と回答。
  • 転職後の年収が上がるケースは「好調な業界への転職」、年収が下がるケースは「大手企業から中小企業への転職」。
  • 転職後に年収が上がるミドルの特徴、職種は「経営・経営企画・事業企画系」、年齢層は「40代前半」。年収が下がるのは「営業」、「40代後半」。業種はいずれも「メーカー」。

調査結果詳細


1:7割が「人材紹介サービスを通じたミドルの転職は年収が上がるケースが多い」と回答。

転職コンサルタントに「転職後に現在よりも年収が上がる人と下がる人では、どちらが多いですか?」と伺うと、71%が「上がる人が多い」(上がる人が多い:25%、どちらかと言うと上がる人が多い:47%)と回答しました。

2:転職後の年収が上がるケースは「好調な業界への転職」、年収が下がるケースは「大手企業から中小企業への転職」。

「どのようなケースで転職後の年収が上がる(下がる)ことが多いですか?」と伺うと、上がるケーストップ3は「業績好調な業界への転職の場合」(48%)、「転職後に役職が上がる場合」(43%)、「日系企業から外資系企業への転職の場合」(40%)でした。
一方、年収が下がるケースは「大手企業での経験者が、中小企業へ転職する場合」(66%)が最多でした。

ミドルの転職者は、どのようなケースで転職後の年収が上がることが多いですか?
(複数回答可)
・業績好調な業界への転職の場合 48%
・転職後に役職が上がる場合 43%
・日系企業から外資系企業への転職の場合 40%
・コンサルタントと企業のグリップが強い場合 31%
・大手企業での経験者がベンチャー企業に転職する場合 21%
・ヘッドハンティングでの転職の場合 21%
・転職希望者が既に他社の内定を獲得している場合 20%
・急募、欠員補充などの募集状況の場合 13%
・ポータブルスキルを活かして職種転換した場合 12%
・現職から、年収アップの提示があった場合 11%
・技術が活かせる海外企業への転職の場合 9%
・その他 6%

ミドルの転職者は、どのようなケースで転職後の年収が下がることが多いですか?
(複数回答可)
・大手企業での経験者が、中企業へ転職する場合 66%
・前職での役職者が、下の役職へ転職する場合 46%
・外資系企業から日系企業への転職の場合 30%
・ベース給与が高い業種から、異業種へ転職する場合 29%
・年収レンジの低い若手が多い企業へ転職する場合 25%
・将来のキャリアアップのため、職種転換をする場合 25%
・首都圏から、地方への転職の場合 23%
・妥協できる年収提示がある企業に転職する場合 23%
・雇用形態を変更しての転職の場合 20%
・今後成長する業種へ異業種転職する場合 16%
・待遇に関わる交渉が出来ない場合 2%
・転職活動期間に制限がある場合 2%
・その他 7%

3:転職後に年収が上がるミドルの特徴、職種は「経営・経営企画・事業企画系」、年齢層は「40代前半」。年収が下がるのは「営業」、「40代後半」。業種はいずれも「メーカー」。

転職後に年収が上がる(下がる)ミドルの特徴を伺いました。職種は「経営・経営企画・事業企画系」(42%)、業種は「メーカー」(46%)、役職は「課長クラス」(67%)、年齢層は「40代前半(40~44歳)」(74%)がそれぞれ最多でした。

一方、転職後に年収が下がるミドルの特徴を伺うと、職種は「営業・マーケティング系」(50%)、業種は「メーカー」(57%)、役職は「課長クラス」(61%)、年齢層は「40代後半(45~49歳)」(55%)でした。転職コンサルタントに聞いた、年収アップが実現できる人の傾向も紹介します。

年収アップが実現できる人の傾向
・専門性のある方です。ゼネラリストで何でもできるバランス型は、CxOなどの経営層であれば別ですが、ミドル・ハイクラスの現場採用においてはあまり評価されず、年収アップは期待できません。一方、年齢が高くても特定分野に強い専門性がある人は、その強みを活かして新しい環境でも成果を残すことが期待できるので、年収もアップできる可能性が高いです。特に、最新技術に強いITエンジニアや、法務・コンプライアンスなどで専門知識のレベルが高い方、Fintechなど異業種からの金融業界への参入などは、まだその企業に専門家が少なく、高く評価されやすい傾向です。

・「今後のビジョンをしっかり持っている方」「働く条件がしっかりと明確化している方」「自分がどのように活躍出来るのか分かっている方」「マネジメント経験のある方」が強いと思います。採用する企業も、即戦力を求めることはもちろんのこと、自分の会社のビジョンに共感してもらえる人でなければ、一緒に働きたいという意欲もわかず、年収アップの交渉にも応じる意味がないと思います。ビジョンや志望動機がはっきりとしている方が、年収アップを実現できると感じます。

・前向きな転職理由の方が、年収をアップできる傾向にあると思います。転職を検討されている方の多くは、待遇面に不満があったり、人間関係で転職を考えている印象です。その方々とは対照的に、“成績を出しても評価されないから転職を考えているんです”や“現在の職場ではやり切ったので転職を考えています”などで転職される方は、次の転職先でも成果を出し、活躍している印象です。

・技術系(ソフトウェア、ハードウェア)の人材については、特定の分野の技術経験を長く持っている方(あまりやっている方が多くない分野を専門にずっとやってきた方)であれば、企業はその方を逃したくないという動きになり年収は上がる傾向にあります。プロマネ系の方は、現状どの企業も不足しているので、やはりある程度上がる傾向にあります。ただ、一定期間以上、一定規模以上のマネジメント経験のある方に限られます。

・ミドルになると、ある程度の技術スキルと、マネジメントスキルは求められます。企業によってはそういった経験をしっかりと評価せず、実力に見合わない給与水準になってしまっている場合があります。そういった方を掘りおこし、適正な評価ができる企業に売り込み、マッチできればおのずと年収はアップさせられるかと思います。

調査概要


■調査方法:インターネットによるアンケート
■調査対象:『ミドルの転職』を利用する転職コンサルタント
■有効回答数:224名
■調査期間:2019年4月4日 ~ 4月8日

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